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TOKIOテラスのもったいなさについて・下

ヘッダ写真をお借りしています。

TOKIOテラスという経営者向け?の番組をもちろん経営者なんかではない視点で観ることがあるんですが、せっかく有名ではないけど優れた業績を残すベンチャー・スタートアップを紹介しているのに思いっきり機会損失している部分を嘆いています。

それは番組冒頭、ゲスト紹介時に国分が当該出演者である若手(若手じゃないこともあるでしょう……それはより問題です)経営者に対して、見た目をいじるセレモニーがあることです。

例えば「朝っぱらからヨガやってます!」とか「子供の頃から500円貯金やってます」的なものです。「国分がそれ(ヨガだのサウナだの)をしている」のではない。相手を棒立ちにさせたまま、国分があたかもその相手が発したように言い、相手を形容する。

テレビの効果とは大きいもので、国分がそれを言う時はゲストが大きく全身とかバストアップを抜かれる。そこで国分が上記を言うため、もはや番組を挙げてレッテル貼りをしていると言っても良い。場合によっては侮辱とも言えます。

ただでさえベンチャーには侮辱という逆風がつきまとう

ベンチャーともなると、出資者の理解を得るために「そんな格好で来たの?w」だの「ほんとにそんな事業成功すると思ってんの?」果ては「何歳?世の中舐めてんの?」みたいなしょうもないことを言われまくるはずです。

で勢い出資を求める経営者側も、その程度の罵倒に耐えれば目的の額を調達できるんだったらやってやるよぐらいの面持ちなのではないでしょうか。あまりにもひどい。

流石に番組内ではそこまでの罵詈雑言は言わないものの、近い情景を番組冒頭で再現する意図とは?

ベンチャー企業が日頃受けている上記悪習を、なぜテレビ番組でもまた再現しなければならないのでしょうか?スタートアップの代表者にとって、見た目でけなされることは通過儀礼なのでしょうか?そんなことを宗教的行為(儀礼)にしてはいけないでしょう。

これは番組の品性を下げているだけでなく、社長としての国分(国分はアイドルなだけでなく、ガチで企業の社長でもある)の品位を下げることにも大きく影響するはずです。ああ、あの社長(国分)はまず会った人の見た目で何らかのレッテル貼りをしてくるのか、彼らの企業と取引をしたいなら、まずその通過儀礼を受け入れなければならないのか、それは屈辱だ。

このように、この番組さえなければ本来国分の企業が得意先とできるかも知れない企業との出会いの機会を失わせている。このやり取りは、

明らかな機会損失です。

誰も得をしない。世間に「ベンチャーはそういう扱いしてええんやろ?」的な空気を蔓延させたいことが目的ではないはずですよね?この番組は。それを起こそうとしている。もったいない。

大企業VSベンチャーの図を再現してどうすんねん

また皮肉なことに、テレビ番組とは大企業によるインフラストラクチャーです。

つまりこの構図は、大企業のインフラ(メディア)である、つまり大企業を象徴する「番組」というコンテンツを使って大企業がベンチャー企業に圧力をかけていると同義である。

大企業なら、ベンチャー企業・スタートアップにこれぐらいのパワー・ハラスメントをしてもいいよね?wそれを見世物にしていいよね、エンターテインメントだよね、と言っているように見られても不思議はない。

一企業の社長、ましてやゲストとして紹興する人々つまりお客様がたと同じベンチャー企業の社長である国分が言いたくて言ってるわけじゃないだろうとぼくは(国分へは)好意的に捉えています。だって自分がベンチャー代表なんだから、行く先々でパワハラされたいなんて微塵も思うわけがない。

むしろ「所詮タレントが」「芸能人の、アイドルのごっこ遊びが」みたいな目で見られる、あるいは既に見られたりして当初は面倒な扱いを受けたこともあるだろうに、更に自身の扱いを悪くしたいだなんて思うはずがない、その程度の常識ぐらい持ち合わせているだろうとぼくは思う。国分は「言わされている」のだと。

まさか下手に北野やナインティナインと共演したことで「俺には素人をいじれる才能がある」などと天狗になったとは思えない。経済の番組にいじりは必要ない。

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