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当たり前は当たり前じゃなくなる瞬間は絶対に来る

「今日のライブも楽しかった〜!」
ライブの終演後は、とても満足そうな表情を浮かべる人でいっぱいだ。

みんなこの数ヶ月の間、今日という日を目掛けて毎日頑張ってきたんだろうし、心の支えになっている音楽を直で楽しめたことは、この上ない満足感だろう。

僕もその1人だ。毎日の通勤中は、音楽を聴いてるし、何なら家でも流している。そうすることで憂鬱な気分を吹き飛ばし、数ヶ月後に行われるライブを今か今かと待ちわびることで生き甲斐を見出す。


しかし最近、無事にライブが行われる確率というのは100%ではない。そう感じるようになってきた。

きっかけは、2月1日に行ったcoldrain主催のブレアフェス。そこでcoldrainのVoのMasatoさんはMCでこんなことを言っていた。

「これだけのバンドが集まってライブをするっていうことが当たり前になっていませんか?」

ロックもパンクもメタルも関係なしに1つの場所に集まる。それが実現しているのは日本だけだと。

その時のMasatoさんの表情は、とても切なそうだった。

当たり前と思ってほしくない言葉の裏には、毎日音楽が聴けて、ライブに行きたいと思えばバンドがライブをやっている。それは音楽を続けているバンドがいるから実現できる。ライブを安全に快適に開催できる場所があるからできる。

それらは、ファンの為に音楽を続けている人、守る人がいるからこそ初めて実現できているんだと。

「また次もあるさ」と思うのも理解できる。バンドをやっている人はずっと音楽をやっていたいわけだし、聴く人だってずっと聴いていたいし見ていたい。
でも、ある日突然いなくなることだって全然不思議じゃない。

PTPのKやLinkin Parkのチェスターのように。

ブレアフェスの2日目にはPTPが出ていたけれど、PTPが出演することをあれだけ今しかないと待ち続けた人は今までいなかったと思う。
僕は2日目はチケットが当選しなかったから行けなかったけど、やっぱりすごく未練が残った。「もっと早く申し込んでおけば行けたんじゃないか?」「学生の頃もっと早く知っていれば見れたのかもしれない」とたらればを繰り返した。

でも戻ってこないものは、戻ってこない。
ブレアフェス1日目が終わった時、

少しでも、観に行きたい、聴きたいというバンドに出会ったら自分の気持ちに素直になろう

と思った。あんなにも2日目が行けないということを悔やんだライブはなかった。
同時にそういう気持ちを感じれたことはとても稀有な事だとも思った。
この後悔があれば、これから触れる色んなものに対する向き合い方も変わってくるんじゃないかって感じてる。

やっぱり音楽は楽しいし、気持ちいい。これからもずっとその気持ちは変わらないでいてほしい。
そう思えた機会をくれたcoldrainありがとうございます。

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