パワハラとは胸ポケットにナイフを忍ばせていること
私の会社に口の悪い上司がいる。
部下がヘマをした時、大きな声で怒鳴っていたのを一度だけ見た。
その時の内容を詳しくはわからないですが、男性社員が同僚の作業着に下ネタの落書きをした。とのことだった。
それに対し、パワハラ上司は怒鳴っていた。
「なんでそんなことをしたんだ?」
「聞いてやるから言えって」
「なぁああ!!」
普段静かな事務所なので、その時は私もビクッと身体が反応してしまった。
叱られた男性社員はひたすら「すみません」を繰り返すのみだった。
私はこの上司が好きではない。
なぜなら、ナイフをいつでも取り出せる状態の人間だからだ。
勿論、比喩だ。しかし、最も適切な表現だと私は信じている。
貴方がナイフを持っていることは誰がどー見たって知っている。
あなたはナイフを隠しているつもりだが、隠せていない。みんなが目撃している。あなたが、事務所で大きな声を出して、相手にナイフを振り回したことを。
恐怖を覚えたのは叱られた本人だけでなく、それを見ている第三者であること。
あなたが説教に暴言や罵声を交えることが必要不可欠なものと考えることで、他者からは見苦しく見えていることにあなたは気づかない。
なぜ事務所で大きな声で怒鳴ったのか、周りにいる人間のことを少しでも考えたことはあるのか。
その場には工場長もいたはずだ。
そして、工場長はその時お客さんとの電話中だった。
あなたが怒鳴ったその声は、怒鳴られているヘマをした男性社員だけに聞こえていると思っているのか。
多くの人間が、あなたのナイフを見ているんだ。
その後、説教が終わって、笑って冗談を私に言ってきたな。
ナイフを隠しながら、笑って冗談を言ってきたな。
何事もなかったかのように、話しかけてきたな。
何も隠せていないその顔が、恐怖させていることを知らずにあなただけが正常に戻っている。
なんてエゴイストなんだ。
周囲が全く見えていないではないか。
それでよく管理職を任されているものだな。
と、言ってやりたいのだが、当然言葉は喉仏あたりで詰まり言えるはずもなく、頭の中の強気な私が完全勝利して終わる妄想だけが残る。
断言しよう。あなたのような人間がいるから会社の生産性は落ちるのだ。
「報連相をなぜしないんだ」
こんなことをあなたはよく口にするな。
教えてやる。
なぜしないのか。
あなたが嫌いだからだ。
それ以外ない。
あなたが嫌われているからだ。
あなたの胸ポケットにナイフがあるだけで、あなたにはディスコミュニケーションでみんなが対応する。
そしてあなたは『情報弱者』になる。
部下のことをなーーーーんにも知らない、ただの仕事上のスケジュールしか知らない弱者になるのだ。
あなたに自分のことを聞いてほしいと思う人間はいなくなり、あなたは部下の話を聞いているつもりで入ってくる情報は部下が薄ら笑いで返す適当な相槌と返事だ。
あなたはそれらを受け取ったつもりで空っぽなんだ。
そして、周りには誰もいない。
孤独で哀れな上司さん。
同じ時間、空間にできるだけいたくない。いつナイフが飛び出してくるかわからないからだ。
それが部下の本音だ。
それでもあなた達上司は言うだろう「俺のことが嫌いでもかまわん!でもなぁ!ミスをしたら報告する!常識だろう!」
はい。
忘れていないか?
報告。連絡。
もう一つは
相談。
最も大事なことは、相談である。
報連相の『報告』ばかり気にしているようだな。
相談があなたにできないんだよ。
まず一番フラットに聞けるはずの相談があなたにはできないのだ。しかし、なぜか上司たちは問題が起きてから使う報告ができないことばかり気にしている。
会社が動いていれば、ミスも不祥事も予期せぬ事態もある。報告だけを大事にしている時点であなたは相談される気なんてないのだ。
普段から悩みを相談する関係ではない。それが1番の問題だ。
なぜ悩みを相談したくないのか
あなたと同じ空間時間にいたくないからだ。
なぜいたくないのか
あなたが嫌われているからだ。
なぜ嫌われているのか
あなたがナイフを胸ポケットに忍ばせているからだ
これが影響だ。
あなたが誰かを正そうと偉そうに部下の人間性を否定している間、あなたの人間性の評価は下がるだけだ。
いいか、そのナイフを家に置いて来い。
とにかく話はそれからだ。
わかったか『話』ができないんだ。まともにあなたと話し合いができないんだ。
まず話をしよう。
話はそれからだ。
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