【エアコンの設置】
若い頃、僕たち夫婦は、今まで住んでいた安アパートから、公営住宅に移り住んだことがある。
その公営住宅にはエアコンが付いていなかったので、初めての夏を迎えた時の暑さといったら、それはもう地獄の如くであった。
蒸し風呂のような部屋では、下着姿になって扇風機の強風を浴びるのだが、そんなことでは全く追っ着かないのだ。
我慢の限界を感じたので、家内と相談した結果、エアコンを買おうということになったのだった。
・・・・・・・
1週間後、待ちに待ったエアコンが設置された。
スイッチを入れると送風口から忽ち冷たい風が出てくる。
思わず夫婦で感嘆の声を上げる。
「うぉ~~~っ❗️涼しいなぁ~っ❗️」
「生き返るわね~~っ❗️」
今までの暑さの反動から、この際ガンガンに冷してやれとばかりに、設定温度を下げて送風も〈強〉にしてやった。
嬉しくなった僕は、寒いくらいに涼しくなった部屋で、〈熱燗〉を飲んでお祝いをした。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?