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【ガマン!】その欲しい仕事は身の丈に合っているか?

商売において、売上げ欲しさに見境なく仕事を請負うと「信用」という大事な要素を失う。欲しい仕事とできる仕事は区別する、という話

最近ありがたいことに色々な仕事の話が持ち上がる。

そのすべてが受注につながるわけではないが、その多数の仕事の中で何を重視して選別すればよいかを考える。



先日も額面だけ見ればおもわず「おおッ!」と声が漏れそうな案件の話を相談されたが、興奮する気持ちをおさえてお断りした。

内容を精査した結果、弊社で工事するには少し不安要素がぬぐえなかったからだ。



以前のように売上げに乏しく、高額案件に恵まれなかった時期においては下心だけでそうした案件に手を伸ばそうとギリギリまで迷っていたことがあった。

内心では、「この工事がうまくいけば資金繰りが少し楽になるかも」という邪な気持ちが支配しそうであったが、よく考えれば苦労しか見えてこないことからやはりその当時も諦めていた。

それから徐々に経験を積み、当時欲していたレベルの高額案件は請け負うことも可能になった。それなりの苦労はあれど、自信が持てる体制が整ったことからお客様にしっかりと価値をお渡しできるようになったのだ。



何を重視して仕事を選別するかであるが、そのベクトルは必ずお客様への価値の方向に向いている必要がある。

資金繰りが苦しいとか、今月の目標売上達成のためとか、ベクトルが自社に向いていると判断を見誤ってしまう。

お客様は背伸びをされていた仕事を良しとしないし、本当は実力不足なのに請負われた仕事に価値は感じないだろう。



自分都合にそれをチャレンジ精神として意味をはき違えてしまえば、仕事はメチャクチャになった上に信用を失う。それだけならまだしも、損害賠償などの大ごとになれば金銭的ダメージから小さな会社ならば倒産しうるケースだってあるかもしれないのだ。

ちょっとした下心に対してのリスクと考えたら博打にちかい感覚であるが、わたしは経験上、その会社にはその会社のレベルに相応しい売上げというものがあると思うのだ。



自社の企業努力や工夫により、規模より大きな仕事をすることは可能だと思う。だが、それは前提としてあらゆるリスクを許容してなお価値を提供できる自信がある場合のみ。

大きな仕事が欲しいなら、そのレベルまで自社の実力を磨く必要がある。そこをすっ飛ばして手に入れようとする大きな利益はリスクにまみれていると心得た方がいい。

できる仕事を磨いていけば、徐々に欲しい仕事は大きくなっていく


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