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唐揚げと手巻き寿司と缶ビール。  「天気の子」新海誠

小説家・新海誠を知っているだろうか。
アニメーション映画監督として有名だが、実はこれまで手がけた作品の小説版も執筆している。
そこには本編では分からない意外な裏設定や、キャラクターの心情が描かれており、
読むと作品がより楽しめるものになっている。
文庫版で手に入るのもあるが、図書館に行けば割と置いてあるのでおススメしたい。


「――もう大人になれよ、少年」

物語を読む時。特に少年が主人公の物語を読む時、
いつからか主人公の目線で物語を見る事が難しくなった。
子供の頃は、主人公になったつもりで読んでいた。
主人公になったつもりで大冒険に出かけたりしていた。本の中で。
でもいつからか、その目線で物語を読むのが難しくなった。
代わりに自分と年の近い大人が主人公の小説を読むようになった。
少年が主人公の場合、周りにいる大人の目線で物語を読むようになった。

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