「整う」を体験たくて、サウナデビューした話

ここ最近ずっと行きたくてうずうずしていた場所があった。それはサウナだ。あまりにも暇な土曜日になんとなしにAmazonプライムをつけて、おすすめに出てきた「サ道」というドラマを見た。　

あらすじ↓

ナカタアツロウはサウナに興味がないどころか、苦手意識を持っていた。そんなある日、謎の男「蒸しZ」に出会い、サウナの本当の気持ち良さを知ることに。個性的なサウナ仲間とサウナのある日常を楽しむ一方、蒸しZの姿を追い、全国のサウナ施設に訪れる。

これを見終わった後に、見事に「サウナ…サウナに行きたい…整いたい…」という気持ちに脳みそを占領された。

ドラマ曰く、サウナにはどうやら作法があるらしい。サウナ→水風呂→休憩を3回繰り返す。そうすると、「整う」瞬間が来るという。

整う…？「気持ちが良い」と「整う」という単語のイメージが上手く噛み合わない。気になって気になって、今週の土曜日、ついに初サウナを体験しに行ってきた。

スーパー銭湯ってお風呂がたくさん

どうせなら色んなお風呂が楽しめるところがいいなと思いスーパー銭湯に行った。いつぶりだろう。最後に行ったのは小学生ぶり…？気持ちが高まる。

受付を終えて早速お風呂に向かう。マイシャンプーとコンディショナーを持ってきている人がたくさんいて、なんかいいなと思った。

全身を洗って、とりあえず1番ノーマルなお風呂に入った。体を伸ばして入れるって最高。

次はジェットバス。サウナの前にある。サウナに出入りしている人をそれとなく観察。タオルを巻いてみんな入ってる。そして、出てきた人は掛水をして汗を流した後、躊躇いなくジャボンと水風呂に入っていく。ひぇっ。寒そう。

流れを頭に入れたら外に出て、壺風呂、露天風呂、高炭酸風呂と一通り楽しんだ。

そして、一旦外に出て水を飲む。気持ちを作っていざ、サウナへ。

ドキドキ初サウナ

重い扉を開けると、ムワッとした熱気に包まれる。中は4段になっていて、半分くらい人で埋まっていた。

とりあえず1番下の端に座る。…熱い。顔が熱い。息をするたびに鼻の下が熱気で痛い。でも、案外体は大丈夫そう。耐えられる。

ふっと自分の体を見ると、汗の粒が次から次へと湧いて出ている。熱気で大人になってから運動をしなくなったのでこんな大量の汗をかくのは久しぶり。

私って、まだこんなにたくさん汗をかけるんだって、ちょっと感動した。生きてるって感じがした。サウナで生きてることを実感するなんて。想定外すぎる。

そんなこんなで5分が経ち、一旦外に出る。掛水で汗を流す。それから、足をそうっと水風呂につける。

冷た！！！

無理。無理無理無理無理。寒い。凍える。でも、今日は絶対に作法通りにサウナを体験すると決めている。できる。私ならできる。精一杯心を殺して入る。ブワッと全身に鳥肌がたつ。でも、そのまま気合いで1分耐えた。頑張った。

そのまま椅子に座ってしばらくぼんやり休憩。これをあと2回か…と心が折れかけたけれど邪念を振り払い再びサウナに向かう。

次は下から二段目に座った。暑さに耐えるのは得意らしい。どんどん出る汗が気持ち良い。水風呂が寒いのはもしやサウナにいる時間が短いから？時間を伸ばそうとしたが、5分経ったころにタオル交換をするため退出を促された。泣く泣く水風呂へ。

寒い！！！

おばちゃんたちは気持ちよさそうに水風呂で寛いでいる。なんで？おばちゃん強い。

どうにかまた1分耐えて、休憩し、最後のサウナに向かう。どうせならと最上段に座る。下段に比べて暑い。というか熱い。温度計はもうすぐ90度というところ。人間って意外と暑さに強いんだな。

最後は12分熱気を浴び、本日3度目の水風呂に向かう。掛水はもちろん冷たい。迷いを捨て一気に全身浸かる。

やっぱり寒い！！！

でも、3度目で慣れたのと12分のサウナのおかげか1番寒さがましだった。

よし、1分耐えた。いよいよ整う時。水風呂からあがる。

全身をふわっと何かが駆け抜ける感覚。ふわふわ。脱力感。本当はこのままで終了するのが良いんだろうけど、どうしても寝転がりたくて、外の寝湯に行った。

気持ち良い〜〜〜

ふわふわの体にさわやかな風を受け、うとうと寝転がるこの瞬間 is 幸せ。

でも、正直にいうと「整う」というのがわからなかった。気持ち良いけど。気持ち良い止まり。サウナの滞在時間と休憩時間の短さかもしれない。でも、水風呂の修行感とサウナの気持ち良さを味わえたから1回目にしては上出来だ。

湯上がりの瓶牛乳の特別感

お風呂の後の楽しみ。

お風呂上がりの瓶牛乳(飲むヨーグルトだけど)は最高に美味い。ちなみにサウナ経験者の恋人は”整った”らしい。悔しい。

回転寿司屋にて

心が満たされたので、今度はお腹を満たしにご飯へ。ラーメンとの接戦の末、回転寿司に決めた。

「お風呂あがりのビールとか最高でしょ？飲みなよ」

恋人が勧める。恋人はビールが苦手だけど、その辺を分かっている。運転で飲めない彼には申し訳ないけらど、お先に飲ませてもらった。

「…整った！」

恋人は笑っている。いや、ほんとに。整った。これだ。この感覚か。

まさかのビールで整ってしまった。あぁ、酒飲みたるや。

何はともあれ、楽しい楽しい土曜日になった。またサウナに挑戦したいと思う。今度こそはサウナで整うぞ。

終わり。