DX の心技体【1】まずは自分なりのDXを語ること(自身の言葉で定義してみよう)
これは「心技体」の「心」にあたるものであり、心構えとして重要なポイント
心構えと言えば、その昔、過酷で有名な世界的ヨットレース(アメリカズカップ)の優勝チームへのインタビューをまとめたビデオを見たことがありました。そこで勝利の秘訣を問われた際に、その多くの答えが「心構えだよ」ということだったこと。当時の自分には大変意外で、そんな精神論じゃなくもっと参考になる具体的な秘訣があるはず?と感じていました。
その後、多くのプロジェクトを経験する中で、ジワジワとその言葉が、その意味が心に浸み込んできました。単なる心の持ちようのはずが、無意識にそれ以外に働きかけ、魔法のように影響を与える源泉になっているということ。
DXを自分の言葉で定義すること
DXにあたっては、企業・組織の規模や歴史、リーダー・体制・文化などの状況に応じて適した進め方をすれば良いのですが、取り巻く関係者間でも、DXに対する距離感、温度差がどうしても生じることにより、うまく進めることが出来ない状況になってしまうことが容易に推察されます。
そこでDXを進めるリーダとして大事なことは、自分の言葉でその定義づけをすることです。それができること。周りに説明し共感してもらうこと。
これが、「No.8の流されないこと」や「No.9の巻き込むこと」にも繋がってきます。
DXの定義も、2004年に発祥して以降、主に社会からビジネスの話として変わりつつ理解しやすい説明がなされてきました。その一方で、多くの人にとって自身の腹落ちする定義がはっきりしていないことが多い状況かと思います。単なるバズワードと扱われてしまう要因の一つなのかもしれません。
自身がよしとするDXを考え、自分ならではの取り組みを始める
DXの趣旨をよく理解したうえで、自社・組織が取り組むDXは、こういうことだとオリジナルな定義を形にしておきましょう。自らの組織戦略としてのDXであり、一般的な定義と違っていても何ら問題ないはずです。毎年見返して変えていっても良いでしょう。
さあここから、一歩踏み出す勇気を振り絞ってスタートしましょう。自分の夢を探しに行くために。
参考までに、ジーアンサの定義(2022年)
ジーアンサではDXを以下のように定義しています。
「DXとは、デジタル化が進展する社会において、多様性、不確実性が高まる世界で生き残りをかけて自ら変化・ビジネス領域変容する取り組みのことである
変化・変容するところが味噌であり、これこそがX「Transformation」であり、企業のデジタル化だけを指すわけではなく、組織やマインド、戦略、サービスなどあらゆる要素の変革が含まれる
ビジネス領域でなければ、「生き残りをかけて」というよりは、「生きる意味を求めて」とか「目標達成人生のために」などの表現が適切であろう
DXの心技体【2】~はまた以降の投稿で!
【再掲】DX推進の心技体(10選)
まずは自分なりのDXを語ること(自身の言葉で定義してみよう)
未来ビジョンに向けたJourneyとすること(ありたい形、なりたい姿を追求する)
顧客志向で提供価値を表明すること(「ならではの価値」を提供しよう)
手っ取り早くデジタル武装すること(低コスト・短期間で効果を実感できるものがあります)
Small Start で始めて、失敗と成果を積み上げて進めること(勇気を出して1歩踏みだそう)
最新技術・ソリューションをうまく活用し、新しいビジネスを作ること(デジタル技術の活用で経営課題の解決へ)
戦略的に考えてみること(シナリオ、プランを練って先を見据えて動こう)
気力・体力を維持し、流されないこと(絶えずゴールを見据える)
変革・変化に対応するものを巻き込むこと(抵抗勢力に対するチェンジマネジメントも必要)
組織力を上げること(横断組織、俊敏性、爆速、Agile)