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はじめに③

こんにちは。
㈱ヒューマンリソースマネジメント研究所
なつカウンセリングルーム 代表
土肥なつみです。

そろそろ「いつになったら本題に入るんだ?」という声が聞こえてきそうですが、もう少し!!もう少しだけ自分語りにお付き合いください。笑
さて、本日は前回の続き、「はじめに」の第3回です。
初めてお越しいただいた方は第一回からご覧ください。

芸能事務所を退所し、ずっとアルバイトをしていた飲食店で契約社員として働くことになった私。
当時、出店ラッシュがあったことやテレビのゴールデン番組で会社が取り上げられたこともあり、
朝は9時から深夜の3時まで、毎日人間の域を超える仕事量をこなしていました。
確かに疲れてはいたけど、アイドル時代はこれ以上の稼働でノーギャラだったので全く苦ではなかったです。笑(ある意味その時の経験に感謝)
働いたら働いただけお給料がもらえたし、ささやかだけどボーナスもあった。
21歳にしてやっと親の扶養から外れて、お店の近くにアパートを借りて一人暮らしも始めた。
病院で保険証を出したとき、受付の人に
「ご職業は…会社員の方ですね」
って言われたのがめちゃめちゃ嬉しかった。やっと真っ当な社会人になれた。

会社に蔓延る平成の“熱血指導”

店を異動し、契約社員になって半年くらい経ったころ、何となく店長の様子がおかしいことに気付いた。
部下である副店長に度々暴言を吐くようになった。
聞いてて身の危険さえ感じるような、独特な威圧感のある暴言。

怒鳴る理由は色々で、
時間内に料理をあげられなかったこと、管理業務の抜けがあること、デスクの上が散らかってること、、、色々だった。
私を含めて今いる従業員たちは、店長にすごく良くしてもらってたし、(私も移籍してきたころは店長にたくさん助けてもらったし)
普段は温厚で本当に良い人だから、誰も店長をとがめることが出来なかった。

副店長がちゃんと仕事しないのが悪い。
みんなそうやって片づけてたと思う。
そうこうしてるうちに、店長はどんどんエスカレートしていって、
ついには副店長に対して手をあげるようになった。

当時まだハタチそこらの私。
けどそんな私でも「さすがに違うだろ」というのは分かった。
けど店長に直接切り出す勇気なんて勿論ない。

私もこんな目に遭ったら…シフトを減らされてしまったら…
一人暮らしをしていたので、少しでも勤務時間を減らされると生活に支障が出てしまう。

絶望的な同僚のひとこと

後日ネットで何となく調べた感じだと、店長のアレは「パワハラ」と言うらしいことは分かった。
内容を見て、やっぱり、いくら部下が仕事が出来なくても絶対にやってはいけないことらしい。
そして、もしその行為を見かけたり、受けたりしたら、社内の相談窓口や労働組合に相談すると良いことも分かった。
いきなり相談窓口に相談するのは勇気がいる。
なので割と顔の広い仲間に話を聴いてもらい、そこから窓口につないでもらう作戦に出た。

何とか休みを確保してもらって、近くのカフェで話をした。

店長がピークの度に副店長を怒鳴り散らしていること。
ひどい時は休憩室に連れ込んで手を挙げていること。
それをバイトの子が見てしまってショックのあまり辞めそうになっていること。

「それはさすがにひどいね!」
「私がある程度窓口に話通しとくから!一人で悩まないで!」
「それは店長が絶対間違ってるから!」

そう言ってくれると思った。

「いやー、うちの会社もさぁ、社員を早いこと一人前にさせることが結構課題じゃん?それにさ、社員は異動ひとつとってもお金がすっごくかかるわけ。引っ越し代に寮費に交通費。これだけお金かけてんだから店長も熱くなるのも無理ないよ~。遊びでやってるんじゃないしさ」

絶望だった。
帰り道、高3で採用されてからの楽しかった日々が頭をよぎった。

先輩たちが私を優しく迎え入れてくれたこと。
私の成長をみんなが自分事のように喜んでくれたこと。
決して器用なタイプではなかったけど、誰も私を見捨てずに仕事を教えてくれたこと。
どこにも居場所がなかった私に、初めて居場所ができたこと。

何でみんな楽しく働こうとしないの?
人に嫌な思いさせて何がしたいの?
私たち従業員が嫌そうに仕事して、お客様に良いサービス出来るわけないでしょ!
まず私たちが楽しく働こうよ!!

今の仕事を目指すきっかけとなった出来事でした。

叶えるためなら何でもやる。21歳の逆襲

店長のやっていることは間違いなくパワハラだ。
でもそれ以上に良くないのは、これを熱血指導として良しとする会社の文化だ。
この考えを絶対に変えたい。
どこかに全員集めて「お前ら目ェ覚ませや!!」と、言ってやりたい。

とは言え私は郊外の店舗で働くイチ契約社員。
数千人の従業員がいるこの会社で、どうやって私の話を聞いてもらえばいいんだろう?
そのためにはまず自分を知ってもらう必要があるけど、契約社員は店舗所属で異動もないので、他の店や部署の方と関わることは基本的にはない。

そんな中でも一つだけ、労働組合の活動というものに参加すれば他の店舗の人や他部署の人とも交流ができるということが分かった。

組合が発信している通達を見ると、集会やセミナーを定期的に開催していることがわかり、内容もよく見ないまま全てのイベントに参加を申し込んだ。

「〇〇店の土肥なつみです!いっぱい仲間を増やしたいです!!よろしくお願いします!!」

よく開催内容も見ないであらゆるイベントに申し込んでいたので、
時にはウォークラリーで炎天下死ぬほど歩かされたり、
役員クラスの前でディベートをしないといけなかったり、
めちゃめちゃ難しいセミナーを受講したりしてなかなか大変だったけど、それでも順調に人脈が増えていった。
野球部もあったので、マネージャーとして入部して野球のルールも必死に勉強した。

パワプロを買ってきて「観戦モード」でひたすらスコアをつける練習もしました

それと並行して、ハラスメントに関する本をひたすら読み漁ることもしました。
そんなことを3年ほど続けたある日、私の夢を後押ししてくれる出来事に出会います。

「土肥さん、組合の役員やってみない?」

いつものように集会に参加したあとの懇親会で、組合委員長から声がかかりました。
仕事内容は集会やセミナーの企画運営、組合員の相談対応とのこと。

もしかして、「お前ら目ぇ覚ませや」を言えるチャンス!?
私にとって願ってもみない出来事。二つ返事で引き受けました。


本日も最後までお読みいただきありがとうございました♪
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