『スーパーサイズ・ミー』で着眼するポイントとは
ネタバレになると思いますので、まずは『スーパーサイズ・ミー』を観てから読んでほしいと思います。
強いて言う注意事項はファストフードをテーマに上げていますが、お食事中に観ない方が良い描写や表現が多々あるのでお気をつけください。
肥満症に悩む若い女性二人がファーストフード会社を訴えたニュースを目にして思いついてしまった最高で最悪のアイデア。「1日3食X30日間ファーストフードを食べ続けたらどうなるか?」監督自ら実験台となって映画を作ってしまう!前人未踏!監督自ら体当たりした人体実験ドキュメンタリー
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さて以前は映画感想でレイ・クロックをテーマにした作品を見たわけですが……、
今回は逆といいますか、マクドナルドを悪者としている映画を見てみました。
レビューでも「マクドナルドに対するネガティブキャンペーン」、「マクドナルドを悪とするプロバガンダ映画」などの意見を多く見ていましたので、それを踏まえた上で見てみました。
結論から言いますと……、
マクドナルドを悪としている映画でした。
レビュー通りでしたね。
監督自ら実験体になって実験をするという点は評価できますが、条件が少々無謀です。
Wikipediaに詳細な説明が書いてあります。
・1日3食をマクドナルドにする。
・マクドナルドのメニューの全てを一度は必ず食べる。
・メニューに無いものは買わない。(水も含めて、口にできるのはマックで売っているものだけ)
・「スーパーサイズ」にするかどうかを聞かれたら、決して断らない(必ず「スーパーサイズ」にする)
更に他の条件としましては……、
・運動も制限(平均的なアメリカ人の一日の歩行距離と同じ2500歩以内に抑える)
これだけの条件を見たら、マクドナルドを食べて太る結果は確定です。
マクドナルドを別なお店に置き換えても同じような結果になると思います。
実験というからには詳細な日々のデータを期待してしまうのが理系の性かもしれませんが、詳細なデータはありません。
結論として体重84kg、体脂肪率11%、体格指数23.7だった監督は30日食べ続けた結果……、
体重は11kg増加
体脂肪率は18%に上昇
体格指数( BMI )は27に上昇(アメリカ基準では「標準以上」)
躁うつを発症
脂肪肝を発症
性欲減退
こういう結果になりました!
というオチでした。
もし、理系の学校でこんな実験をレポートとして提出したらやり直しレベルです。
検証するには圧倒的にデータが足りません。
個人的に減量を取り組んでいて思う重要な2大要素は『適度な食事』と『適度な運動』だと感じています。
食べすぎても太りますし、運動不足でも蓄積されて太ります。
公開されている条件を見る限り、それら両方とは逆方向の条件としているわけですから、「太って不健康になりました!」というのは当たり前の結果かなと思いました。
しかし、それだけで終わらせる映画ではないと個人的には思います。
2004年の映画なので時代背景が古いのは仕方ないですが、減量に取り組んでいる身としては納得する部分もあったのは事実です。
子供の食育、肥満や健康に対する意識等々、それらについての見解は真っ当だと思います。
観る価値があるかどうかと言われたら、肩肘張らずにバラエティ作品として観るならばアリでしょうと言います。
ただ、これだけを見て「マクドナルドは悪い!」「ファストフードは悪い!」と決めつけるには尚早な映画かなと感じました。
レビューを見る限り、この映画を否定すればマクドナルド信者と言われるし、肯定すれば健康過激派と言われるわけで。
きのこたけのこ戦争並みに人類を分断する恐れがある、なんとも罪深い映画だと思いますね。
お互いに言えることとしては余計なお世話になりかねません。
ファストフードだろうがなんだろうが美味しいものを食べて幸せを感じるのはアリだと思いますし、健康的になって幸せを感じるのもアリだと思います。
健康になるために美味しいものを食べられない苦痛もありますし、美味しいものを食べすぎて不健康な状態を苦痛に感じるのも人それぞれなわけです。
冷静に考えてみれば『自分が幸せ、自分が苦痛』と感じる価値観を押し付けようとしていることがおこがましいとは思いませんか。
自分はマクドナルド信者でもないですが、これからもハッピーセットを買いにマクドナルドに行きますし、健康過激派でもないですが血液の数値や体重を気にして健康的に生活していきたいと思っています。
個人的に言えることは一つ。
やならければよかったという後悔をしない生き方をしたいですね。
今日はこの辺で。
ギアでした。゜ω゜)ノ
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