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意味のあるMTGを行うためには「型」から考えると上手く行く

コロナ禍においてテレワークを導入し始めた企業が多いかと思いますが、テレワークになってからよりMTGが増えた方が多いのではないかと思います。
そこで意味のあるMTGをするために、MTGを行う際に考えるべきことを「型」に分類し紹介します。

1. MTGには型が存在する

よく行われるMTGには、大きく分けて4つの型が存在します。

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この4つの型に応じて、目的とゴールが変わります。

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MTGを開く際には、目的とゴールを明確にすることが非常に重要です
ここがブレてしまうと、「このMTGって結局何をしたいんだっけ?」「これって最初の目的とずれてない?」と混乱が起きてしまい、MTGが円滑に進みません。
この型をしっかり認識した上でMTGを行えば、例えば以下のような判断が出来ます。

・このMTGは「発散型」だから、「アイデアが出し切る」ことがゴールであり、細かい議論はMTGのあとで整理しよう
・このMTGは「情報共有型」だから、「次のアクションに繋げる」ことがゴールで「アクションに繋げるために」必要な情報を事前に準備しなきゃ

このように、MTGの最中においても事前準備においても目的とゴールから逆算するとすべき判断が明確になります。


2. 型に応じて準備を行う

どの型か決めた後は、

1.目的 / ゴール / 手段の設定
2.事前準備

を行いましょう。

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目的とゴールに対して、手段は無数にありますが例をいくつかピックアップして書きました。
この例を元に、それぞれの型で実例を出してみたいと思います。

1. 【発散型】プロダクトの新規流入における課題解決案を出したい

目的  :プロダクトの新規流入における課題解決案を出す
ゴール :プロダクトの新規流入における課題解決案が出切っている状態
手段  :ブレストを行う
事前準備:メンバーの目線合わせ(ブレスト方針、サービス方針、KPI、今まで行なった施策などの事前展開)、ブレスト後のまとめ方針

発散型の目的とゴールはシンプルですが、事前準備は非常に重要です。
発散型はその名の通り、「意見の発散」のため、どんな意見も受け入れ、否定せずに発想を広げていくことが重要です。
しかし、設定するお題が広かったり、前提条件が揃っていないと

・本当に解決したかった課題のアイデアが薄くなる
・すでに結論が出てしまっているアイデアが多く出てしまう
・お題が広すぎる、また前提知識が無くアイデアが出ない

などあまりうまくいかないパターンがあり、
なるべく解決したい課題を明確にし、KPIやサービス方針などを共有することでより現実的なアイデアが出やすくなります。
枠に縛られず突拍子の無いアイデアが欲しい場合は、ブレスト方針をその目的に設定し行うと良いです。

また、ブレストをした後に「どのような整理をしてどう次のアクションに繋げるのか?」を事前に決めておく必要があります。
これはブレストのゴールイメージが出来ることでブレスト中にある程度頭の中で整理ができ、MTG後に行う整理のスピードを上げることができます。
また、ブレストに参加したメンバーがブレスト内から選ばれた施策への納得度をあげるためにも有用です。

2.【意思決定型】「次のプロダクトの改善施策の優先度を決めたい」場合

目的  :プロダクトオーナーが改善施策の優先度を決める
ゴール :改善施策の優先度が決まっている
手段  :優先度を決めるために施策のメリデメ整理図を元に議論する
事前準備:論点整理、メリデメ整理

「意思決定型」の重要な点は、「誰が」「何を」決めるのかです。
特に「誰が」の部分は事前にステークホルダーを整理し、決定が覆らないように整理しなければなりません。
また、議論の最中に本来決めたかったこととは違う議論が巻き起こることが多々ありますが、その際に「本来の目的を議論しませんか?」と道を戻すためにも「何を」決めるのかを明確にする必要があります。

また事前準備として、

・何が決定までの論点になっているのか
・論点を判断するための材料

が必要です。
論点を事前に整理し、それぞれの結論のパターンを事前に予測しておくことで必要なデータを洗い出すことが出来ます。
決定者が資料を見るだけで「YES or NO」で判断出来る材料を集めることがベストです。
また、MTGで結論が出ない場合もありますが、その場合は次のMTGで結論を決めるためのネクストアクションを明確にする必要があります。

3.【情報共有型】「目標数値に達していないので対策を打ちたい」場合

目的  :数値達成のための対策を打つ
ゴール :数値達成のための対策が議論され、期限までにアウトプットを出すようにスケジューリングされている
手段  :現状の数値共有を行い、考えるきっかけを与え議論させる
事前準備:数値準備

情報共有型のよくある点として、「共有することが目的」になってしまうケースです。
今回の例のように「数値が下がっている」ことを共有するのは、「下がっていることでどう対策するのか?」を考え、アクションを取ることが重要です。
今回の件であれば、

・なぜ下がっているのか、要因で考えられることはあるか
・要因を分析するためにはどの数値をさらに深掘りするべきか
・どのチームがその数値をいつまでに見るのか

を議論をし、対象者にいつまでに何をするのか?のネクストアクションをはっきりさせることが重要です。
これは定例MTGのようなMTGでも同様で、進捗共有などがメインであれば進捗に対してのフィードバック、課題の発見などからより進捗がよく進むような議論が出来るとより意味のあるMTGになります。

4. 【コミュニケーション型】新しくチームに加わった方と仕事を円滑に進めたい

目的  :新しくチームに加わった方と仕事を円滑に進めるためにお互いの価値観を共有する
ゴール :お互いの価値観が共有されている状態
手段  :偏愛マップ(1on1での実施)
事前準備:目的の説明準備

仕事を円滑に進めるためには「タスクアサイン」「目標設定」など実務に関することと、「お互いを価値観を知る」ことのように人間関係の側面があります。
どちらの目的なのかを明確にすることでMTGの納得感も増します。
テレワークで「雑談」が目的のMTGも増えた方も多いかと思いますが、「その雑談が仕事を円滑に進めるため」に役立っているか?から逆算して考えるとより有用な方法に改善していけると思います。

3. まとめ

MTGには型があること、型によって気をつけるべきポイントや事前準備が違うことを今回お伝えしました。
仕事に慣れてくると当たり前に出来ることではありますが、改めて今自分が開いているMTGの目的は何か?を問いかけると生産性がより向上する可能性がありますので、是非一度お試しください。