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転職に成功する理由=自分探しはどこにある?

私は 今では考えられないほど 子供の頃 全然自分の意見や意思を持たない子でした。

思い出せる範囲では 幼稚園の時に「大人になったら何になりたいか」という質問を受けた記憶があります。
女の子のお友達はみな「よーちえんのせんせー!」と言い、男の子のお友達は「でんしゃのうんてんしゅ~!」と答えていたと思います。

まだ生まれてから5年程度で そんな重い質問されても・・と思ったかどうかは定かではありませんが、そのころの私には 何も「なりたいもの」なんて考えたこともなく、何を答えてよいやらわかりませんでした。でも 皆と同調するために「よーちえんのせんせー!」と右に同じく答えていました。

小学校低学年の時も同じ。「幼稚園の先生になりたい」と文集に書いた記憶がありますが、、、全然興味も関心もなかったことを覚えています。

それでも いよいよ私も将来を考えなくてはならない年齢になり、なんとなく好きな英語を使う機会があって 楽しそうだな、、という理由からJがつく旅行会社に入社。それまで新幹線がどこを走っているかも知らなかった私ですから、とにかく毎日 時刻表の熟読。地名も読めずお客様に教えてもらうことも何度もありました(千葉県の上総興津。じょうそうこうつ と読んでしまい、お客様も先輩たちも爆笑!)そんな失敗は山ほど。
そして、職場の先輩や仲間もとてもいい人たちで楽しかった。

大勢のお客様と毎日会って、ご希望を聞いて旅程を組んだり、チケットを発行したり、時々添乗員としてお客様に同行し、北から南までいろんなところに行きました。なにより お客様に喜んでもらう旅行を作る事、笑顔になってもらうためのこっそり仕込み これが私にとって一番の楽しみになりました。

例えば 電車の切符を取るだけの作業でも ある在来線の下りは右側の席のほうがいい景色が見られる場合は そちらの席を。乗り換えで使う駅でおいしい駅弁があれば そこでお弁当を買う時間を設けて次の列車の座席指定を取ったり。ツアー中に誕生日の人がいたら小さな誕生日会をして全員で盛り上げたり、些細なことでも お客さんに当日 わ~♪と喜んでもらう仕掛けをするのがとても楽しかった。

それでも やはり忙しすぎたせいでしょうか。
数年経ったら アレルギー性の湿疹が出てしまい、客前に出るのがはばかられるほどに。。毎日20錠以上の薬を飲む生活。しかもアレルギーの原因は不明。
とうとう そんな生活に不安を感じ、退職することになりました。
時期はちょうど冬。仕事を辞めてすぐに スキー場のバイトに♪ 1か月間 大好きな長野県白馬でスキー三昧で楽しんだら、長年の湿疹があっという間に治ったのでした。

いくら仕事が楽しくても、知らないうちにストレスがたまってしまっていたのでしょうね。ストレスは その人の弱い部分に出やすい。私は温度差でも湿疹が出やすいので 皮膚に出てしまったのでしょう。

スキー場のバイトから戻って、いよいよ私もしっかり転職を考える必要が出てきました。
ここからやっと真剣に 仕事を考えはじめたのです。
でも子供の頃から 何がしたいのかわからない私。 たまたま英語が好きだった、たまたま就職試験に合格した、それだけで就職。
でも謎の湿疹が理由で退職。そんな私が急にうまく転職活動できるわけがありません。

夢もなければ やりたいこともない。そして目標もない。
そんな生活では やはり焦りが出てくるのです。それまで気にも留めなかったのに 友達は毎日電車に乗って職場に行き、バリバリ働いている。社会から取り残されたような気分になっていく自分。でも何をしていいのかわからない。。

そこで考えた結果 自分の意思で決められないなら 客観的な条件で決めよう、と思いつきました。
「私ができることは何か」そして、「必要とされている仕事はどんなものがあるか」「その職種はどのくらいの給料が出るのか」世の中の需要を調べました。

