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#夕日

打ち上げ花火

打ち上げ花火

重たい時計を背負った小人と
軽い時計をポケットに仕舞い込んだカンガルー
それは気まぐれに
季節ごと
代わる代わる
この街にやってきて
時の長さを
自在に錯覚させた

この街の指揮者は
それぞれの心の育みにあわせて
毎日かかさず
タクトを振っていた

永遠に終わらない旅だと
嘆いていた
亀の親子は
沈みゆく夕日を見つめて
この世の定めを知った

スピードが増しているのは
人間の住む社会で
ムク

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まあるい夕日

まあるい夕日

ある日
夕日があんまり穏やかに
微笑んでいたので
自分を許してみた

すると
心の中にあった
許せない。という鎧が
1枚1枚はがれ落ち
清濁ごちゃまぜの
生身の肉体は
羽根を広げ
安堵と慈しみが
身体中を巡った
そうして
自分を縛りつけていた
ジャッチの旗が
みるみる小さくなって
一輪の花になった

橙色のまあるい夕日に
折り合いのつけ方を
包み隠さず
打ち明けた

許さないでいた
月日の悲しみも

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