「納豆についての簡略史と、江戸時代の庶民の食事につぃての簡略史」

Ⅰ「納豆についての簡略史」

江戸時代の時点ではすでに納豆が食べられていたことは間違いありません。納豆は、日本の伝統的な発酵食品であり、その起源は古く、奈良時代（710年-794年）にまで遡るとされていますが、江戸時代には広く一般庶民に普及していました。

納豆の歴史

• 奈良時代: 納豆の起源とされる。主に寺院などで食べられていた。

• 平安時代: 貴族階級でも納豆が食べられるようになる。

• 鎌倉・室町時代: 戦国時代には兵糧として利用され、武士にも親しまれた。

• 江戸時代: 庶民の食卓に納豆が広まり、特に茨城県の水戸納豆が有名となる。江戸時代の文献にも納豆に関する記述が見られ、味噌や醤油と同じく重要な発酵食品として位置づけられていました。

納豆は栄養価が高く、保存が利くことから、庶民の食生活に欠かせない食材の一つでした。また、納豆は他の食材と組み合わせて食べることが多く、ご飯にかけたり、味噌汁の具にしたり、さまざまな料理に使われました。

江戸時代の納豆

江戸時代には、現在のような「ひきわり納豆」や「糸引き納豆」が広く食べられるようになりました。また、納豆売りが街中を巡回し、納豆を販売していたことも知られています。これにより、納豆は都市部でも手軽に入手できる食品となりました。

江戸時代の文献や絵画にも納豆売りの姿が描かれており、納豆が庶民の間で広く親しまれていたことがわかります。

Ⅱ「江戸時代の一般庶民の食事の概略」

江戸時代（1603年-1867年）の日本の一般庶民の食事は、地域や季節によって異なりましたが、主に次のような特徴がありました。