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🇹🇭市場にて。全身でタイを感じる朝(タイ/クラビ)


知らない言語、見慣れない顔が行き交う市場で1人、ベンチに座る。目覚めのタイティーで喉を潤す。

2024/4/28 7:30
ホテルで眠る夫を置いて、散歩に出た。
この朝の時間が好きだ。治安に不安がある国でない限り、旅先での1人朝散歩が私の習慣である。

タイははじめてではないけれど、クラビははじめてなので、少し慎重に、現地の空気感を探りながら歩く。やがて何となく空気感が掴めたら本格的に散歩を楽しむ。

気持ちのよい朝。まだ街は眠っている。


まだ多くの店が閉まっている。
5分ほど歩くと目的地のマハラート生鮮市場が見えてきた。

野菜、肉、魚、花、衣服、そして朝食、何でも売っている。よくある東南アジアの市場だ。

マハラート生鮮市場

バンコクなどの都市に行くと、観光客向けの市場もあるが、ここは地元向けの市場と見え受ける。明らかに異邦人である私に対して客引きはなく、少し居づらさを感じる。当たり前だが、ここは彼らの仕事場や生活であり、観光地ではない。

Where are you from?
急に声を掛けられた。家族で食事をしていた40代ぐらいの女性。簡単な会話をする。こういうとき、もっと英語を喋れたらなぁ〜と思う。
「ここのタイティーが美味しいよ」と指された方向を見る。

せっかくなのでタイティーを飲むことにした。


何かを買ったことで漸く、少しばかりお邪魔させていただく権利を得た気がする。


1人でいると、じっくりその場の空気を楽しむことができる。

肉を断ち切る音、金属の調理音、知らない言語、遠くから聞こえる音楽。

頭上で回る扇風機が、市場の香りを私に運ぶ。

横切る子供と目が合う。笑ってみると照れたような笑顔が返ってくる。

タイティーのコンデンス調の甘さがねっとりと舌を潤す。

この何にもならない時間こそが愛おしい。

クラビにゃん。
人懐っこい猫ちゃんの多いクラビ



やがて私がタイを1番好きな瞬間が訪れた。
8:00ちょうど。タイの国歌が流れる瞬間。


思い思いの時間を過ごしていた人々が動きを止め、直立不動となり、国歌を聴く。
時間が止まったようだ。

以前のタイ旅行でも、この瞬間に立ち合ったことを思い出す。タイ人の信仰と愛国心が垣間見れて、なんだか敬虔な気持ちになった。

国歌が終わると、何事もなかったかのように再び時間が進み始めた。



夫と合流し、朝食をとりに行く。
私はMinched pork mamaを頼んだ。
タイの国民食と言われているインスタントラーメンmama。意外と海外だとインスタントラーメンがそのままメニューになっていることも珍しくはない。

Minched pork mama



うん、安定の美味しさ。
ただの袋麺をそのまま出しているのではなく、一応たっぷりの豚のつくねとネギ、ガーリックチップが入っている。

夫はソーメンのようなヌードル、mee suaを頼んでいた。こちらも朝食にピッタリな優しい味。


一巻きが長く、長寿麺と呼ばれているみたい。
縁起がいいね。



これからフェリーでピピに向かう。
今日はピピ島に一泊する予定だ。

1時間半の船旅。船酔いしませんように…。

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