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大切なことはみんなイチローが教えてくれた

引退会見をうけてどうしてもイチローのことに対してアウトプットしたくなり書いてしましました。

わたしは子どものころからイチローの考え方が大好きで、間違いなく人生哲学に影響を与えた一人です。

今回は引退会見のやり取りをピックアップし、自分なりの解釈をいれてみました。マーカー部分は記者からの質問文です。

1.いつ頃引退を考えたのか。後悔はあるか?

今日の球場での出来事。
あんなものを見せられたら、後悔などあろうはずがありません。

もちろん、もっとできたことはあると思いますけど、結果を残すために、自分なりに重ねてきたこと。

人よりも頑張ってきたなどとは言えないけれど、自分なりに頑張ってきたとははっきりと言える。
これを重ねてきて、重ねることでしか、後悔を生まない、ということはできないんじゃないかと思います。

<解釈>
人と比べることがいかに無意味で、答えのないことかを端的に述べていて、「自分なりに頑張ってきたとはっきり言える」状況を作り続けてきたことによって、後悔を生まない領域に達した。

決して他責にせず、自分が何を考えどうするべきかを常に考えてきたイチローだからこそ様になる言葉。


2.少年にメッセージを送ってほしい

野球だけでなくてもいい、自分が熱中できるもの、夢中になれるものを見つけてほしい。
夢中になれるものが見つかれば、自分の前に立ちはだかる壁に向かっていくことができる。
それが見つけられないと、壁が出てくると諦めてしまう。
色んなことにトライして、自分に向くか向かないかよりも、自分が好きなものにトライしてほしい。

<解釈>
10代~20代前半の自分に一番聞かせたい言葉。
自分に向いていなそうだったり、興味を持っても明らかにその分野でレベルの高い人を見ると途端にやる気が無くなってしまうもったいない時期を過ごしたのが懐かしい。

大きいくくりでなくても、やってるうちにこの仕事のこの業務(整理整頓だったり、文章づくりだったり、関数だったり、レクリエーションを考えることだったり色々)が好きというのが自分でわかってくるので、10代~20代で天職や適職を探して悩んでいる人には、まずはあらゆる種類の業務をやってみて、小さい好きそうなことを見つけて欲しい。

小さい好きなことを極めていくとどうなるだろう?と考えると途端に夢が広がるからだ。
世間では片づけを極めてアメリカ進出し、大成功している人ですらいるのだから。


3.日本人としてイチロー選手を誇りに思っている人は多い。生き様で伝わっていたら嬉しいなと思うことはありますか?

生き様というのは僕にはよくわからないですけど、生き方という風に考えれば、先ほども話したように、人より頑張ることなんてとてもできない。

あくまでも秤(はかり)は自分の中にある。

それで自分なりに秤を使いながら、自分の限界を見ながら、ちょっと超えていくを繰り返していく。
するといつの日か「こんな自分になっているんだ」という状態になって。

少しずつの積み重ねしか、それでしか自分を超えていけないと思うんですよね。

一気に高みに行こうとすると、今の自分の状態とギャップがありすぎて、それは続けられないと僕は考えている。

地道に進むしかない。
進むだけではないですね。
後退もしながら、あるときは後退しかしない時期もあるが、でも自分がやると決めたことを信じてやっていく。

それが正解とは限らない。
間違ったことを続けてしまっていることもある。
でもそうやって遠回りすることでしか、本当の自分に出会えない。

自分なりに重ねてきたことを、ファンの方はそういうものを見ていてくれたのかなと思っている。
そうだとすればすごく嬉しいし、そうじゃなくてもあれは嬉しいです。

<解釈>
他者の評価はあくまで後からついてくるものであり、あくまでも秤は自分の中にある。
一気に高みにいこうとしないで、日々の積み重ねを大事にする、ただひたすら地道にトレーニングする。
遠回りすることでしか、本当の自分に出会えないというのは本当に真理。

途中で諦めてしまったり、積み重ねを辞めてしまった人は、総じて過去の出来事をネガティブに語る。
失敗しつつも日々を積み重ねて遠回りしてきた人は、常に壁を設定して登り続けている。
そういう人は、過去にどんな辛いことがあっても糧にしてポジティブに語る。


4.イチロー選手が現役時代に一番我慢したものは何か

僕は我慢が苦手で、楽なことを重ねている感じだった。

自分ができること、やりたいことを重ねているので我慢の感覚はない。
とにかく身体を動かしたくて仕方がない。
こんなに動かしちゃダメだといって、身体を動かすことを我慢することはたくさんあった。

それ以外はできるだけ自分にストレスがないように行動してきたつもりだ。
家では妻が色々と考えて料理を作ってくれるけど、ロードに出ると我慢できないから食生活がめちゃくちゃになる。

聞かれたような趣旨の我慢は思い当たらない。

<解釈>
似たような逸話が多いイチロー。
努力を努力と思った時点で長続きしなかったり、練習の質が悪くなってしまう。
それは努力している際の思い(辛い、しんどい、時間がない、眠い、やる気がでない)などが無意識に成果へ反映してしまうから。

