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未来出版研究会が考える『これからの世の中』

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未来出版研究会が考える『これからの世の中』(4/4)「これからは書き手が重要になってくる」

未来出版研究会が考える『これからの世の中』(4/4)「これからは書き手が重要になってくる」

(4)本で著者に活躍の場を与える

○S(書店長)
本もいつからか「売れること」が一義的になっちゃって、本来の出版の意義が失われてしまった。読書は死者との対話だとも言うじゃない。亡くなった人とも対話ができるって。そういう一義的なものはひっくり返って、売れることにシフトしちゃったから、本の内容が劣化していくわけだよ。ある時から、世間に売れる本はマスメディアと競争するような形で進んでいったでしょ。そし

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未来出版研究会が考える『これからの世の中』(3/4)「損得を超えた次元で考えないと」

未来出版研究会が考える『これからの世の中』(3/4)「損得を超えた次元で考えないと」

(3)デジタルとアナログを一つに

○K(編集者)
“無為自然”と結びつくかわかりませんが、最近、デジタルの世界に疲れを感じるんです。情報が溢れかえっていて見るのも疲れてくるというか……。だから、最近は地域誌の情報を良く見るようになりました。講演情報も、広報誌や街の掲示板に張られているポスターで情報を得るようになりました。こういうところに載ってる団体って、参加費も安く抑えて意外に頑張っているんです

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未来出版研究会が考える『これからの世の中』(2/4)「作為に満ちたものいらない」

(2)書籍も無為自然に

○S(書店長)
北海道の版元の社長と会った時に、いま無印良品が本を出してるような形のものをやりたいんだと言っていた。無印の場合は、著名人の著書の言葉を集めて出してるけど、その真逆で、「無名な人でこんな面白い人がいるよ」という本を出すと。「誰これ?」というような人も出して、無為自然的に装丁もシンプルにしてやろうとしてるみたい。部数も1000部刷ればいいというふうにしてね。

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