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クライアントの満足度を高める「データ分析×提案」の秘訣は?ファングリーのWebディレクターを取材

こんにちは、ファングリースタッフの前田です。
 
ファングリーに関わる“人”にフォーカスしたマガジン「FUNGRY’s CREW」。今回は弊社のWebインテグレーション部に所属するWebディレクターの三村さんを取材しました。
 
ファングリーのWebディレクターは、サイト制作に関わる要件定義、ワイヤーフレーム作成、制作進行管理(顧客や制作者の窓口としてスケジュールや品質の管理を行う)が主な業務となります。今回はその中の「Webサイトに関するデータ分析」にフォーカスを当て、データ分析に使用するツールやその活用方法、クライアントへの改善提案の際に心がけていることなどをお聞きしました。


三村さん
Webインテグレーション部 ディレクションユニット所属
2021年5月 ファングリー入社

前田
まず、普段のお仕事内容について教えてください。

三村
主に、Webディレクションをしています。Webディレクターは、Webサイトの企画立案や制作・運用における「責任者」の立場。主な業務内容は、クライアントの要望・課題のヒアリング、企画・コンセプトの提案、ディレクトリやデザインの提案、見積もり、予算管理、制作進行管理、コンテンツの品質管理、プロジェクトメンバーの選定、運用更新作業など多岐に渡ります。

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また上記とは別軸で、弊社が制作していない企業様のコーポレートサイトやサービスサイトなどのデータ分析や改善提案にも対応しています。Googleが提供しているGoogleアナリティクスなどのツールを利用して、サイトの訪問者数・ユーザーの流入経路・使用デバイスなど多数のデータを参照しながら現状や課題感の把握を行い、その課題に対する仮説を立て、解決策となるサイト改修や新たな施策を提案・実行するといった感じですね。

前田
データ分析に関しては、どのような依頼を受けることが多いですか?
 
三村
データ分析の依頼ニーズは、大きく分けて以下の2つです。

・データ分析に必要なツールの設定
⇒データ分析に必要な設定ができていない、設定できる知識をお客様の方で持ち合わせていないので設定を依頼したい。
 
・レポート作成、改善提案の依頼
⇒GA4(Google Analytics 4)などのツールの初期設定は一旦終えたけれど、レポートの作成方法がわからない、どのデータをどのように活用したらいいかわからない。レポート作成に時間がかかっているので、簡素化したい、分かりやすい内容で社内にも共有したい。

あとは社内で営業さんからGA4の見方や設定方法などに関する相談をいただき、対応することもあります。

実際に解析につかっているツールを紹介

前田
データ分析について、実際に使用しているツールを教えてください。
 
三村
私が使っているツールは主に「GA4」、「サーチコンソール」、「クラリティ」の3つです。知りたい情報にあわせてこれらを使い分け、まずはサイトの現状把握から始めます。

① GA4(Google Analytics 4)

GA4とは、サイト内のユーザーの動きを分析するツールです。Webとアプリを横断するユーザーの行動も同一のものとして認識できるほか、機械学習モデル「予測指標」を導入し、ユーザーの今後の動きを予測することが可能です。

② サーチコンソール(Google Search Console)

サーチコンソールもGA4と同じくユーザーの動きを分析するツールです。両者の違いとしては、GA4がサイト内でのユーザーの動きを見るのに対し、サーチコンソールはGoogle検索でサイトが検索された「キーワード」とその「表示回数」「クリック数」「クリック率」「平均掲載順位」を知ることができます。

③ クラリティ(Clarity)

クラリティは、Microsoft社が提供しているサイト内の行動分析ツールです。ページ上でユーザーが操作した箇所を示す「ヒートマップ」を見ることができ、ユーザーのカーソルの動きなどを視覚的に分析できます。

データ分析&改善案提案の流れは?

三村
クライアントからの依頼には「おおまかな課題を持っているが改善策がわからないケース」や「課題がわからないため課題を見つけるところから始めるケース」があります。「問い合わせの数を伸ばしたい」といったおおまかな課題はみなさんお持ちですが、サイト内のどこをどう改善したらいいかわからない、よりよい成果を出すサイトにするにはどうしたらいいかを知りたいといった感じです。まずはクライアントが目指すゴールを明確にし、現状を比較した上で課題を見つけ、そこにデータを紐づけなければなりません。
 
例えば「コラムページの閲覧者を増やしたい」といった特定のページのデータを深堀したい場合は、ユーザーの属性や流入経路・流入キーワードなどはもちろん、「GA4」の情報だけではわかりづらいユーザーのページ内の動きには、視覚的にデータが見える「クラリティ」のヒートマップ機能を活用しています。ヒートマップツールを使うと、サイトを訪問しているユーザーの動きやクリック箇所を視覚的に確認できるので、「情報がわかりづらい・見づらいのではないか?」などの仮説立てに役立ちます。
 
また、データだけにとらわれず、実際に自分でサイトを訪れてみて、ユーザー視点で見やすさや導線のチェックをしたりもします。おおまかに課題の見当をつけて、そこから細かくデータを見ていくといった流れですね。
 
前田
データから課題を見つけるだけでなく、サイトから直接課題を見つけてデータを紐づけることもあるんですね。課題の仮設立てをしたあとは、どのように進めていますか?
 
