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エモい

あんまり使わない、エモい、という言葉を使ってみる。

今日はそんな日だった。


私は長く西日本のある地方で育って、すっかりそっちの人間だと思われがちだが、生まれてから小学校低学年まで住んでいたのは足立区千住、北千住だった。

今日はお天気もよく、体調もよく、予定もなく、さて何しようかと考えた結果、家から荒川土手まで散歩する、という予定に決まった。
ちなみに私の住んでいる場所から片道8.6kmだとGoogle先生はおっしゃっている。

私は最近コロナ禍で趣味のキックボクシングと剣道に行けず、運動不足で太った。
こりゃいい運動だ!と朝しっかり動きやすい服装にし、紫外線対策をしっかりして(ものすごく大事)、家を出た。

まずはスカイツリーを目指す。
あ、もうこんなスカイツリー近いからもうすぐ着くな、そんな錯覚を何度も起こしながら、何とかスカイツリーを通り過ぎ、言問橋を渡る。
そこからはひたすら日光街道を進む。

イヤホンで音楽を聴きながら歩いていたのだが、段々歩くテンポが音楽に合っているのに気付く。ランナーズハイならぬウォーカーズハイ。

南千住が見えてきて、一度心が折れかける。日比谷線乗っちゃおうかな。足痛いな。

でも千住大橋が見えてきて、あぁもうすぐだともう一度気持ちを奮い立たせる。私は終わりが見えるとものすごーく頑張れるタイプなのである。
千住大橋を渡って、旧日光街道を進むと、もう街はすっかり北千住ですけど?って顔を見せ出す。

8歳までの記憶を頼りに、姉の幼稚園に向かう時に渡った踏切を越えて、住んでいた場所に着く。私の住んでいた場所は今は立派な大学になっている。
面影なんてないのだが、昔行ってたセブンイレブンがまだあって少し泣きそうになる。

さらに進み、荒川土手を目指す。
その手前で27年ぶりに、よく行っていたパン屋で昼食を買う。店の外観も雰囲気もパンの種類も全く変わってない。子供の頃の記憶でも、このパン屋のことはよく覚えていた。
エモさ最高潮になる。


荒川土手が見えてくると、色々な思い出が走馬灯のように駆け巡った。
凧揚げしたり、自転車の練習をしたり、友達と段ボールで土手を滑ったり。

何も変わらない土手は30代になった私を受け入れてくれた。

ベンチに座ってさっき買ったパンを食べた。
美味しい。ニヤける程美味しい。
今や美味しいパン屋なんてめちゃくちゃあるけど、思い出補正でもなく、本当に美味しかった。

多分あと5歳位年を重ねていたら泣いていたかもしれない。


変わらないものもあるんだな、東京でも。

電車だと一本で来れる場所に住んでいるのに、いつでも行けるしと今までほとんど戻ってこなかった北千住。
とっても一人でほっこりポカポカした1日でした。




ちなみに帰りは北千住〜押上だけ電車に乗ってまた歩いて帰った。
結果、本日の歩いた距離13.32km、21345歩、209分の運動でした。

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