【映画】二度と見たくない地獄のトラウマ映画第10回「冷たい熱帯魚」
ホラー映画の中には様々な種類がある、オカルトやパニック・・・その中の一つにサイコホラーがある。
だがこの作品に関しては実際にいたサイコパスを題材にした映画でも最狂・最悪レベルの危険な映画だと胸を張って言えるだろう。
観る際には体調を整えておかないとかなり危険なことになる。この映画の狂気は伝染してしまう。控えめに言ってもそのレベルだ。
あらすじは家庭崩壊寸前の中年夫婦の前に突如娘の万引きトラブルを仲裁してくれた中年紳士が現れる陽気な彼の性格にほだされてだんだん心を許していく夫婦だったが、その男は金をだまし取ってはターゲットを殺していく最悪のサイコパスだったのだ。
事情を知った夫は彼の犯罪に加担してしまい、だんだんとドロヌマにはまっていくことになる・・・・というのが本作だ。
本作で映画史上最悪レベルの狂人を演じるでんでんはこれが原因で一気に有名人になった。
この映画のでんでん演じる村田の恐ろしさは独自のユーモアで他人を笑わせながら狂気と正気を行ったり来たりするところにある。そしてその憎めないひょうひょうとした性格に見え隠れするどす黒い邪悪さはかなり身近にいる怖さがある。
映画の紹介はここらへんにしておいて
以前、俺は学生時代にバイトしていた工場でこいつによく似た男をみかけたことがある。
その男は仕事を始めたばかりの俺に親身に接してくれてよく仕事を教えてくれた。ヤクザ上がりや暴走族上がりが多い職場でも人気者で事務員のおばさんにもコマい洒落をいって口説き落として勤務シフトをずらしたりして楽をしているところがあった。
一見見れば誰にだって優しい紳士に見えるが、その男がある日俺にいつもの陽気な口調で聞いてきた。
「兄ちゃん、若い女知り合いおるか?」
2,3人いるが50代のその男性に紹介してどうなるのだろうか・・・・。俺はあいまいにごまかしてボカした。
「2,3人はいますけど・・・・何かあるんですか?」
すると男はすごく不気味なほほえみとともに言った。
「兄ちゃん、レイプ好きか?」
俺はきょとんとした・・・一体こいつはなにをいってるのだろうか。俺は本当に一瞬その場の空気が凍り付くのを感じた。
男の目は笑っていなかった。本気で言っていたのだ。
男はつづけた。
「レイプはええぞ。」
俺はその日以来、その男と距離を置くようになった。
別の日、別の先輩に相談してみた・・・。さすがにレイプ自慢は冗談としても笑えない。その人は小指がなかったが、タフで頼りがいのある兄貴分のような人だった。
するとその男は大笑いしながらいった。
「あいつ強姦で2回捕まってんだよ!バカだよな!」
俺はドン引きだった。
さらに聞いたが、本人も何人やったか覚えていないそうだ。
今もしているかはわからないが・・・・たぶんしているかもしれない。と俺は思う。
何を隠そうこの先輩があのレイプ魔の男と知り合ったのは刑務所の中だったのだ。
元レイプ魔もどうかしているが、こうやって笑って許しているこの会社も同僚たちも先輩もなにもかもがおかしい。
刑務所で性犯罪者はいじめられるのだろう、だがそのいじめにも耐えてこの会社にきているのだ・・・・。
そのレイプ自慢の男はほかの社員たちのリーダー的存在であり、おそらく逆らう人間はいないだろう・・・・。
俺はこれもまたきっかけになり会社を辞めることにした。
これで話は終わらない。
さらに言うとこの職場の経営者は母親の知り合いであり、当然この男とも身内だった。それどころか俺の姉とも知り合いで仲が良かった。
その男は無料で引っ越しの手伝いをしたり、小間使いをすることで地元で有名人だったのだ。
おそらく母親も彼の悪事を知っているのだろう。遠巻きに聞いたことがあるが母親は「彼は苦労人で2回も刑務所にいってる」「バカなところもあるけど許せる」とこれまた笑っていた。
俺は母親を信用できなくなった。
その男は確かに気が利いてるのだろう、要領がよく愛嬌があるんだろう。だが、強姦で2回も捕まっている男を信用するのはどうなんだろうか。
さらに言うとその男は6回も結婚と離婚を繰り返しているらしい。
こんな悪魔のような男ほど女性にモテるのだ・・・・。
人間は一番怖い、陳腐な言葉だがあの男とこの映画に関してはうなづけるものがあるな・・・と俺は思うだ。
この映画の村田とあのレイプ魔の男はまるでダブってみえる、要領がよくて紳士的な職人・・・・その中にサイコパスはもれなくまざっているのだ。
ちなみに俺の母親はその元強姦魔と今でも仲がいい、姉もお世話になっているらしい。姉や母が被害にあっていないことを心の奥底から願いたい。
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