三村
目的達成のための改善案とその根拠となるデータを提案したら、目的に対して優先度の高い改善案からクライアントに施策を実施してもらう、もしくは弊社で改修を行い、改善前、改善後のデータの比較を行います。その後は定期的にデータをチェックし、前月との比較で数値がなぜ変化しているのか、以下の項目を確認しながら仮説立てを行います。

1. データを確認し、前月以前にも同じような変化はなかったか?
⇒時期的な問題があるかなどを仮説立て
 
2. サイト改修が入っていないか?
⇒サイト改修の影響が出ているか、という仮説立て
 
3. 市場的な変化はないか?
⇒Googleのコアアップデートなどの影響を受けているか、という仮説立て

上記いずれかにも当てはまらない場合は、「サーチコンソール」や「クラリティ」などのツールを併用し、市場や業界の動向も交えながら仮説立てを行います。

クライアントとのコミュニケーションで気を付けていること


前田

クライアントに提案する上で気を付けていることはありますか?
 
三村
特に気を付けているのは下記の2つです。

・ クライアントからの質問を想定し提案を組み立てる
・ なるべくレポートは簡潔にまとめ、根拠は一行に収める

Web解析やサイト制作に慣れていないクライアントでも理解しやすいよう、専門用語はわかりやすい言葉に言い換えて説明することを特に心がけています。レポート内の説明もダラダラと長くならないよう簡潔に。これは結構大事ですね。補足は口頭でキャプチャを見せながらするのが一番伝わりやすいので、レポート内にすべてを書き込まないようにしています。
 
ただ、それでもクライアント側から都度質問などは出てくると思うので、そういった場合にこちらに相談してもらいやすいよう、コミュニケーションのハードルを下げておくことも大切かなと思います。最初のうちはなるべく電話やWeb会議ツールでコミュニケーションをとったりしながら、クライアントが相談しやすい関係性の構築に努めています。
 
前田
三村さんの対応は丁寧かつ親切で顧客満足度が高いと聞いています。クライアントとのコミュニケーションで難しいと感じることはありますか?
 
三村
こちらがいくら提案してもクライアント側で話がまとまらないと進められないので、進行などのハンドリングに苦戦することも多いですね(笑)。その場合はいったん状況を整理する場を設けたり、電話で確認をしたりして話が途切れないようにしています。丁寧に対応しすぎると着手が遅れてスケジュールを圧迫してしまったりすることもあるので、その塩梅が難しいですが……。クライアント側がGOを出しやすいよう、こちらがしっかり準備してあげるのもハンドリングのうちかなと思って取り組んでいます。

今後の展望について

前田
三村さんはファングリーに入社して3年ですが、Webに関する知識が豊富ですよね。前職からディレクションやデータ分析などの業務に携わっていたのでしょうか?
 
三村
前職はWebサイト制作サービスの営業をしていたので、GA4をはじめとした解析ツールの知識はまったくありませんでした。ファングリーに入社してからサイト制作やアクセス解析などの業務に携わるようになり、実践を交えながら現在進行形で知識を身に付けています。データ分析と改善案の提案には「こうしておけばいい」といったセオリーがないので、とにかく幅広い知識を取り入れることが大切ですね。
 
クライアントから質問があってもすぐに回答できるよう、知らないワードや新しいビジネスに関してはすぐに調べるよう心がけています。隙間時間で最新の情報をキャッチアップするのはもちろん、セミナーなどにも積極的に参加してリスキリングに取り組んでいます。
 
また、ニッチなビジネスを展開しているクライアントに対しては、直接業界の特長などをお聞きすることもあります。もちろん、下調べはある程度した上でお聞きしますが、直接聞いたほうが業界の事情をダイレクトに知ることができ、こだわりなども制作に反映しやすいかなという考えのもとです。その場合はヒアリングした業界の特長に一般ユーザーの視点を交えながら意見したりしていますね。
 
前田
ありがとうございます。最後に、今後の展望について教えてください。
 
三村
データ分析は奥が深く、仮設立てをおこなうためにデータを見ようと思えばいろんな角度からみることができるので終わりが見えないときがあります。私も最初はそうでしたが、実務を通してある程度「この場合はこのデータをまず確認する」という感覚が身に付きますが、ご依頼いただくお客様はそうではありません。お客様に現状や課題感、こうすればもっとよくなるのではないかという改善案をご理解いただくために、サービス提供をする側として、もっとわかりやすいデータの見せ方や、説明などを磨いていきたいなと思っています。
 
ファングリーで提供しているLookerStudioを活用したデータのダッシュボード化サービスも活用しながら、様々なツールを必要に応じて使い分け、お客様の目的達成や課題解決のための多角的なデータ分析スキルを向上させていきたいです。



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