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エン転職の退会方法

日経のおかげでえんじゃぱんの個人情報漏洩ニュースを知れたので恩返しに書いています。

退会

まず新規登録の者だろうがなんだろうがエン転職を訪れると「ユーザのパスを一方的にリセットしたのでまずはそっからし直して」というページに強制移動させられ、マジで一方的にこれを言われる。既登録の人はID(アドレス)と生年月日を打ち込んで認証しなきゃならないらしい。

後述するけどぼくは今回興味本位で新規登録して即退会した。「一流情報漏洩サイト」なら、スマートな退会方法をユーザに示すことで一流の信頼回復を目指してるだろうと思ったからだ。その期待は完全に裏切られた。

個人情報漏洩したサイトにわざわざ新規に、手動で生年月日を打ち込む???????

世の中にはいろんな不思議がある。

退会方法

ともあれアカウントがすでにあると仮定して話を進める。

・各種設定の確認・方法 のページへ行く。
・最下段に「退会の手続き」というコーナーがある。
なぜかこのコーナーの背景だけグレー(他の「会員登録情報」「パスワード設定」のフォームは活魚のような青色だ)で、まるで「退会機能が機能していないから今日は退会するな」とユーザに促すような印象を受ける。
・気にしないで退会の手続きコーナー右方向にある「退会手続き」を押す
・退会するなと必死に説得するページが出てくる

・気にしないで図示のなかで囲んだ下段(ここまでの手順にあったボタン化すらされていない)「退会の手続きページへ」のリンクを押す
・恐ろしいのがここまで来てまだ退会させようとしない。最後の最後まで顧客満足度を必死に計測し、PDCAを奪い取るという自社利益を勝ち取らないとアカウントを消させようとすらしないのだ。
・退会希望のラジオボタンを押し、退会理由のラジオボタンをどれかひとつ選ぶ。なんとこの2つ必須だ。こちらは退会するからこのページを開いているのにいちいち意思決定のボタンを押させるなんて、まるで後から自分が書いたページが消されることに納得行かないとでも退会済みユーザに言われた時にどうとでもいえるように「でも、お前が自分で退会意志のボタン押したよな?w当社はそのご意思に従っただけでござるが~~~ww」の根拠のため、つまり自己保身のためだけに置かれたボタンのように見える。他は任意なので空欄でOK
・退会理由も、書きたくなければ「その他」を選んでなにか数字や英字の意味をなさない文字列(wtf とか)でも書いておけばいいんじゃないだろうか?
・退会する 的なボタンが最下段にあるらしいので押す

恐ろしいのがここで「退会処理が完了しました」や「あなたの個人情報は個人情報漏洩という愚を起こした弊社内サーバからきれいさっぱり消えました(こっちは皮肉だ)」という説明を施すページに遷移させることなんて一切なく、冒頭で述べた「お前らのパスワード強制リセットしたんで、ヨロ!w」のページにリダイレクトさせられることだ。

これでは、ユーザは本当に退会処理が済んだのか理解することはできない。

人様の命レベルで大切な個人情報で売り上げを叩き出す企業がそれを漏洩したらそのサービスは継続してはならない

ぼくはサービスを使っていなかったんだけど、「個人情報流出・漏洩という個人情報を、べたべた手垢つけまくってサービス内で思いっきり取り扱うことで大きな利益を得る企業」がまず間違いなく1番してはいけない問題を引き起こし、その信頼が地に落ちたどころか最早マントル付近にいるなら、必死に這い上がろうとでもするんだろうなと思えた。

ため、「個人情報漏洩というそこまでの失態を犯した個人情報取り扱い企業であれば、もちろん信頼を失ったユーザに対する態度は今一番洗練されていて然るべきだろう、今後のお手本にしよう」と思って、「新たに登録して退会する」という行為を試みた。

結果的にユーザを意地でも退会させたがらない登録制サイトにありがちなダークパターンマーケティングのそれそのままで残念だった。転職などという人様のライフステージにおける最大の分岐点を提供して利益を得ようと画策するようなサイトが、そこらへんの詐欺サイトと同レベルな必死の退会防止策を取っている。

情報流出するような企業に自分の来歴、職歴などという個人情報を乗っけっぱなしになんてしたくねえよと思うユーザは当然信頼しなくなり退会するなんて猿でも予想できる。

それなのに「あからさまに自明に予想されるユーザアクティビティ」というアドバンテージを活かそうともしていない。やっとけば少しは信頼回復できるのに、だ。

なんならアラート欄(そんなものがあるのかどうか知らない)に「弊社は皆様の大切な個人情報を漏洩しました」と乗せ、同時に「退会方法はこちらです」というリンクすら設置するべきなのにしてない(さらっとアカウント造って見た限りなかったので、あったり新たに設置した場合はその限りではない)。

#大切にしている教え

ユーザに不便を強いて自社利益にしがみつく行為はダークパターンマーケティングのひとつです。これも日経に教えていただいた。それなのに日経自身も無料会員に今現在サービス上で無料可読数の減衰という不便を強いていて、自らダークパターンマーケティングを体現していることが非常に興味深い。

退会方法が分かりづらいのってIDパス登録系サイトやアプリの横行で台頭しすぎてアメリカで問題視され「あ、それ二度とやんな」と法に明文化されたほどの悪行です。だから未だにそれに執着・継続してる企業は意識が低い。クソ遅れた企業といえる。

PCやスマートフォンの取り扱いに不慣れなユーザが多いという機運を悪用した、サイト退会方法をわかりにくくするという悪しき慣習は現代では通用しないのだ。

現代社会・データ社会において最も重要なデータである個人情報を好き放題使って、営業利益という恩恵を受けている企業がその個人情報の扱いを満足にできなかったどころか悪意ある第三者に提供する事態に陥ったのであれば、当該サービスを継続する資質や資格、条件をその企業は満たしていないと言える。致命的に「向いていない」のだ。

だから転職サービスで儲けようみたいな考えは諦めて、別のジャンルの企業になるべきじゃないんだろうか?会社畳めよとか潰れろとかは思わないから。向いてないんだったらしょうがなくないですか?

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