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【顧客心理】高価格意思決定の「失敗したくない」という気持ち
顧客の心理の中で、その商品(製品・サービス)が高額であればあるほど「欲しい」より「その購入を失敗したくない」という気持ちが強い、という話
昨日は今年1発目の少し大きな案件であった。
特段大きなトラブルもなく時間通りに終わったことでほっと胸をなでおろしていたのはわたしだけではない。
今回の改修工事を一から考え、弊社に発注し、打ち合わせに時間を割いてくれたマンション管理組合の理事長である。立場上、大きな予算を預かり、その予算を住民の住みよい生活のために意思決定していく作業はなんともストレスのかかるものと想像する。
「どうしても管理会社に仕事をさせたくない」という理事長の想いからはじまり、ネットで弊社の施工事例をみて問い合わせをいただいた。
今までの経緯で何度も管理会社に高額の予算をつぎ込んだにもかかわらず思うような対応をしてもらえなかったことから、大切な予算を使うのにこれ以上失敗はしたくないという心理から独自に業者をさがして今回の工事こぎつけたということだ。
わたしはこれまでにマンションやビルの関係者と多くかかわってきたことから、この「失敗したくない」という心理はよくわかるのである。内容にもよるが数百万から大きなものだと数千万の意思決定である、その意思決定が成功を導くものでありたい、というより、単純に大きな博打に失敗したくないという心理の方が大きく作用する。
博打とは大げさな比喩に聞こえるが、それでも信頼関係がまだ築けていない業者と高額の仕事をすることはある意味ギャンブル的要素が強いのだ。
わたしは業者側であるゆえ、その博打やギャンブルと捉えてしまいそうな要素を事前に丁寧に潰し、不安を最小限に抑えることが仕事だと思っている。だからこそ、仕事を終えた後の安堵は発注者ほどではないが、緊張感として持っているつもりだ。
最高の報酬は「貴社に頼んでよかった」というお褒めの言葉であり、冒頭の「どうしてもあなたには頼みたくない」という気持ちを持たせてしうまうことほど商売人として悲しいことはない。
相手の立場考え、そこに寄り添う気持ちが少しでもあれば何度もぞんざいな扱いをするようなことはないだろうが、おそらくほとんどの場合、感覚が麻痺しているように思うのだ。
悪気なく相手のことを考えない、という状態がいかに怖い状況か想像してみてほしいが、顧客もこれからは自発的に「失敗したくない」という気持ちを行動に表していく方が身のためである。
相手の気持ちを考えれば理解できる心理に辿り着く
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