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「学童クラブ」を知ってほしい✿小学生の悩み✿

【今日伝えたいこと】
学童で見えてくる子どもの悩み。彼らが背負っている物とは何か。


学童クラブで働き始めて13年。最初はただ子どもたちがかわいくて、一緒に遊ぶためだけにバイトとして働いていました。

いつしか学童の魅力にハマり、正社員として勤務して10年以上になります。


僕は今32歳ですが、僕が子どもの頃とは世の中が激変しました。

・子どもたちを取り巻く環境
・遊び場、遊び方
・家族構成
・放課後の過ごし方
・親の子育てや人生への考え方


世の中は変わってもいつも子どもたちは無邪気で素直。

そして無限の可能性を秘めている。

そんな子どもたちの成長を見られるこの仕事はとても楽しい!!


学童クラブという仕事の楽しさや難しさ、やりがいを伝えたい。

そして子どもたちを正しく理解する大人が少しでも増えてほしい。そう思って、今回の記事を書いています。


僕は都内の学童で働いていますが、実際に子どもから相談を受けている悩みとしてとしては、「彼らが背負っているものの大きさ」です。


■長時間の学習塾がきらい

■能力に見合わない家庭学習ノルマ(1日1プリント10枚とかザラ)

■興味もない、英語、ピアノ、習字etc…をやりたくない


やりたくもないのにやらなきゃいけないストレス


それでもやらないと家での平穏が保てないので自分を奮い立たせてそれぞれ習い事に向かって行く。


足取りは重く、顔は暗くうつむきながら。


そう、彼らが背負っているものはランドセルではありません。それは

親の過度な期待


子どもにとってとんでもなく重たい、でも自分では降ろせない。


話をきくと子どもたちは口を揃えるように言います。


「やらないと怒られる。(学習問題が)できないは通用しない」

「やめたいと言ったら怒られる。絶対に言えない」


都内では特に、昔と比べ、習い事をやっている子がとても多いのはまちがいないでしょう。1年生でも入学当初からなにかしら習っている子は多いです。2年生になると学童クラブから直接向かったり、一度帰ってランドセルを置いてから向かうパターンが増えます。

極端な子は水曜日しか自由に遊べる時間がなく、他の日はすべて習い事で埋まっていると言っていました。土日も朝から晩までです。


彼らの願いは、

「もっと遊びたい」

気の合う友達と。校庭や公園で。ただこれだけなのです。


大人に近づくにつれて、自由に使える時間は減っていきます。

何も気にせず自由に遊べるのは小学生時代だけなのです。

走り回って転んだり、飛んだりしてケガをして自分で身を守る体の使い方を学ぶ。

友達と意見がぶつかってケンカになる。それでもどちらかが謝って仲直りする。そうすることで相手を思いやる気持ちが育つ。


子どもたちを習い事で縛るのは、このような学びの場、機会を奪っているのと同じことなのです。

僕は決して、習い事が悪いと言っているのではありません。
子どもの意思でやっているのか否かの問題です。


世の中の保護者の皆さんには、自分の胸にこう聞いてみてほしい。

「それは子どもがやりたくてやっている事なのか」

「自分がわが子に期待する理想像、それは自己満足ではないのか」


子どもは親の言いなりに動く存在ではありません。
意思と個性をもった、あなたと同じ1人の人間です。


自分の意思が尊重されていると感じれば、子どもは自分で自分の未来を作っていく力が付きます


ちなみにこのような相談を受けたときには慎重な対応が求められます。

その子が家に帰ってから、親と何を話しているか。何をされているか。
僕たちには介入することはできません。


子どもに大きな期待をかける親は、プライドが高く世間体を気にします。


早まって職員がその子の悩みを親に話してしまうと、親子関係が悪化する可能性があります。


子ども⇔保護者

保護者⇔学童(学校)

子ども⇔学童(学校)

この三角形のバランスは均等に保つこと。


この目に見えないバランスが見えているかどうか。これが学童指導員に必要なスキルの1つです。


3方向の関係性が良好であって初めて、動くことができます。


これまで解決できた例としては、


職員がその子の気持ちを代弁し解決に至ったケース
(4つやっていた習い事を、一番好きなもの1つだけにした)

子どもと保護者の話し合いの場を作り、職員が同席したケース
(子どもの悩みに気づいておらず、直接言われて親が初めて認識した)

などがありました。



辛抱さと判断力が必要で失敗も多いですが子どもの笑顔がやりがいです。

これからも「学童クラブ」を広げていきます!













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