そこから浮かび上がってきた職種を 今度は自分にとっての「メリット」と「デメリット」を表を作って列挙。そうやって絞り込んでいき、転職を決めました。
「やりたいこと」が見つからなくても 「できること」と「社会の需要」とで探すこともできます。その2つが合致しているだけでも 仕事では自分の力を発揮することができます。なぜなら「できること」が「社会(会社)に求められていること」なのですから。

そうやっているうちに 自信が出てきます。自信が持てると 仕事にやりがいを感じるようになり、自然とそれがやりたいことになっていく。

確固たる思いがなくても 人間なんて ちょっとしたタイミングで考えがコロッと変わってしまうもの。
立ち止まって考えてばかりいないで、歩きながら考える、というやり方もあるのですね。
その後も何度か転職しましたが、同じような方法で客観的に分析して、「できること」と「需要」で選択していきました。
結果的に 自分の「やりたいこと」の共通点が見えてくるようになったのです。 
勿論、転職ごとに給与も右肩上がりに上がりました(上がるように選択したからです)から、生活も向上していくわけです。

転職先の病院で医事課から人事労務に異動。
この異動で初めて携わった人事労務の仕事 この仕事の時に「これだ!」と思えたのです。
人事労務は給与計算や社会保険の事務、採用や入社案内、健康診断等の雑務などがありますが、とにかく多岐に渡す社員サービスの職種です。
そう、色々な仕事に就いていくうちに、私は人とかかわる仕事、その人の笑顔を見る仕事が好きなんだ、ということに気づいたのです。

病院では、とにかく給与や社会保険の実務を覚えました。
そこで、もっと他業種の人事労務の仕事を経験したいと思い、IT企業に転職。

その会社では、IT企業特有のメンタル不調による社員の退職が相次いでいました。何とかこれを食い止めたいと思い、自分の時間とお金を使って学び始めたメンタルヘルスやキャリアコンサルティングで 上司に「社員ケアをやりましょう!」と打診。

そこから私のやりがいをもった働き方が始まったと思います。
この頃には もう私の「やりたい」は明確になっています。

何がしたいのか、〇十年働いて見つけたのは「人のためになる仕事」。

自分が働く企業の社員のためになることをする。人事労務の事務仕事はそのうちの1つでしかない。その社員たちが心身の不調により会社を辞めざるを得ない状況になってしまう、、それならそれを食い止めることを自分のできる範囲でやろうとするのは 当然のことのように感じていました。

結局、旅行会社でお客様を喜ばせるための仕掛けをしていたときと あまり変わってなかったんだな、、と気づくのでした。。

結局 自分探しは 自分の中にしかない、ってことです。

今の時代 情報が多すぎて 逆に選択することが難しい時代になっています。
更に、失敗を許さない風潮もあるようですから、若い人たちにとっては 将来どうやって生きていくのかを決断することは 生死を分ける問題のように感じるかもしれません。

でも失敗したことがない人なんて 1人もいないと断言できます。
うまくいく人は、失敗しても失敗とは思わず、「これだとダメなんだな」と思って 次につなぐ糧にしてしまうから。

例えば ツイッターで話題のおいしいラーメン屋に行くとします。長蛇の列で2時間並んで ようやく食べられました。ところが 思ったほどではなかったとしたら・・・ 開口一発「なんだよ!損した!」と思うでしょう。
でも 自分の口には合わなかった という「事実を知る」ことができた、という考え方もあります。一瞬損した!と思っても、憶測ではなく事実を自分で確認できたことを味わうチャンスでもあるのです。

失敗はただの踏み台なのです。踏み台をたくさん乗り越えて どんどん歩いて前に進めばいいのです。そうやって大人になっていく。少々の困難があっても乗り越える力がついていくのです。
最初からうまくいく人なんていないのです。 他人には見えなくても 実はみんな大した違いなんてないのですよ。

 ★自分探しは 自分の中に

      ★失敗はただの踏み台


 




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