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子どもと関わる人へ✿子どもが言うことをきかない理由①✿

あの先生のいうことは聞くのに、自分の言うことは聞いてくれない。

・差別されてるようで腹が立つ。
・嫌われているのかも、と弱気になってしまう。
・あの子がいると思うと仕事に足が向かない。
・子によっては苦手意識を持ってしまっている。
・もしかして自分にはこの仕事、向いていないのかも。

そんなふうに悩んでいる学童の先生に伝えたい内容となっています。

なぜ「その子」は、あなたの言うことを聞かないのでしょうか?

結論から言います。

「あなたが子どもを、1人の対等な人間として見ていないから」です。

対等に見ていないとはどういうことか。
2つのパターンに分かれます。

パターン①子どものことを見下している


子どもは学力的にも人生経験においても未熟な人間であり自分より価値が低い存在であると誤認している指導員のことです。

このような指導員は、子どもが失敗したり間違ったことをすると鬼の首を取ったように注意をします。

お茶をこぼしてしまった子に
「なにやってんの!前見ないからでしょ!」

通り道にいた子に対して
「どいて、そこにいたら邪魔でしょ」

いやー、上から目線ですよね。
同じ大人に対してこんなこと言ったらケンカになります。

このタイプの人は自分が𠮟りつけたことで、「子どもに必要な指導をした」と自信を持ちます。

実際は子どものためになっていません。むしろ逆です。
怒られる恐怖感を植え付け、積極性を奪うだけなのです。

子どもの安全を確保するのが仕事ですから、「何かあったら気づかなきゃ」という意識は必要です。予期せぬ事態の時、焦って大きな声がでてしまうのもわかります。が、伝え方は上から目線ではいけないのです。

あなただって、失敗したことありますよね?
間違えたことありますよね?
みんな同じです。対等です。それを棚に上げて、叱るのは身勝手です。

上の例だと、お茶をこぼしてしまったら、まず「落ち着いてね、大丈夫大丈夫」と声をかけること。まずは安心させてあげること。そして濡れた床を一緒に拭いて元の状態に戻し、洋服がぬれてしまったら着替えをする。

振り返りは、そのあとでよいのです。

叱る必要はなく、「次からどうしたらいいかな?」とにこやかに話しかけてあげればいいのです。そうすると、子どもは勇気をくじかれることなく自分で行動を振り返り、答えを出せます。

通り道をふさいでしまっている子に対しては、
「先生ここちょっと通るよー」と、大人に対して言うように声をかければ済む話です。


自分は大丈夫、こんな対応はしていないと思いましたか?
すぐにそう思った人は注意が必要です。

今の例はかなり極端な部類です。
上から目線タイプの人は「無意識」にこのような態度で接してしまっていることがほとんどです。特に、自分に余裕がなくなると顕著になります。

子どもはそれを見逃しません。それが続くと「この人は誠実に接してくれない」と悟り、軽蔑の目で見るようになり、言うことは聞かなくなるでしょう。

全員が言うことを聞かなくなるのではありません。よほどひどくない限り、数十人に1人レベルでしょう。

だからこそ、自分に原因があることに気づかないのです。
自分を無視するその子を「嫌な子」と感じ、その子のせいにする。

余裕がない時、忙しい時こそ自分に問いかけましょう。
「今、自分は対等に接することができているか?」


〈行動・感情のチェックリスト〉
✅子どもが言うことを聞かないとイラっとする
✅口答えされると勢いで言い返すことがある
✅子どもに指導するのが仕事だと思っている
✅複数人から同時に話しかけられた時、片方は無視している
✅無意識にえこひいきしていないか
✅子どもに自分のミスや見た目などを指摘されると怒る
✅注意した後すぐにやっていないとまた同じことを言ってしまう


自分は頑張っているつもりでも、子どものためになっておらず、そして心の距離が離れていく、これでは子どもを見守る大人としての責務を果たしているとは言えません。

上から注意するばかりで『仕事してる感』アピールの指導員にならないよう、気を付けていきましょう。

2パターン目は、次回また書きたいと思います。

ここまで読んでいただいてありがとうございました。


次回:「パターン②尊重する方向性を間違えているケース」


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