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356_そういえば卒業した

そういえば卒業した
1週間ほど前の話。
私は大学を卒業した。思えば、4年間多くの人と出会って、さまざまな学びがあって、充実した学生生活を過ごせた。

心理学を学びたいから心理学科を選んだ。カラオケが好きだったから、アカペラサークルに入った。ノリでミスターコンテストにも出たし、いいね欲しさにInstagramを始めた。編入学試験を受けて落ちた。糸の切れた凧のように遊び回った。本格的に写真をするために、一眼レフカメラとパソコンを買って、新しく写真サークルにも入ったし、東北復興活動をする授業を取った。もちろん飲み会もたくさんした。彼女が出来たけどすぐ振られて、また遊び始めた。死ぬほどバイトもしたし、大学の活動にも明け暮れた。でも、勉強はしなくなってたな。
大人との関わりがだんだんと濃くなっていき、月1で大人しかいない飲み会に顔を出した。あの時も今もとても窮屈だったなと思っている。多分、何者でもなかった私には少しハードルが高かったのだろう。この頃から、趣味ではなくて、仕事の一環として写真を撮るようになった。Webメディアの仕事や、友人の結婚式で写真を撮るようになった。アカペラサークルでは自ら楽譜を書いてメンバーを集めて演奏をする楽しさがわかってきた。マジでムカつく時もあったけど今でも仲が良いバンドメンバーに出会えて心の底から悦びに溢れています。写真展の準備を始めた。東北、南三陸に少しでも貢献できる、そんな写真展を目指した。
コロナが始まり、今までの当たり前がそうではなくなった。ニューノーマルが浸透していく中で写真を撮り続けた。日本酒メーカーから継続的なお仕事をいただけるようになった。それからも少しずつ写真の世界に足を沈めていった。

卒業式では、思い出を振り返ることなく呆気なく過ぎ去ってしまった。4年間毎日のように話していた友人とも、もう会うことはないかもしれないのに。大学で関わった多くの人たちとはもう顔を合わせることはない。在学中は共に学び、遊んで、くだらないことで笑って、飲み歩いて、恋愛の話をしたのに。同じ青春を過ごしたのに、他人になってしまう。

どれほど想い続けてもそれは変わらない。

だから、そういえば卒業した。そのくらいがちょうど良いだろう。これから生きていく中で、必要な人とは再会する。そうでない人は頭の片隅に追いやられていき、いつか呆気なく忘れてしまう。それが自然なのだ。

卒業式当日は、カメラを持って行き写真を撮りまくった。友人はもちろん初対面の人も、頼まれればなんでも撮った。データをみんなに送り私の仕事は終わる。
いつかその写真を見た時に、そういえば卒業式楽しかったな、って思ってくれたら嬉しいな。思い出して懐かしい気持ちになる、形に残りいつでも見返すことができる。それは写真の仕事だ。


noteは、普段考えていることを文字で吐き出す
Instagramは、普段考えていることを形にして表現する

写真撮っているので見てください
https://www.instagram.com/ganometherapics/?hl=ja

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