努力ではなく「後悔しないように好きなことを毎日やる」そういう気持ちで積み重ねてきた人に勝てる人材はなかなかいない。


5.夢を叶えて成功して、何を得たと思っていますか

どこからが成功で、どこからがそうじゃないのかは判断できない。

だから成功という言葉は僕は嫌いなんですけど、
新しい世界に挑戦するということは大変な勇気だと思うんですけど、ここはあえて成功と表現しますが、成功すると思うからやってみたい、それができないと思うからやらない、という判断基準では後悔を生むだろうと思う。

やりたいならやってみればいい。

できると思うから挑戦するのではなく、やりたいと思うなら挑戦すればいい。

そのときにどんな結果が出ようと後悔はないと思う。

自分なりの成功を勝ち取ったところでじゃあ達成感が残るかというと僕には疑問なので、基本的にはやりたいと思ったことに向かっていきたい。

何を得たかというと、「こんなものかなー」という感覚ですかね。
それは200本もっと打ちたかったし、できると思ったし、1年目にチームが116勝して、その次の二年間も93勝して。
勝つのは難しいものじゃないなと思ってたけど、大変なことです。

勝利するということは。

この感覚を得たことは大きいかもしれないですね。

<解釈>
何をもって成功とするか。自分にとっての成功とは何かを考える必要がある。
それはやろうとしているプロジェクトがうまくいくことかもしれないし、それによって生まれる報酬や名声かもしれない、人脈やチームメンバーとの出会い、自身の成長かもしれない。

しかし、それは全て後からついてくるものであり、やってみてからでないとわからない。
なのでやりたいと思うなら、まずは挑戦すること、そして積み重ねること。
一番いけないのは、自分なりの成功を定義し、できそうかできなそうかを天秤にかけた結果、やりたいのにやらないという選択をしてしまうことだ。
やらなかったことを永遠に後悔することだろう。


6・孤独を感じながらプレーをしていると言ってたが、孤独感はずっと感じていたのか

現在は全くその孤独感はない。
それとは少し違うかもしれないけれど、アメリカに来て、メジャーリーグに来て、外国人になったこと。
アメリカでは僕は外国人ですから。

このことは、外国人になったことで、人の心を慮ったり、人の痛みを想像したり、今までなかった自分が現れた。

この体験っていうのは、まぁ、本を読んだり、情報を取ることができたとしても、体験しないと自分の中からは生まれないので。
孤独を感じて苦しんだこと、多々ありました。
ありましたけど、その体験は、未来の自分にとって、大きな支えになるんだろうと、今は思います。

だから、辛いこと、しんどいことから逃げたいと思うのは当然のことなんだけど、エネルギーのある、元気な時にそれに立ち向かっていく。
そのことはすごく、人として重要なことなんじゃないかと感じています。

締まったね〜最後。

長い間ありがとうございました。
眠いでしょう?皆さん。

じゃあ、そろそろ帰りますか。

<解釈>
日本のプロ野球界でスーパースターだったイチロー。
メジャーリーグ移籍が決まったマリナーズ一年目、観客からは「日本に帰れとしょっちゅう言われていた」。

生活環境も日本とアメリカでは大きく異なり、友人もいない、孤独で心身ともに辛い時期があった。
それはチームを移籍した際も一緒で、ニューヨーク→マイアミとメジャーで全3チームを渡り歩き、その度に逆境に立たされた。

しかしイチローは環境が変わったことを肯定的に捉え、体験することによって新しい学びを得て、逃げたいと思っても立ち向かっていった。

それは人として、大きく成長できたターニングポイントであり、とても重要なことだったといまは振り返ることができる。

逆境の時は本当に辛いし逃げ出したくなる時もあるけど、エネルギーのある状態を保ちながら立ち向かっていくことが大事。
その経験は、書籍などでは得ることができない価値観になり後から振り返ると、人生でとても大事な通過点だったと言えるようになる。

インタビュー会見の全文を読みたい方はこちらからどうぞ
https://oreno-yuigon.hatenablog.com/entry/2019/03/22/013942?fbclid=IwAR2KsZDcXBX1Ta_OSsH29itpw2dk6EVoWfxQnqlJkR8xqVTdXOK36oUhlx0


7.あらためて感想

イチロー引退を受けて振り返ってみると、自己形成にすごく影響を受けた人物だなと思いました。
多感な頃にイチローをリアルタイムで知れ、身近な存在だったのはツイていたなと。

そしてイチローの生き方や姿勢に思いをはせると、本当に自分は積み重ねられているのか?日々、壁を設定して登っているのか?他者を気にしたり他責にしていないか?など自問自答したくなります。

個人的に引退は凄くショッキングな出来事でしたが、これを機に改めてイチローの姿勢に敬意を表すとともに上記の自問自答を毎日しようと心に決めました。

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