お主庭師がわかるかな?
こちらをお読みになると、
よりお楽しみ頂けます。
女性二人。
「ねえ~
四つ葉のクローバーって、
見つけたことある?」
「ない」
「私も」
「そもそも…
それって存在するの?」
「する……でしょ?
あれだけ写真とか
アップされてるし」
「都市伝説じゃないの?」
「うそだ~
だって動画やテレビで、
見つけてる人とかいるよ」
「フェイク動画じゃないの?」
「そうなると、
もう世界レベルで私たち、
騙されてることになるよ」
「そうか。
さすがにそれはないか…」
「何で見つけられないんだろ?」
「私だって見たことないから、
わかんないよ。
噂では人が歩いた場所の方が、
よく生えてるって聞いた」
「そうなの?」
「踏まれて葉っぱに、
傷がついたりして、
四葉になるとか」
「私、人がよくいる公園で
探したんだけど…」
「ここまで来ると…あれだね」
「あれって?」
「才能」
「…認めたくなかったけど…
やっぱりそれかな?」
「それは私もだから。
二人共一生…
幸せ見つけられないのかも…」
「やめて!
四つ葉のクローバーを、
人生に例えるの。
私も薄々感じてたのよ…。
お店に行くと、
柔軟剤のコーナーってあるでしょ?」
「あるね」
「あそこに立つと、
いつも自分の柔軟剤を、
探せないのよ。
みんなパステルで花畑みたいで」
「わかる。私も同じ。
目がチカチカしてくるの」
「あ~四つ葉のクローバー、
自分で見つけて、
摘んでみたいなあ~」
「私も~。
自分の手で掴み取りたい」
「あれ?これって…」
「どうしたの?
スマホなんか見て」
「実は私がいつも見てるSNSに、
こんなの載ってる」
「何?」
「四つ葉のクローバーだらけの、
お庭と戦ってる人だって」
「よし!
今すぐ出発!!」
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