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【アフターコロナ】出産や子育てがなくなるかもしれない未来にむけて

内閣府のページに掲載されているムーンショット型研究開発制度というものが掲載されています。これは今から30年後、2050年のビジョンにむけた目標が掲載されていて、ビジョン自体はなかなか尖っているようにみえますが、テクノロジー業界、Wiredを愛読するような人にとっては定番な世界観といった感じ。なので日本だけがSF化するわけではなく、変化は他国の方が早いでしょう。

テクノロジーの進化のアングルからみた未来予想図なのでこれが本当に実現するかは分かりません。しかし今回のパンデミックなど変化しなければならない必然性が生まれてくれば進化と変化は予測されているよりもあっという間に起こるものかもしれません。

ムーンショット型研究開発制度の第1の目標には

"2050年までに人が身体、脳、空間、時間の制約から解放された社会を実現"

と記載されています。

時間の制約から解放される2050年

時間の制約。人が多くの時間を使っていることといえばなんでしょうか?

まずは学校。保育園、幼稚園、中学校、高校、大学と赤ん坊から大人になるために人は教育の箱で膨大な時間を過ごします。

次は仕事。社会に出てから定年までのさらに膨大な時間を人は会社やオフィスで過ごしているでしょう。

ムーンショット的世界観でいうと教育による時間の制限は脳にチップを埋め込むことによって、仕事による時間の制限はAIとロボットの共進化(ベーシックインカム)でクリアできそうです。

その他に人間が膨大な時間を費やすことといえば "子育て" なんじゃないでしょうか?妊娠したその瞬間から成人する時まで親は子育てに膨大な時間とお金を費やします。

今回はアフターコロナの時代、出産と子育てはどう変わっていくのかについて考えたいと思います。

女性の体内での妊娠が必要なくなる

人工子宮という言葉は聞いたことありますか?イギリスの生物学者JBSホールデンはテクノロジーの発展によって2074年までに70%の赤ちゃんが人工子宮で誕生すると予言しました。

2018年オランダの研究者Lisa Mandemakerは元婦人科医師でMaxima Medical Centreの医学博士のDr.Guid Oeiらとチームを組み人工子宮を設計。

このプロジェクトは290万ユーロの研究資金を獲得しプロトタイプを制作。5年以内には人間への実用化が可能になるそう。

当初は未熟児を助ける装置となるようですが、Lisaは女性がつわりや体型の変化を経験することなく子供を持つことができるひとつのチョイスとなることを目指しているようです。

ディバイスの中で生命を誕生させられる時代がきたのなら、女性たちは妊娠時期の制約からは解放されるでしょう。

新生児で生むのかも親次第?

体内での妊娠だとおよそ10ヵ月で自然と体外に出てくる出産ですが、人工子宮ならば取り出す時期も親が決めることもできるかもしれません。もっとも手のかかる乳幼児期間はディバイスで育てて幼児まで成長したら取り出す。成人になったら、、、なんていうこともディストピアのようですが、なきにしもあらずですね。

家族の形も変わる?

これまでは母親と父親の性交により子供は誕生していましたが、人工子宮が実用化されれば、男女が一対である必要もなくなります。これにより家族の形も変わっていくかもしれません。すでに3人の親の遺伝子を持つ子供も生まれているそうなので、複数人で子供を持つということもあるかもしれないし、同性のパートナー同士でお互いの遺伝子が入った子供をもうけることもできそうですね。

遺伝子をデザインするデザイナーベイビー

デザイナーベイビーは遺伝子操作により親が望む能力をデザインした子供のことですが、人工子宮の実用化と同時にこちらも加速しそうです。

現在イギリスでは受精後2週間までの受精卵を遺伝子改変することが許可されているとか。

病気にならない遺伝子配列、学習能力、運動能力を最大化し、万人に好まれる容姿、性格にデザイン。

スーパーヒューマンを人工的につくれるようになるとなると、それ以前に出産した親からの不公平がうたわれるでしょう。そのため日本で許可されるのは他国よりも後の方になる予感がしますが、スーパーヒューマンを産みたいがためにデザイナーベイビーを出産できる国に住民票を移すなんていうことも起こりそうです。

少子化対策にも使われる?

女性の妊娠なしに子供がつくれるとなると少子化対策にも使われる可能性があります。従来の個人が子供を持ち育むプライベートチャイルド、国が子供を育むナショナルチャイルドに二分されるなんていうこともあるかもしれません。ナショナルチャイルドの成長には、国家資格を持った子育てのプロが関わるなんていうこともあるかも。

子育て格差の是正

経済格差が広がると同時に、子供が成長する中で得られる環境の格差も広がっています。一般的に両親が裕福な方がより良い教育が受けられるでしょうし、家庭環境も安定しているでしょう(もちろん一概には言えませんが)。子育てにおいて両親の精神状態や特徴というのは子供に大きく影響をもたらすものです。ナショナルチャイルドはこういった不安定さを取り除くことができるでしょう。またプライベートチャイルドも国に託してナショナルチャイルドとして育てることもできるかもしれません。海外のボーディングスクールにおくるような感覚で。

子供を持っても育てなくていい未来もある?

となると例え自分の子供を持っても、自ら育てなくてもいいという選択肢も出てくるかもしれません。そうなれば人々は "子育て" という時間の制約からも解放されることができます。

身体、脳、空間、時間の制約から解放された社会と一口にいっても、現在全ての人間に自由な時間を有意義に使う創造性があるのかといったらそうではありません。

教育、仕事、子育てという3大コンテンツを人間から奪ったら、その先人間は一体何をしていくんだ?という疑問もありますが、人間の精神的進化によりその先も見えていくのでしょう。

出産・子育てが進化すれば生き方の多様性が広がる

家族の形や子育てに関して選択肢が増えると人間の生き方の多様性が広がります。もちろん従来のように妊娠、出産をすることもありでしょうし、妊娠はせずに子育てには参加する、集中したいことがあるので子供の教育はプロフェショナルに託す、など。様々な選択肢があれば、子供を持ってしまってから、子育てに向いていなかったと気づいてしまった時も追い込まれることはありません。人類が子育てに対し多様性を求めた時に、初めて時間の制約から解き放たれることができると思うのです。

Photo via Janko Ferlic










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欧米企業のローカライズを請負いながら世界の101都市を転々ワーケーションしながら暮らしています。パンデミックの影響で現在は国内でワーケーションを実践。このブログでは2020年以降の未来のビジョンをかき集め発信していきたいと思います。