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主体性の楽しさ

こんにちは! 金沢市で活動をしているNPO法人ガイア自然学校です。


今回はガイア自然学校の代表、成田裕(なりたゆたか)によるコラムです。


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Kくんは、ガイア歴七年のベテランです。

今年は沖縄無人島キャンプに来てくれました。

そのキャンプでは、台風のため、移動が多くてその度にテントを立て直さなければなりませんでした。

みんながめんどくさがっていたテント設営を「一人で立てられるかやってみたい。」と言って、十人用のテントを人で一時間くらいかけて立ててしまいました。

リーダーですら、一人では立てられない者が多いのではないかと思われるテントをです。

みんなが海であそんでいる間に、もくもくとテントと取っ組み合い、できあがったテントを見て、Sくんは満足そうでした。

その他にも、「レンズで日光を集めて火をつけて、その火でごはんを作りたい。」と言って、炎天下の中マキを集め、火を付けるのに四苦八苦して調理をしてみたり、自分から「こうしたい!」ということをどんどん周りを巻き込んで楽しんでいました。

相乗効果で、同じグループのUくんも「ぼくもテント一人で片付けてみる。」と言って、帰る日のテント撤収を一人でやってのけました。

このKくんの良いところは、楽しんでやっているところと、人のためじゃなく自分のためにやっているところと、人のためになってることもしっかり自分の喜びにしているところです。

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子どもたちにとってのキャンプは、ただの「楽しいイベント」ではありません。

「楽しい」部分は、ちゃんとあるのですが。

「楽しい」だけではないのが、キャンプのキモです。

キャンプには、「主体的な生活」がつきものです。

子どもたちにとって、普段ならお家の人がやってくれる「ごはん」「きがえ」「ねどこ」「おふろ」などの「用意」。

生活の基本的なことを、自分でしなければなりません。

さらに、他人と協力しなければ、これらの基本的な生活もままなりません。

つまり、自分で考えたり、自分で協力できることを考えたりしながら「自分の生活」を作る必要が出てくるのです。

この「主体的な生活」が、子どもたちにとって将来大切な「力」の源泉になると考えています。

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なので、ガイア自然学校のキャンプでは、スタッフがなんでも「してあげるの」ではなく、子どもたちが自分でできるように準備して、失敗してもいいから「自分でやる」環境を作ります。

最初からKくんのようになれなくても、Uくんのように「相乗効果」によって主体性の楽しさを見いだすこともありえるのです。

ここを育てられるのが、キャンプの良さだと思います。

子どもたちの「成長」をめざすキャンプは、子どもたちにとっては楽しくも辛くもあるのです。

ただ楽しいだけのキャンプは、大人がお世話してるただのイベントです。

一見辛そうなことも、主体的に楽しめることは、人生において最強の心のツールです。

小さい頃から何度もガイアのキャンプに来てくれていたKくんが、こんな風に育ってくれているのを見て、とても嬉しかった夏でした。

文:成田裕

(「ガイア通信」バックナンバーより再掲載)


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「他人は変えられない、変えられるのは自分。」

「良し悪しは物事の捉え方次第。」

「やりたいことをやりなさい。」

などなど。

どんなに便利な時代になっても、大切なことは変わらない。

自分の経験を通して気付いたことなら、きっと長い間心の片隅で支えてくれる。

キャンプやアウトドアなどの自然体験には、自分で気付くきっかけがたくさんあると信じています。

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