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8Minutesでヴェラ・ファーミガに翻弄されよう

ソース・コードという映画を見ているのですが、邦題がミッション8ミニッツというあほらしい題名になっている。ヘッダ画像をお借りしています。

別に新しい映画ではないっぽいのだが、ジェイク・ギレンホールが出ているから見ようと思った。ジェイク・ギレンホールとはベルベットバズソーで気取ったサブカルくそ野郎を演じており、ベルベットバズソー自体はうーわという内容だったんだけど、向こうのゲイ芸術評論家ってこういう感じなんやという世界観を巧みに表現してくれた縁がぼくの中にあり、暇を見てはジェイクをガン見するようになった。

しかしながらベルベットバズソーのギレンホールはあれが異様だったぽくて、あのような変なギレンホールはついぞ他の映画で見れた試しがなかった。ソース・コードも丸刈りのギレンホールが頑張る感じだ。

他にギレンホールが出ていた映画はゾディアックとかラブアンドドラッグとかでした。やっぱりそういう丸刈りな感じで頑張る。

で同時に、ガチで気づかなかったんだけどこのソース・コードでジェイクに大きく関わって来るだろうことが印象付けられる女(ソース・コードとは変な造りの映画であり、視聴者がいま見ている世界が圧倒的説明不足なため、今後どうなるのか上位概念の世界とかがあるのかどうかとかがいま現在ぼくが見ているところまででは一切わからないのでこのような言い方だ)をヴェラ・ファーミガが演っています。

見た瞬間に「あ、規律とかにがちがちに厳しい女だ、交渉の余地などないな」と思わせるような冷徹な石みたいな女(に見える)んだけど、ぼくはめっっっっっっっっちゃいろいろな話で印象的なヴェラ・ファーミガと出会っていたことがわかり、愕然とした。ぼくの目はヴェラの何を見ていたのかと、ヴェラの実力にどこまで翻弄されれば気が済むのかと。

それはまずマイレージ、マイライフで……こういう言い方は最悪だと思うんですがめっちゃいい体の女を演じていた時が最初でした。そしてジョージ・クルーニーに初めてとすら言えそうな挫折すら味合わせる女である。この役のヴェラはしっかり家庭を持っていた、人の女だったのだ。クルーニーが思い描いていたヴェラとの結婚生活など到底実現しない、物理的に高嶺の花な女だった。精神的寝取られが発生する女だ。恐ろしく印象的に美しい女である。

そしてデンジャラス・ランではくそにくたらしい無理難題をつきつける上官を演じており、ぼくはこの時点でマイレージ・マイライフの人だと全く気づかなかった。マリリン・マンソンを女にしたみたいな恐ろしい奴だとか思ってしまった。もちろんデンジャラス・ランはデンゼル・ワシントン目的で見たわけだ。ライアン・レイノルズになどなんの興味もなかったどころかライアン・レイノルズが有名な人だとすら知らなかったほどだ。その後ヒットマンズワイブズボディガードを見て、その趣味の悪いコメディ加減─────メリケンのコメディはコンプラなどないからきつすぎるのです─────に辟易したものの、レイノルズがここまで主役を張れるたまだということを思い知ることにはなった。

だけどデンジャラス・ランでのこのマリリン・マンソン然としたヴェラはとてつもなくひどくあっさりと虫けらのように殺される。マイレージ・マイライフとの落差が凄まじい。

そこへ来てのソース・コードにおける第一印象なのである。ヴェラが演じているグッドウィンの話の通じなさそうっぷりは、やはりデンジャラス・ランのマリリン・マンソン然とした佇まいを思い出させ、この映画の一筋縄じゃいかねーな感を演出するのに一役買っているので、ソース・コードがどのように終わるのかを明日以降また見届けたいと思えるのだ。

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