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産業保健の勉強をどう始めていいか分からないという方へ

この記事は、以下の方向けに作成しています。
・将来産業保健の世界で働きたいという医学生・看護学生
・産業保健職として入職(採用)が決まったけれど勤務開始前まで何をしたらいいのか困っている方
・産業保健職として働き始めたけれどどう勉強したらいいか分からないという方

はじめに

以下のような質問をよくいただくので、その際にはこの記事リンクを送ることにします。

医学生・研修医中から勉強したいという方は、以下の方法をおすすめいたします。


社会情勢を知る、新聞やニュースを読んでみる

まずは日経新聞とか地域の新聞でも読んでみては?比較的大きな企業であれば新聞とかに企業名が出てくることもあるでしょうし、社会の中でどのような動きをしているか把握することも産業保健職にとっては非常に大切だと思います。
ながら日経という無料のvoicyで、音声コンテンツをながら聞きもできますので、そちらもおすすめです。

ビジネス系のテレビ番組を見る

ビジネス系で経営者や働く人たちの番組を見ると、なんだか胸が熱くなりますよね。そういう人たちの気持ちを想像できるかどうかって、けっこう大きい気がするんですよね。個人的におすすめなのは、情熱大陸とかカンブリア宮殿とか、プロフェッショナル仕事の流儀とか、ワールドビジネスサテライトとか、ガイアの夜明けとかですね。昔のプロジェクトXなんかもけっこう好きでしたね。


自社株を買ってみる(株を買ってみる)

もし、所属している企業があれば、その企業の株を買ってみるのもよいかもしれません。持株会とかがあればベターなのですが、ない場合でも、最小単位で自社株を買ってみると、より企業のことを理解できる、理解しようと思えると思います。企業に対するコミットメントも産業保健職には大切だと思います。
特にまだ所属企業がないという方は、あくまで余裕のある範囲で、株を始めてみるのもよいかもしれません(リスクがあることなので、各自の責任の範囲で)。医療職は、社会の常識や感覚がおろそかなので、株をやってみると、多少はその感覚が分かるかもしれませんし、分からないかもしれません。数万ちょっとでできるものなので、ものは試しでやってみてもいいかも笑 なお、私はちゃんと損しています。塩漬けてます。損切りって難しいですよね笑 とりあえずNISAとか、iDecoからやってみましょう!

*追記
インサイダー取引にあたらないようにご注意ください。産業保健職として、その職務や地位により知り得た、投資者の投資判断に重大な影響を与える未公表の会社情報を利用して、自社株等を売買することで、自己の利益を図ろうとすれば、金額の多寡に限らずインサイダー取引と判断される恐れがあります。

自社製品を買ってみる

主に"BtoC"の会社しかできませんが、担当する企業の製品を買ってみるのも面白いと思います。事業所理解、職場理解から産業保健は始まります。素材メーカーなどの"BtoBの企業でも、部品やサービスを利用した製品もあるでしょうから、最終製品を購入するのもありだと思います。(BtoBのと補足は以下のサイトをどうぞ)

Twitterで産業保健アカウントをフォローしてみる

フォローしてみましょう。産業保健専用の別アカウントを作ってみてもいいかもしれませんね。日々産業保健トークでわちゃわちゃしていますよ。ざっと、産業医が100名ほど、産業保健看護職が200-300名くらいはいると思います。

Facebookの産業保健オンラインカフェに入る

Facebookのグループとして「産業保健オンラインカフェ」というものがあります。無料ですし、Facebookをされているのであれば、参加してみてはいかがでしょうか?現在1,233人が参加しています。私が主宰ではありません。

産業保健職とのネットワークやコミュニティに参加する

産業保健職のネットワークやコミュニティも探せばいくつかあるものです。積極的にアプローチしてみてはいかがでしょうか?
私が主宰している「COEDOH(有料)」もおすすめですし、たまに開催している「産業保健おしゃべり会」や「産業医アドバンスト研修会(有料)」に参加してみるのもよいかもしれません。

なお、コミュニティがなければ自分で作るのもありだと思います。産業保健一年目、産業保健初心者とかでグループ作るのもおすすめです。

自分の病院の安全衛生活動(産業保健活動)を調べてみる

もし臨床にいて病院に所属しているのであれば、自分の病院の安全衛生活動の状況を見てみるのもよいでしょう。安全衛生委員会の開催状況や、職場巡視の実施状況、36協定の履行状況、職場環境改善の実際などなど、学ぶことも多いと思います。

産業医・産業保健の研修会に参加してみる

まずは地域の産業保健総合支援センターが無難でいいと思います。その他にも、学会や研修会は多く開かれていますので、積極的に参加してみることをおすすめいたします。アンテナ貼ってないと辿り着けないかもしれませんが・・・

学会に入ってみる

産業保健職が検討するべき学会集」をご参照ください。まだ学生のうちは入らなくてよいと思いますが、産業保健職として働き始めたのであれば、いずれかの学会に入ること検討してみてはいかがでしょうか?

産業保健関連の資格取得を目指してみる

専門医、産業看護職専門家制度、労働衛生コンサルタントや、産業カウンセラー、健康経営アドバイザー、公認心理師など、産業保健関連の資格は多々あります。どうせなら、勉強がてら資格取得を目指してみては?

