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【深刻】建設業に吹きつける向かい風「高齢化」のきびしさ

商売において、今後避けられない問題を織り込んで考えるのは必須。その問題のひとつ、働き手の高齢化に向き合う、という話

今週立て続けに2件のお通夜の予定が入った。

どちらも外注先の作業員の方であるが、年齢は70代とあって寿命と呼ぶにはいささか若い年齢と思ったのだ。



昨今では職人全体の年齢が高齢化し、わたしのような40代は若手扱い。70代でもできる範囲で働いている人も多く、車の運転や大きな現場の入場こそできないが、人手不足もあって重要な働き手としてカウントされている。

最近はまわりを見渡しても60代以上の高齢の職人が増えてきた。この年齢層がいなくなる10年から20年後には深刻な働き手不足になっているだろう。

そうなれば、商売のスタイルを変える必要もあるだろうし、そもそも弊社だって20年後まで持ちこたえていられるかも怪しいところ。贅沢せず、細々となら食べていけるのかもしれないが、建設業全体の縮小は経済に大きな影響を及ぼしているだろう。



そこで考えるのは、高齢化による人手不足をどう考えるか、である。どう解消するか、ではない。おそらく期待するような解消方法はない。急激に減少する働き手を少しでも緩やかなスピードに減速してもらうような施策を講じるか、外から働き手を投入するほかない。

いずれにしても今よりグッと少なくなる働き手を前提に、商売を考えていかざるをえないのだ。



わたしはこの現象をどうにかしよう、などといった無謀な考えはもっていない。だが、寿命などの年齢による廃業いがいの理由で脱落していく働き手を減らすことは可能なのではないかと結構マジで考えているのだ。

そのひとつは、ここ最近も話題に上っている業績不振による廃業である。平たく言えば資金繰り悪化による倒産だ。大企業やそこそこの規模の中小企業による倒産のことはわからないが、わたしのいる界隈のような零細企業の倒産は回避できる可能性が高い。



少し視点をずらしたり、今までの古い慣習を変えてみたり、お金のことに向き合ってみたりで回復する例は枚挙にいとまがない。

ようは、倒産する必要もないのに倒れてしまった、という自虐的な働き手の解散というのが多すぎると思うのだ。

ここの層が少しでも持ちこたえてくれれば、働き手の減少のスピードも少しは緩やかになるのではないだろうか。

この記事の終盤はわたしの希望的な妄想であるが、仕事関係のお通夜が続くと、その妄想もはやく具現化した方がいいと本気で思えてくるものだ。

すでに決定した未来に対し、何ができるかを考えることで自社の新しい在り方が生まれる