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葬儀業界はアナログ業界 「葬儀業界の仕組み化」「DX化」が必要な理由

葬儀業界は他の業界に比べ、DX(デジタルトランスフォーメーション)が遅れていると言われる業界です。

その理由は今まで特にDXを気にしなくても「業務に支障がなかった」からと言われております。

デジタルトランスフォーメーションを進めたほうが、便利になって良いはずなのにと誰もが思う中でも、進まなかった理由は葬儀業界がやはり「独特の業界」だからと思います。

※当社は「葬儀業界のDX化」をテーマに活動を行っております。

葬儀のDX化が進まなかった理由

一言で言うと、無理にDXを意識しなくても、仕事に支障がなかったからです。
色々な背景がありますが、主に

①葬祭業に携わるスタッフ平均年齢が比較的高い
→パソコン作業、新しい取り組みへの抵抗がある。
②葬儀業界は喪主を経験する頻度の問題
→喪主を経験するのは、一生のうち最大5回程度(自身の両親、パートナーの両親、パートナーくらい)
③参列される人は「年配者」が多い
→①同様、パソコン・新しい取り組みへの抵抗が参列者にもある。
④今までオンラインとは「無縁」のサービス業
→現地でお悔やみを述べることが原則。忙しい中、時間を作って会うことが気持ちを示す行動。
⑤葬儀社の90%以上が従業員10名以下、家族経営の中小企業葬儀社
→傾向としては「組織化」がされていない葬儀社が多く、従来の葬儀方法のまま葬儀を行っている。

葬儀社側も遺族側も、必要以上に「便利さ」を求めていなかったのが、葬儀業界であり、今までは特に不自由を感じておりませんでした。

しかし、コロナ禍もきっかけになったとは思いますが、オンラインやシステム化などが注目され、葬儀業界も社会が変わる以上、次の新しい取り組みをしなければならなくなったと感じます。

日本の社会構造の変化が大きく変わる中で、葬儀業界も変わる必要がありました。
昔のように、葬儀業界は「身内にご不幸があるまで、全く調べることができない業界ではありません」

社会が変わる以上、葬儀社も変化をしていかなければなりません。

インターネットや葬儀費用が掲載されたチラシなどによって「葬儀に関する事前情報が全くない状況ではありません」
長寿化による「将来お葬式を行う対象者の交流関係の減少」
故人の兄弟姉妹・子どもの人数が徐々に減っており「葬儀費用を直接負担する」人も絶対数が減っています。
次世代の「地方から都会への進出による核家族化」の影響で、親・親戚が近隣に暮らしておらず、関わりがほとんどない現状。
※親・親戚間とはいえ、定期的な「接触回数」が減ると「葬儀費用も減ります」

このような現状の日本の社会は、葬儀や供養などに関するものに、従来より葬儀費用を掛けることができず、葬儀業界は全体的に「小規模化」しております。

葬儀小規模化で「葬儀社は運営方法を変える必要がある」

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葬儀単価の減少は、葬儀社の運営方法・方針を見つめ直すきっかけとなり、むしろここで修正しなければ、葬儀会社の運営を維持することができません。

今後も死亡人口は右肩上がりで上昇することは、既にわかっていますが、葬儀業界全体としては、葬儀費用が上昇する大きな見込みはもうありません。

また葬儀件数が増えても、葬儀担当者一人に対し、ご遺族も一世帯を担当することは、当たり前ですが昔も今も変わりません。

今までより葬儀単価が下落したからと言って、葬儀担当者が同時に2組、3組のご葬家を担当する訳にはいきません。

「30年以上前は300万円のお葬式を一担当者で行っていたものが、現在では半分以下の100万円〜150万円の費用でお葬式を行うことが多くなり、葬儀社側からすると「三分の一」の葬儀単価になっており、収益性が低くなっています。

また「火葬のみ」の葬儀も増えている現状もあります。

葬儀社は、従来の売上が作れないのであれば、運営方法を変えるしかないのですが、各組織で色々な言い分があり、実際にはなかなか出来ない葬儀社が多いのが現状です。

当たり前なのですが、葬儀社は基本的に「葬儀費用以外の収益がなく」、葬儀以外での売上を作ることが苦手であり、苦戦をしています。

この課題は葬儀社の規模に関係なく、葬儀会館を多く保有する葬儀社から、東京などの大都市に多い、中小規模の葬儀社まで関係があります。

葬儀以外の収益を考え、担当者個人のスキル任せの運営ではなく、誰もが取り組める組織を作ることが、今後の葬儀社の運営には欠かせません。

たとえ規模が小さな組織であっても「仕組み化」を行えた会社が成長を続けていきます。

今まで葬儀業界は「仕組み化」を意識することは少ない現状がありましたが、これからはそういう訳にはいかない業界だと感じております。



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