謙は、亨る。君子は終わり有り。【易経:䷎地山謙】
謙とは、自分に何かよいところがありながら、それを自負しない意味。謙は、徳の幹。君子の最も高い徳が謙。謙虚、謙遜、謙譲、の徳。
志が偉大であればあるほど、謙虚になる。謙虚さは美徳だが、上辺だけ謙った態度を装うことではない。それを謙虚傲慢・謙遜傲慢という。
優れた実質を持ちながら人の下に立ち、あるいは富んでも驕らないのは、やがてその実力を発揮し永くその富を保つことができる。
名声や権力のない時は謙虚になれるが、成功して高位に就くと知らぬ間に慢心が現れる。しかし自分は未だ事足りず未熟者だと自覚していれば、いつまでも謙虚さを失うことはない。初心忘れず初志貫徹して物事を成し遂げ、終わりを全うする(有終)。
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