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COVID-19 と「幸せなる未来」と。

私は新型コロナウイスルによる自宅待機で、ほぼ3週間自宅だけで過ごしてきた。そんな自分の中で「これは日本の幸せなる未来」の片鱗なのでは?と認知したので記しておきたい。今日は 2020年4月4日、まだ東京に非常事態宣言は出ていない。

働き方改革と自分

自分の経営する会社は政府や周りが「〜改革」と言う前からずっとそのような方向感で改革を進めてきた。理由は単純で「世界で勝つ会社にする」ために、優秀な社員を世界中から集める必要があった。会社の魅力や知名度、財務状況はそう簡単に良くはならないが、勤怠制度や研究に使える時間、事務所の快適化などはそう難易度の高いものではないので急ピッチで進んでいた。

具体的には出社義務の廃止、世界のどこででも働いて良い制度、電話の廃止に駅直結のインテリジェントビルの本社、徹底的な残業と休日出勤の廃止(したい人は出来る)、紙の完全撤廃とIT基盤による社内システムの構築、自社ネットワークの廃止による完全クラウド化などだ。

つまり、当社の場合「働き方改革の本質」とは経営目標を達成するための手段に過ぎなかったが、偶然にも政府の方向性とCOVID-19によるリモートワークにはそのまま一致した。

昔のようなスタイルでは仕事で頑張っても幸福になれない国、日本

さて少々残念だが、今のところ上記は事実であるように思う。ひとつ断っておくが私は一人の責任ある大人として色々諦めてはいない。しかし外部環境等を含めてそういう幸福はモデルケースとはならない国になりつつあるように感じる。

逆に言うと、幸福になれない国だとは思っていない。ただモウレツに働いて役職と給与が上がって、お金があれば欲しいものが買えて尊敬され、夢が叶う、、、という昭和(平成)スタイルの幸せは極端に減っている。そもそも給与が上がらない。平均年収は下がり続けている。更にお金が儲かっても昔のような税率、年金、社会保障費ではない。例えば現在の日本は20年前と今で年収800万円の労働者の手取りは 587万円から537万円まで減っている。これがもっと高収入ともなると二次関数的に酷い話になる。責任は「手取り」ではなく「年収」に比例して増えるのに、だ。

そういう国で幸せになる

そういう国で幸せになる方法は、家族を大事にする。友人を大切にする。趣味を多く持つ。沢山学び本を読み教養を深める。などではないだろうか。そういう論は何も新しくは無いが、誰もがいつか自分もそうなるのかしら、、みたいなどこか他人事だったのではないだろうか。そしてこれらの実現の上で圧倒的な障害だったのが「モウレツ社員」的な働き方や制度だ。というか、だった。

しかし(少なくとも私の周りでは)COVID-19から一変した。在宅勤務などあと100年は実現しないだろうなどと思っていたような昭和でアナログな会社が在宅勤務に切り替えた。猛烈な勢いで zoom や Hangout などでのビデオ会議、Slack, Teams などの業務コミュニケーションツールが導入された。

そしてモウレツ社員(多くは男性、お父さんなど)達は慣れない在宅を余儀なくされたのだ。勿論リモートで仕事はするが、通勤時間は無くなったしその疲労も無い。スーツへの着替えもしない。各論あるだろうが多くは仕事の効率も上がった部分があるだろう。そしてしなくても良い仕事に気がついてしまった。彼らの多くは嫁に呆れられながらも慣れない家事に少しずつ入り込んで行き、近所の友人を大事にしたり、子供の送り迎えを担当し今まで挨拶もしなかったご近所様と知り合ったり、ママ友・パパ友が出来たりする。頓挫していた趣味に戻っていったり、積み上がっていた本に手を出す人も居るだろう。この機会に英語、中国語、プログラミングなどを学んでしまおうなんて野心家も SNS でちらほら散見する。

結果として高収入になるかもしれない

そしてそのような新しい価値観が時代に適合しているとするならば、そのように暮らす人材こそが、社会で認められ高い評価を受ける可能性がある。幅広い交友関係を持ち、家族を大事にすることから精神的に安定成熟し、趣味も多い教養の高い人材である。その結果高収入になることはあるだろう。目指さなくても。

COVID-19 に耐える生活は、強引なる未来?

辛いニュースばかりが流れ、不自由と戦っているけれども、私は未来を垣間見る大きな転機と捉えてポジティブに自分を見つめ直しながら過ごしている。いつか自分もそうなるのかな?と思っていた、家族、地域、友人、趣味、教養などを十分に大事にしながら仕事も複数同時に進めていく。可能な限りオンラインで効率よく。(勿論たまには対面で会いたいが、今は自粛)そういう未来を感じて。

最後に

CODID-19によって親族や友人を失われた方、医療関係の方、仕事を失った方などには本当にお見舞い申し上げたいし、一日でも早い日本、そして世界の平穏が取り戻される事を心から祈念している。



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