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最近の記事

『狼の口 wolfsmund』フランス語版を再翻訳13 例のアレ編

こんにちは。体調の優れない日が続いていますがどうにかやっています。昨日はモルガルテンの戦いの日だったということで、8巻からいこうと思います。公弟閣下が農民軍に嵌められた挙句代官の遺体を投げ込まれたシーンです。場面の選定は完全に趣味です… 原文→仏語訳→拙訳の順です。 伏兵… やはり計略!? Malédiction…C’était bien…une embuscade!! しまった…伏兵だったのか! Malédictionはしまったとかちくしょうみたいな間投詞なのですが、フ

    • 『狼の口 wolfsmund』フランス語版を再翻訳12 再び説教閣下編

      こんにちは。この前10月になったと思ったらもう11月になりそうな勢いで焦っております。時の流れが早すぎる。 今回は公弟閣下の台詞メインにいこうと思います。1巻3話でテル親子捕獲失敗後代官が公弟閣下に説教されているシーンから。 原文→仏語訳→拙訳の順です。 密行者の死体が見つからない? 面白い冗談だ 普段大きな顔をして やることはそれか 無様だな ヴォルフラム Tu dis que…vous ne retrouvez pas les corps? S’agit-il d’un

      • 『狼の口 wolfsmund』フランス語版を再翻訳11 命乞い代官編

        こんにちは。 前回の更新から随分間が空いてしまいました。ずっと暑かったのがようやく涼しくなってきて過ごしやすくなっております。 今回は、いきなり代官のキャラが変わったことでお馴染みの6巻の捕虜になってからの命乞いシーンをやっていこうと思います。 原文→仏語訳→拙訳の順です。 私の寝台に汚い物を置かないでいただけませんか?臭いがつくでしょう  今晩私をどこに寝かせるおつもりですか? Je vous saurais gré de ne pas souiller ma couch

        • 『狼の口 wolfsmund』フランス語版を再翻訳10 説教閣下編

          こんにちは。今年も早いものでもう8月に突入です。ところで本日8月4日は作中キャラクターのオーストリア公レオポルト1世のお誕生日です!(1290年8月4日-1326年2月28日)めでたいですね。 というわけで、いつもは代官の台詞メインに訳を見ていましたが今回は公弟閣下のシーンからいこうと思います。1巻2話の代官と閣下の謁見シーンから。原文→仏語訳→拙訳の順番です。 余の使いをからかって喜んでいるそうだな 兄上の贔屓に甘えて思い違いをするなよ ヴォルフラム Alors comm

        • 『狼の口 wolfsmund』フランス語版を再翻訳13 例のアレ編

        • 『狼の口 wolfsmund』フランス語版を再翻訳12 再び説教閣下編

        • 『狼の口 wolfsmund』フランス語版を再翻訳11 命乞い代官編

        • 『狼の口 wolfsmund』フランス語版を再翻訳10 説教閣下編

          『狼の口 wolfsmund』フランス語版を再翻訳9 嘘発見代官編

          こんにちは。はやいもので7月ももう終わりますね。今年ももう後半戦と思うとかなり焦りがでてきます。明日から8月とは恐ろしい… 今回は1巻2話からいこうと思います。通行証を偽装したヨハンナが関所の通過を試みるも、バレてしまい捕まったシーンから。原文→仏語訳→拙訳の順です。 ああそうそう私にも ひとつ白状することが 本物の通行証には針の穴って話ですけど 嘘です ごめんなさい Car oui… Je dois quand même vous avouer…que cette his

          『狼の口 wolfsmund』フランス語版を再翻訳9 嘘発見代官編

          番外編 代官の出自について妄想する

          こんにちは。あっっつい日が続く中、狼の口ワイド版の情報を待ちながら日々すごしております。 いつもは狼の口フランス語版の再翻訳をしておりますが、今回は番外編で本編の考察にもならぬ妄想をつらつら書いていこうと思います。 狼の口のお代官様は読者にも人気のキャラである一方、明らかになっている情報が少なく妄想しがいのあるキャラクターでもあります。代官について気になるところはたくさんありますが、今回は代官の出自について妄想しようと思います。 代官は2巻で自分について「若い頃苦労したせ

          番外編 代官の出自について妄想する

          『狼の口 wolfsmund』フランス語版を再翻訳8 ママみ代官編

          7/20 修正 代官の台詞Les gens sont prêts à quelques sacrifices pour franchir cette frontière→「人々は国境を逃れるため〜」を「人々はこの峠の関所を越えるため〜」に修正しました。コメントいただいてcetteのつけ忘れに気付く凡ミス…コメント誠にありがとうございます! こんにちは。 7月になっても相変わらず雨ばかりで湿度が高い日々ですね…。ところで狼の口のワイド版が出るかもという話を聞きましたが、どうな

          『狼の口 wolfsmund』フランス語版を再翻訳8 ママみ代官編

          『狼の口 wolfsmund』フランス語版を再翻訳7 外道代官編

          こんにちは。いよいよ今年の6月も終わりということで、時間の経過の早さを見にしみて感じる日々です。気候もじめじめして嫌な感じですが、どうにかやっていこうと思います。 突然ですが、代官て酷いやつですよね。作中次々現れるキャラクターに次々酷いことをして、登場シーンほとんど酷いことしてばっかりじゃね?とすら思いますよね。(褒めてます) その中でもトップクラスに酷いシーン、3巻のテル親子処刑の場面から今回いこうと思います。 原文→仏語訳→拙訳 の順です。 誰もでてはきません 馬鹿に