産業医の記事を読んでみる

医学生向け:産業医のキャリア記事集」をご参照ください。産業保健はやってみるまではイメージもつかみにくいでしょうし、まずは産業医のキャリア関連の記事を読むことで少しイメージをつかむことができる、かもしれません。
こちらもどうぞ
産業医に興味のある医学生・医師向けQ and A

産業保健の本を買う

産業医を始めたら購入を検討する書籍」をご参照ください。これらを全部買っても2万円くらいでしょう。特に、産業保健ハンドブックシリーズは、安いのでおすすめです。

こちらもおすすめです。
産業保健をちゃんとやりたい人が検討する書籍
産業保健職におすすめの産業保健以外の本

産業保健的な思考が学べる映画を見る

産業保健そのものが学べるわけではございませんが・・・

メールマガジンに登録する

産業保健職が勉強できるサイト集(企業・個人編)」をご参照ください。メールを見ている動線で、産業保健関連の情報が入ってきます。その中でも、特におすすめなのは以下でしょうか。
 ・自分の地域の産業保健総合支援センター
  (埼玉や岡山、千葉などもおすすめですよ)
 ・保健指導リソースガイド
 ・安全安心株式会社
 ・さんぽ会
 ・産業医学振興財団
 ・産業医プレミアムセミナー

人材派遣会社関連の情報に登録してみる

人材市場の相場観が掴めるということもありますので、まずはテキトーにググって4-6社ほど登録してみてはいかがでしょうか。最近は、紹介会社がコミュニティのようなものを運営していることもありますし、無料参加できるものがあれば、参加してみるのもよいかもしれません。

産業医アドバンスト研修会に登録

産業医であれば、「産業医アドバンス研修会」の無料会員に登録するのもおすすめです。紹介会社経由だと少し安くなるって聞いたことがあります。もしくは、所属企業に会員費用を払ってもらえるとよいですけどね、少しお高いので。

積極性をもつ

待っていても情報は降ってきません。名刺を用意するのもありだと思います。だいじょうぶ、そんな変な人はいませんし、お互い産業保健仲間です。本当に連絡をとって話を聞いてみたいと思った方がいればDMしてみましょう。企業見学をさせてくれることもあるかもしれません。

名刺をつくる

産業保健職同士で初回の挨拶する際には、名刺交換することが常です。そのため、名刺をつくっておくと良いと思います。所属企業(病院)の名刺ではなくとも、プライベートやSNSアカウントなどを記載してみるとよいかもです。覚えてもらってなんぼですよね。

ネットに情報はたくさん転がっている

産業保健情報は、かなりインターネット上に情報が転がっています。なので、それらにうまく効率よくリーチして、活用することも、産業保健職の能力になります。産業保健をやっていきたいのであれば、それらの情報を活用していきましょう!
特におすすめなのが、無料産業保健雑誌「産業保健21」!!

最低限の産業保健の共通言語を自分で喋れるようにしよう

産業保健には、産業保健独特の共通言語があります。この言葉を知らないと会話について来れません。というのは言い過ぎですが、けっこう大事です。もし、なんこっちゃわからんという方は、ぜひそれぞれググってください。

ガチ産業医的産業保健ワード
1.安全配慮義務と自己保健義務
2.事例性と疾病性
3.労働災害とその認定要件(血管とメンタル)(→勉強サイト:
4.職業病と作業関連疾患
5.健診および、就業上の措置とは(→勉強サイト:就業判定支援NAVI
6.過重労働、過労死とは(→勉強サイト:過重労働対策NAVI
7.ストレスチェックとは
8.メンタルヘルス不調(→勉強サイト:こころのみみ
9.ハラスメント(→勉強サイト:あかるい職場応援団
10.両立支援(→勉強サイト:両立支援情報サイト

産業保健への想いを言語化しておく

なぜ自分が産業保健を志望したのか、なにをやりたいのか、産業保健に対する想いといったものを言語化しておくとよいと思います。産業保健トークの際には、なぜ産業保健に来たのか、どういった経験をしているのか、ということが普通に会話されますよ。

非・医療職とのネットワークをつくる

医療界の常識は、社会の非常識です。医療職ばかりで周りを固めると、変な癖がついてきます。特に学生のうちは、医学生・看護学生とばかりではなく、一般の学生とも交流すると良いと思います。そして、それは医療職・産業保健職として働き始めたあとも、普通の感覚を持つためにも重要だと思います。大事なことなのでもう一度言います、「医療界の常識は、社会の非常識です。」

インターンをしてみる

単にバイトをしてもよいのかもしれませんが、ヘルスケアビジネスにインターンをしてみてもよいかもしれません。最近では、オンラインで仕事ができるところもあるようですし、地方の人が学生の期間に、ヘルスケアビジネスに慣れられるのはけっこうお得な気がします。

産業保健関連のブログを読む

おすすめです。

おまけ

それでは、産業保健界でお待ちしております!!🐯
学会などに来た際は、ぜひお声がけくださいませ♪
コーヒーでも一緒に飲みましょう☕️

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