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毎月10社の企業noteを運営する広報チームが大切にしている10個のポイント

こんにちは、フリーランス広報ユニット「ふたり広報」です。

ふたり広報では、広報・編集・ライティング・デザインといったさまざまなスキルをもったメンバーが、チームとなって個人や企業の広報活動をサポートしていますが、なかでも、企業のnote運営をサポートする機会が増えています。

それもそのはず。note株式会社のプレスリリースによると、noteの法人アカウント数は、2022年2月時点で10,000件を超えているんです!

ですが、このような疑問や悩みを抱いている方も多いのではないでしょうか。

企業がnoteを運営することにどんなメリットがあるの?
定期的に情報発信はしたいけど、リソースがない…
何から手をつけていいかわからない

そんなお悩みを抱える経営者・担当者の方からご相談をいただき、ふたり広報では、コンセプト設計からコンテンツづくりまで、さまざまな企業のnote運営に伴走してきました。

そこで今回の記事では、毎月10社ほどの企業noteの運営を担当するふたり広報だからこそお伝えできるnoteを育てるポイントを10個に絞ってお伝えします。「noteの活用方法に悩んでいる」「これからnoteをはじめてみたい」という方の参考になれば嬉しいです。

✍️企業note運営の10個ポイント
1. 広報の課題からnoteを運営する目的を設定する
2. アカウントのコンセプトを考える
3. 届けたい人の顔を思い浮かべてコンテンツづくりをする
4. 無理なく定期更新ができる運用体制の設計
5. テーマづくりは「独自の視点×深さ」が鍵
6. 記事のハイライトをタイトルで伝える
7. アイキャッチにこだわる
8. 最後まで読みたいと思わせる導入を
9. 記事を届けることまで考えぬく
10. 読まれた理由、届かなかった理由を振り返る

noteの魅力と共にアカウントを育てるポイントを詳しくご紹介していきます!

はじめるのも続けるのも怖くない!広報に力を入れたい企業にこそnoteをおすすめする理由

本題に入る前に、そもそもなぜ企業はnoteを育てるべきなの?という疑問にお答えしたいと思います。

広報に力を入れたい企業には、noteをおすすめしたい!その理由は、こちらです。

はじめやすく、続けやすい

自社でメディアを新しく立ち上げるよりも、はじめの一歩を踏み出しやすいことがnote最大のポイント。アカウントをつくれば、今日からでもはじめることができます。

投稿画面はシンプルなフォーマットで、ガイドがなくても直感的に操作可能。さらに、noteには広告やランキングがなく、記事づくりに集中できる環境が整っています。

他のメディアでは伝えづらい、企業の裏側を届けられる

プレスリリースの配信やSNS運用などさまざまな手法があるなかで、noteを運営する企業が多いのはなぜでしょうか。

プレスリリースは主にメディアに向けて、ニュースを伝える役割を持ちますが、自社の商品やサービス、働く人のストーリーまで伝えることは難しいという側面があります。またTwitterやInstagramでは一度に伝えられる情報が限られてしまいます。

一方でnoteであれば、ストーリー性のあるコンテンツをつくりこむことができ、十分な情報を中長期的なアーカイブにも最適です。

効果的に届けるための仕組みがある

noteは、プロフィールを充実させたり、アイコンやヘッダー画像を設定したり、マガジンをつくったりすることで、企業やブランドの個性を表現することが可能です。

投稿にはハッシュタグをつけることができ、キーワードに関心のあるユーザーに記事を届けることができます。また、note公式や企業が設定したお題に参加することで、読まれる確率がアップします!

「noteを運営して良かった!」その裏側で意識していた10個のポイント

企業のnote運営をお手伝いするなかで、多くの企業に「noteを運営して良かった!」とお声をいただいています。

良かったと思える裏側で、何が起きていたのでしょうか。

振り返ってみると、noteのコンセプト設計からコンテンツづくり、届ける過程で意識してきたことがあります。

そのポイントを10個、厳選してお伝えします。

1.広報の課題からnoteを運営する目的を設定する

他の広報施策と同様にnoteをはじめる際にも、目的から考えることが大切です。経営課題に対し広報視点でアプローチする方法を考え、その答えが「note」となったら、まずnote全体の運用目的(KGI)と、それを叶えるための指標(KPI)を設定しましょう。

たとえば、採用に課題を感じている場合は、noteの運用目的を「〜〜を達成するための採用広報」と設定。達成度を図る指標は「PV(ページビュー)数」だけでなく、「エントリー数アップ」「採用の承諾率アップ」「カルチャーマッチ度向上」など多面的に検討します。

そこから「誰に(記事を読むことを通じて)どんな変化をもたらすか」について仮説を立てて、コンテンツを具体的に考えることで、ブレないアカウント設計ができるはずです。

2.アカウントのコンセプトを考える

目的を設定したら、記事の内容を考える前に、アカウント全体のコンセプトを考えます。

noteを通じて提供できる、読者にとって有益な情報を洗い出し、どんなアカウントとして認識してもらうかを最初に決めておくことが、ファンになってもらうために重要な“世界観づくり”に繋がります。

たとえば、ふたり広報が運営を担当している、シーシャラウンジ「SWAY」のnoteでは、「今夜 誰かと語りたくなる読み物」をコンセプトにシーシャを起点とするカルチャーやクリエイターについて発信。対談記事を中心に新しいインスピレーションが得られるアカウントを目指しています。