          『狼の口 wolfsmund』フランス語版を再翻訳7 外道代官編

          『狼の口 wolfsmund』フランス語版を再翻訳6 サイコパス代官編

          こんにちは。 じめじめするうえに気温差がすごくて大変過ごしにくい日が続いていますね。体調も崩れやすい日々ですがなんとかやっていこうと思います。 今回は、5巻の代官がブルクトーを裏切って逃げてしまうシーンをやろうと思います。代官は作中では基本的に酷いことやってるシーンばっかりですが、このシーンは特にサイコパス度高くて好きな場面でもあります。 原文→仏語訳→拙訳の順です。 ぐずぐずやっているから敵が増えるのだ この役立たずどもが Si vous n’étiez pas aus

          『狼の口 wolfsmund』フランス語版を再翻訳6 サイコパス代官編

          『狼の口 wolfsmund』フランス語版を再翻訳5 激おこ代官編

          こんにちは。 本日発売の青騎士から久慈先生の新連載『鋼鐵の薔薇』がスタートしましたね!今回は薔薇戦争が題材とのことで今後が非常に楽しみな作品であります。 作中で代官は部下相手にも常に敬語を使い、ほぼ全編に渡ってそれが崩れることはなかったのがとても印象的です。ですが、フランス語版では結構敬語が崩れてる箇所があるので今回はそこを中心に見ていこうと思います。5巻1話目の農民軍が遺体を積み上げて門を渡ろうとしたシーンから。 原文→仏語訳→拙訳の順です。 何をしようとしてるんです!

          『狼の口 wolfsmund』フランス語版を再翻訳5 激おこ代官編

          『狼の口 wolfsmund』フランス語版を再翻訳4 黒代官編

          蒸し暑い季節ですね。スイスの気候が羨ましくなってきます。暑さに負けず今回もなんとかやっていこうと思います。 ところで『狼の口』のファンには常識というか有名な話ですが、お代官様のキャラデザが1巻1話のみ違っているのですよね。2話以降は金髪の代官が1話のみ黒髪で衣装も少しデザインが違っており、全体的な雰囲気も少し変わっています。今回はそんな貴重な黒代官に焦点を当て、1話の黒代官とリーゼちゃんのやりとりを拾っていこうと思います。 まずは関所での対面シーン。台詞は原作→仏語訳→拙訳の

          『狼の口 wolfsmund』フランス語版を再翻訳4 黒代官編

          『狼の口 wolfsmund』フランス語版を再翻訳3 熱湯代官編

          お久しぶりです。前回の更新から随分間が空いてしまいました。どうにかこうにかマイペースでやっていきたい次第です。今回は4巻の籠城戦にてトイレから侵入を試みた農民軍に熱湯責めをするシーンの代官の台詞を訳していこうと思います。かなりエグいシーンですね。 原文→仏語訳→拙訳の順です。 以前この方法で陥落した城があったので 念のため設けた鉄格子が役に立ちました Certains châteaux sont tombés à cause de leurs latrines!C’est

          『狼の口 wolfsmund』フランス語版を再翻訳3 熱湯代官編

          『狼の口』英仏伊比較 日本語独特の言い回しについて1 優男編

          こんにちは。いつもは仏語版の再翻訳を行なっていますが、今回は西洋にはないいわゆる「日本語独特の言い回し」を各国どのように訳しているか?という比較をしてみようと思います。 1巻2話から。  まずは変装したヨハンナが関所で代官様と対面するシーン。にこやかに挨拶する代官様を見て「こんな優男だったの?」と内心思います。この「優男」という単語、各国語でちょうどぴったりはまる単語というのがないのですね。我々が「優男」と聞くとなんとなく線が細くてすらっとした感じの男性を思い浮かべます。

          『狼の口』英仏伊比較 日本語独特の言い回しについて1 優男編

          『狼の口 wolfsmund 』フランス語版を再翻訳2 無敵代官編

          前回は代官様が散々なシーンの訳をいたしましたので、今回は代官様がクッソカッコいい1巻3話から再翻訳を載せたいと思います。  ヴァルター親子がアルプス越えをしてイタリアに抜けようとしたのを代官様に看破され止められるシーンから。 原文→仏語訳→拙訳の順です。  ちょっと待って頂けませんか?  Auriez-vous l’obligeance de vous arrêter?  止まっていただけませんか?   どうして関所を通ってくださらないのです?法を守るのが人の道でし

          『狼の口 wolfsmund 』フランス語版を再翻訳2 無敵代官編

          『狼の口 wolfsmund』フランス語版を再翻訳 串代官編

          当方久慈光久先生の『狼の口』のファンです。もとい信者です。  『狼の口』は中世オーストリアハプスブルク家支配下のスイスを舞台にした独立物語で、米国版、フランス版、イタリア版と様々な言語で訳され世界中で楽しまれています。(好きすぎて全版買いました)その中でもフランス語版の訳は独特で、原作の台詞とはまた違った意訳の要素がかなり含まれております。ところどころ面白いので、好きなシーンを中心に再翻訳していこうと思います。なお、私もフランス語は学習中の未熟者ゆえ間違いなどもあるかと思い

          『狼の口 wolfsmund』フランス語版を再翻訳 串代官編