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【大分】天ケ瀬温泉街で避難訓練 出水期を目前に意識高める

  2020年7月の記録的豪雨により甚大な被害を受けた大分県日田市の天ケ瀬温泉街。梅雨入りを目前に控え、住民自ら作成した避難行動計画を確認しようと、水害に備えた一斉避難訓練が5日、同温泉街であった。

 小雨がぱらつく日曜日の午前9時すぎ。住宅が並ぶ谷筋をさかのぼるように、避難を呼びかけるサイレンが鳴り響いた。それを合図に、町内2か所に設置された避難所へ非常持ち出し袋を背負った住民たちが続々と集まった。日田市によれば、参加したのは55世帯82人だった。

 到着すると、まずは検温と消毒。そして、避難者の氏名や連絡先、健康状態などを世帯ごとに記録する「避難者名簿」を記入する。施設管理者が避難者を把握するとともに、新型コロナウイルスをはじめとする感染症を未然に防ぐためだ。

水害への最大限の備えを呼びかける担当者=天瀬B&G海洋センター

 その後は、日田市による防災研修を実施。昨年5月に改正された避難情報の解説や、実際の避難時に使用されるダンボールベッドの設営体験などをした。市の担当者は、出水期に向け水害への最大限の備えを呼びかけた。

 訓練は天瀬振興局と、地元の若者でつくる「天ヶ瀬つなぐ会議」が主催。また、大分大減災・復興デザイン教育研究センター(CERD)や、同大の学生らも参加した。【山口泰輝】

※この記事は、6月28日発行の「GENSAI PRESS 9号」に掲載されています。以下の紙面は、ダウンロードできます。

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