3.届けたい人の顔を思い浮かべて「読みたい」と思ってもらえるコンテンツを

記事を書く際には、「20代女性」といったざっくりしたイメージではなく、「この人に読んでもらいたい!」と、読者の顔を思い浮かべられるレベルまで具体的にイメージすることが大切。

ターゲットが具体的になると、「通勤時間にSNSをチェックする傾向があるから、更新時間は朝の9時頃にしてみよう」「キャリアに悩んでいるはずだから、キャリアをテーマにした記事を多めに投稿しよう」など運用に活かすことができます。

こちらの記事では、今後の働き方を考えている転職検討中のデザイナーに向けて、バックグラウンドの異なる3名のキャリアを座談会形式でお伝えしました。

「私だったら、この会社でどんなキャリアが描けるんだろう」と、考えるきっかけを提供できたのではないかと思います。

4.無理なく定期更新ができる運用体制の設計

コンテンツのイメージが固まってきたら、月に2本、週に1本など無理のない投稿頻度を考えます。noteの記事を公開するまでには、連載や記事の企画、取材の調整、インタビュー、執筆、編集、関係者確認、入稿というプロセスがあります。1記事あたり早くても1〜2週間はかかるでしょう。

記事を公開するまでのプロセス、スケジュールを踏まえて、無理のない運用体制を考えるのがおすすめです。

5.テーマづくりは「独自の視点×深さ」が鍵

noteは、クリエイターを応援するプラットフォームであり「オリジナリティのある体験」や「クリエイティビティ」を重視しています。そのため、情報を収集しただけの記事よりも、情報と体験の掛け合わせがある記事の方が読まれやすい傾向にあります。

特に企業noteの場合、企業ならではの視点と深さが重要です。

たとえばこちらの記事では、デザイン事務所ならではの視点で、活版印刷の奥深さや魅力をお伝えし、多くの方に興味を持っていただきました。

6.記事のハイライトをタイトルで伝える

記事の中身はもちろんですが、記事を読んでもらえるかどうかはタイトルで決まると言っても過言ではありません。ここでも独自の視点が伝わるかがポイントです。
タイトルは、3パターン以上検討し、チームメンバーとクライアントと吟味。連載名など、初見の人からすると「?」となってしまうタイトルは避けて、記事のハイライトが伝わるキャッチーなタイトルを付けるように意識しています。

こちらの記事では、取材時の熱量を落とさないように、中でも印象的だった言葉をタイトルに採用しました。人気インフルエンサーの過去や、成功のきっかけに興味を持ってクリックしていただけたのではないかと思います。

7.アイキャッチにこだわる

noteには「みんなのフォトギャラリー」という、他のクリエイターがnoteに投稿した画像を自分の記事の見出し画像として使える大変便利な機能があります。

その機能を活用するのも一つの方法ではありますが、企業noteでは写真や、オリジナルのデザインなど、アイキャッチにこだわりたいもの。アイキャッチに統一感があると、アカウントの印象をより強く読者に残すことができるのでおすすめです。

アカウント全体を見た時に、統一感がある印象になっているかコーポレートサイトや他のSNSと連動性のあるトンマナになっているかは必ずチェックしましょう。

▼デザイン事務所のnoteでは、クリエイティブなアイキャッチを設定しています。

▼タレントプロデュースを手がける会社のnoteでは、撮り下ろしの写真を使用しています。

8.最後まで読みたいと思わせる導入を

営業的に淡々と「こういう取り組みをしました」という伝え方では、読者は記事の内容を自分ごと化することが難しいですよね。

読者の悩みを代弁したり、共感を生む質問を取り入れたり、読者を引き込むような導入を考えるように心がけています。

9.記事を届けることまで考えぬく

記事は執筆、公開して終わりではありません。社内連絡ツールで記事を共有し、公開後に公式SNSと連動、メルマガの配信、コーポレートサイトのお知らせ掲載など、届ける導線を用意することでより多くの人に読んでいただけるチャンスが増えます。

多くの人に届いた喜びを味わえると、更新のモチベーションにも繋がります。
記事のクオリティを高めることも大切ですが、それ以上に届けることが重要。ふたり広報でも記事が公開されたら、シェアのお手伝いをしています。

10.読まれた理由、届かなかった理由を振り返る

チームメンバー、クライアントと一緒に定期的にnote運用について振り返る時間を設けています。記事単位で「読まれた」「読まれなかった」「届かなかった理由」を振り返ることで次の打ち手が見えてきます。

数値的な振り返りはもちろん、仮説を立てて、原因や要素を分解、次の記事に反映するPDCAを繰り返しています。

企業noteの育て方を考え続けていく

「noteを運営してきて良かった」と思える数多くの体験から、企業がnoteを運営するときに知っておきたいポイントをご紹介しました。

noteの活用方法に悩んでいる」「これからnoteをはじめてみたい」といった企業の参考になれば嬉しいです。

今後も「企業noteの育て方」をテーマに、連載を継続していく予定です。それでは次回もお楽しみに!

🤝 ふたり広報
企画やデザイン、ライティングなど、様々なスキルを持つフリーランスがチームを組み、広報活動を支援。既存の広報の枠組みにとらわれない“新しい広報のカタチ”をご提案します。
https://futari-kouhou.com/

✍️Writer:あず
📝Editor:あい

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