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日本航空123便墜落事故とイソジン

今から35年前の1985年8月12日、日本航空123便墜落事故が発生しました。

札幌の代々木ゼミナールでしがない浪人生生活を送っていた頃の事件です。

夏期講習会が開催されていて総合英語ゼミを受講していました。中村稔さんの講座でした。翌日の授業の冒頭、中村さんが新聞の号外をもってきて、独特のだみ声で事故の詳細を紹介したのを覚えています。

当時、私は、寮でテレビやラジオがない生活をしていたので、貴重な情報でした。坂本九さんも123便に同乗していて、亡くなったことを知りました。大変ショックでした。

さて、事故発生時、JALの客室乗務員だった青山透子さんが、『日航123便墜落の新真実 目撃証言から真相に迫る』と題する本を2017年に出版。当初から事故の原因に疑問を感じていた森永卓郎さんが、青山さんの本を下地にして、驚くべき仮説を展開しています。テレビや新聞だけが情報源の人にとって、荒唐無稽な話に感じるでしょう。陰謀論として嘲笑すると思います。

しかし、既存のメディアが流す情報が、すべて信頼のおけるものなのか。イソジンでうがいをすれば、コロナウィルスの感染対策になるという不確かな情報を大々的に垂れ流しているのが、昨今のテレビです。他方、ネットの世界では、5Gの電波を媒介として、新型コロナウイルスが広まっているなどと主張する人々がいます。ブラジルアマゾンの熱帯雨林に住んでいる先住民にも感染者が出ています。彼らは、最新鋭の5Gスマホでも持っているのでしょうか。

どっちもどっちです。情報をたくさん入手しても、それだけではゴミの山を築くだけです。自分の頭で、それらを精査して、真偽を判断できるかがもっと大切です。ですが現在の日本人に情報見極め能力はゼロです。テレビ報道を鵜呑みにした高齢者が、イソジンを買おうとドラックストアに殺到したのですから。

と言っても、高齢者をバカにしているだけでは、何も変わりません。年寄りは頑固で年下の話を受け付けない人が多いですが、テレビのウソを何回も伝えていくことが、今大切だと感じました。



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