関東と関西の文化は悉く相反している。味の濃淡、使う醤油、出汁、蕎麦とうどん、すき焼の調理法などの食文化を始め、エスカレーターの立ち位置の違い、歩く速度、関東では高価を自慢し関西では安さを自慢するとか、関東では〈マック〉関西では〈マクド〉 etc.・・上げれば切りがない。
そして言葉。
例えば、久しぶりに町で友達に会った時の挨拶であるが、東京と大阪ではどうなんだろうかと、子供のころに兄弟で話し合ったことがある。
「久しぶりぃ、元気だったぁ❓️」の言い方を、「久しぶりぃ、元気やったぁ❓️」などと、関西の言い方に変えて言ってたら、ちょうど泊まりに来ていた大阪の叔母さんが言うのだ。
「大阪じゃ、久しぶりぃ~どないしてるぅ❓️って言うんやでぇ」
もう「久しぶりぃ~」以外は単語自体が違うのだった。
・・・・・・・
随分むかしの話であるが、春夏秋冬の言い方から、東西の決定的な違いを思い知ったことがある。
それはこういうことだ。
まず、いわゆる標準語に近いとされている関東的な言い方で〈春夏秋冬〉を発音してみて頂きたい。
「はる なつ あき ふゆ」
どうであろうか・・
では次に関西調で、同じく〈春夏秋冬〉を発音するとどうなるのか・・
「はる なつ あき ふゆ」
いかがであろうか・・
関東の言い方はアクセントの位置と、音程の高低の流れ(↘️↗️)が以下のようになる。
(はる↘️)(なつ↗️)( あき↘️)(ふ ゆ↗️)
関西では・・
(はる ↗️)(なつ ↘️)(あき ↗️)(ふゆ↘️)
と、こうなって、意地になってそうしているんじゃなかろうかと思う程、いちいちアクセントの位置が逆なのだ。
関西圏以外の人には、是非とも関西のアクセントの位置と音程の流れ(↗️↘️)で〈春夏秋冬〉を実際に言ってみて頂きたい。俄かに、例えば京都人にでもなったかのような気分が味わえる、かもしれない・・(どすえ↗️)
因みに、中国地方出身の僕の〈春夏秋冬〉の発音は、関東的である。