思い通りにいかない戸惑い。
17歳✨Seventeenという響きに憧れていた。
17歳になったら……
いろんな夢があった。そのひとつに恋をしたい！
そして、私は恋をした。
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【嫉妬】
高校2年の夏、つきあい始めたばかりの学校の違う2人。 会うにはちょうどいいタイミングの”夏休み”
私は初めての彼氏。向こうは私が2人目。
昼間会ったのに また夜 電話をかけてくる。マメな人。彼は(山田くん) 友達付き合いもよく ツーリング仲間と走っている途中での公衆電話からが多かった。
10円玉が落ち繋がる音がする…少し話をしたら今度は切れそうな音がする。
「もう 切れるね」
「大丈夫、今 100円玉入れたから」慌ててコインをいれたのがわかる。追加は決まって100円玉。
100円玉入れたと聞くと 途中で切っても返金にならないから悪くて、こちらから電話を切る事はできなかった。(あぁ山田くん、10円玉の用意を…)
他愛も無い話をしていたのだと思う。内容は覚えていない。
ある日 会った時に サラリと彼が話し始めた……
「昨日、ひっかけ橋でナンパしてん」
何？ あなたがしたの？
女の子2人に声をかけたらしい。一人がとても可愛い子で、、、
「喫茶店でお茶をして……」
連絡先を聞き出そうとしたけどダメだったと。。。
「僕には 彼女がいるけど……」いいわけをしていたけど その時は耳半分しか止めず、ただただ涙が溢れてきた。ナンパ、もだが ”喫茶店に女の子と入った”というのが胸に刺さり悲しさを増した。私以外の女の子と。
彼を問い詰める言葉より涙が先だった。
意外な私の反応に 慌てた様子で
「ごめん、ごめん、悪かった」と何度も謝っていた。
冷静に いい訳を思い起こすと
「僕には彼女がいて幸せやけど友達はいてないから(ノロケ?)話がしにくい。友達に彼女が出来たらお互い話せるし もっと君と会える時間が増える」そう言っていた。
そうかもしれない。。。信じることにした。
それにしても、、、やっぱり嫌。
「もうこんなことは嫌や」
ハッキリ伝えた。妬いている私に眼鏡の中の瞳がニヤけてる彼をみて またムッとなったりもした。
🌊 🌊 🌊
憧れの１７歳は不思議と開放的になり何でも叶えられる様な気がしたもの。
夏休み 友達と神戸の海へ行く計画をしていた。
水着も新しい物を購入。ビキニだ。おへそをだすのは初めてでワクワクした。
「友達 女子だけで 海へ行くねん」
安心せるために女だけだと強調した。それが逆に彼には引っかかったようで
「アカン！ナンパされるで」 誰が？私？ないわ。
「それはないよー、大丈夫やわ。気つけるし」
「アカン、やめてくれ。水着になるんやろ、行かんといてくれ。」
「なんで？みんな当たり前に着てる」
すると彼は
「男は みんな女の身体を見るんや！！」
衝撃な言葉を放った！ 私の身体も見るって？ないわ。
「お願いや、やめてくれ…。そんなに行きたいんやったら僕が連れてってあげる。」
私は友達と行きたかった。
知らない人に見られるのはともかく、あなたに おへそをみせるのは恥ずかしい。
そして、一番危険なのはあなたよ ww
ナンパをした彼が言うのも何ともおかしかった。
人混みの中では見向きもされないよ、大丈夫。と粘ったが
「 ……あるやろ、胸 」
そういえば この前にこんなお願いもあった。
胸の開いた服は着ないで…背の高い男性から(谷間)が見えるから。スカートやパンツも太ももが見えない長さで。ノースリーブは着ないで。僕と一緒の時はOK！なんて調子のいい事を。それは別にのみこめる範囲で気にもならなかったのですが……。
この流れでは水着はとんでもないということかな。
わ〜困った。
一緒に行く友人達に話した。
『男は みんな女の身体をみる！』に大ウケ。
お腹がよじれる程皆んなで笑った。
「山田くんは凄いなー。それ、行ったらアカンのんと違う」 私の友達は気のいい子ばかり。
初めてのつきあい、彼氏はみんなこんなものかなと思っていたのが この「行かないで」で 山田くん凄いんだ、と気づく。
お日様いっぱい浴びた向日葵が元気に咲いている。
この夏 私のおへそは陽の光を浴びることはなかった。
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大滝詠一 「君は天然色」
☆最後までお読み下さりありがとうございました☆
【出会い】【初デート】【喫茶店】これまでのお話はマガジンに入っています。
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