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2歳遅れの言語発達。約半年で平均内に:前編

先日、保護者の方から嬉しいご報告をいただきました。去年の7月(夏休み頃)から通い始めたお子さんがいます。このお子さんは、言語発達に遅れがあると指摘され、言語聴覚士さんの検査では3歳後半との結果が出ていました。これは、当事、5歳後半のお子さんの実年齢から考えると2歳程の遅れと言えます。その他の発達に関しては、平均か少し上で特に問題はないようでした。お母様の希望としては・・・
○可能な限り、言語力・言語の理解力を付けたい
○就学に向けて、言葉の力を養いたい→通常学級での進学を希望
○実年齢の言語力を目指し、同年代のお子さん達との差を少しでも埋めたい

このようなお話をお問合せ時、初回の体験レッスン時にお話しました。こちらのお母様は、noteやHPを見てお問合せ下さった方なので、私にとってもとても印象深い出会いでした。あれから、約7ヶ月。今月は添削レッスンを受講いただいていますが、入会以降、お休みすることなく、ずっと通い続けてくれたお子さんです。お子さんが、レッスンでどのような取り組みをしていたかなど、その過程を記事にしたいとの旨をお話したところ、快く承諾していただきました。加えて、お母様からは、『同じような(子どもの言語発達)ことで、悩んでいる他の方の参考になれば嬉しいです』というとても、温かいお言葉もいただきました。出来る限り、お子さんのプライバシーには配慮した上で、これから前編・後編の2部構成でその取り組みを記事にしたいと思います。お母様のお言葉通り、今現在、お子さんの言語発達や発達の遅れに不安をお持ちの方、心配な事がある方は、是非、体験談の一つとして、参考にされて下さい。

【入会から現在までの成長】就学前健診や言語聴覚士さんの元での検査の結果から、当初の言葉の遅れは見当たらず、現在は《年齢相応》《スコアでも平均値》に入っています。はじめに書いた、入会時の目標は達成出来たということです。4月からはご兄弟の通う学校への通常級での入学が決まっています。私から見ても、来校当初は、物の名前などは答えることが出来るものの、カードを使った短文作りや絵を見て『誰が・何をしているか』など、全体的に《自分で考えて、答える問題》が苦手だったことを覚えています。これは持ち合わせている語彙力や知識不足も関係していると思います。通い始めて数回はこちらも、お子さんの理解度やレベルが把握出来ないので、探り探りレッスンを進める形でした。そのため、用意していたプリントが解けないこともありました。これは、お子さんは一切、悪くありません。完全に私の見込み違いです。毎回、レッスン後にはお母様とよく相談をしながら、気になることがあれば、メールでやり取りをしながらレッスンを継続しました。そんな中、11月頃からでしょうか、お子さんの言葉の力・理解力に変化が見られてきました。私が当初からずっと言い続けてきた《自分の言葉で伝える・説明する力》がグンと上がり、3個程の言葉を繋げて作る文章課題に対しても、『先生、もう一個使っていい?』と自ら提案し、4つの言葉を繋げて文章を作ることが出来ました。しかも、ペーパーの絵にはないシチュエーションを自ら設定し、文章(お話)を作り、お話することが出来たのです。この成長具合にはとても驚き、感動したことを覚えています。

【言語発達と共に、養われた想像力】『先生、もう一度言って?』と分からないことを聞き返すなどの、言語の発達が伸るに連れ、もう一つ養われた力があります。それが、《想像力》です。入会当初は、ネコの絵を見せて『好きな名前を付けよう』と言っても、『・・・うーん。』と黙るか、『分からない・・・』と言って、代わりに私が名付けたりすることばかりでした。『自由に好きな絵を描いて』と言っても、『うーん』となってしまいます。私がテーマを与えると、すらすらと描き始めるです。本来、絵が好きでとても上手なお子さんなので、素敵な絵を描く能力を持っていることは分かっていました。ところが、言語理解が上がり、自分で言葉を用いてやり取りが出来るようになると、描く絵にも変化が見られたのです。空想の動物や設定を次々に考えて、描く絵には《オリジナルの物語》が生まれました。『お話を聞かせて』と言うと、『これはね・・・』と嬉しそうに、そして、自信ある様子でお話してくれる姿は、入会当初とはまるで別人のようです。ここで自信について触れましたが、自信を持つことは、お子さん自身のやる気を引き出します。私が学習指導をする際に、もっとも大切にしていることは、お子さんや保護者の方に寄り添うこと、そして、常に《自信》を持たせるアプローチをすることです。自信を持つと、失敗を恐れなくなります。物怖じせず、言葉や気持ちを口に出来るようになります。『間違ってもいいんだよ』『分からないことは、どんどん聞いて』私は毎回、毎回、こう言い続けていました。私相手なので、間違いを恐れたり、恥ずかしがる必要はありません。力を貸すのが私の役目なので、どんどん聞いて・頼って、吸収してほしいという想いを胸に、レッスンを重ねていきました。

【子どもさんが繋いだ縁】お母様から、教室を辞めようか悩んだ時期があったお話を伺いました。主な理由としては、レッスン内容が我が子には難し過ぎるのでは??というものです。その時、お子さんが『レッスンに行きたい!行きたい!』と言ってくれたらしく、その言葉・態度を尊重したお母様の決断が、今現在の関係に繋がっています。このような子どもが発する意思は、案外と侮れません。人には誰にでも相性があります。特に子ども達は、見えない波動を敏感に感じ取っています。大人の様に取り繕うことをしないし、偏見や色眼鏡で人を見ることもありません。なので、お子さんがなんとなく『嫌だなー』と言う人や物、『好きだなー』と言う人や物には何らかの意味があるかもしれません。『あの時、娘の意思を尊重して、本当に良かったです』と言われた時、その一言に込められたお母様の内なる悩みや想いを感じざるを得ませんでした。また、私側にも、レッスンを継続できるか?という不安が当初は強くありました。それは、こちらの生徒さんが市外から通われていて、毎回、1時間以上掛けてお教室に来てくれている現状を心配したからです。毎週の往復の送迎は、負担になります。近くなら、もっと好きな曜日にレッスンを入れることが出来ますが、それも難しい・・・。お母様やお子さんの負担を考えると、『長くは通えないかな・・・?』と思うこともありましたが、私の心配を他所に毎週、お休みや遅刻することなく通ってくれました。

【レッスンを継続することの大切さ】こちらのご家庭では、お母様主導での家庭学習が定着しています。そして、それに加えての毎週のレッスン。レッスンは可能な限り、継続して通う方が学習効果を得ることが出来ます。レッスンも生活の一部、ルーティーンとして繰り返すことで、お子さん自身、学習するペースを身を持って実感することが出来るのです。そのペースを作るのは、保護者や指導者である私達大人の役割です。

【現在の様子】無事に、当初の目標を達成したこちらのお子さんの、今現在の状況をお話します。今は、春から新1年生になることを楽しみにしているようです。入学準備もバッチリと言う感じです(お子さん談)3月からは、対面レッスン再開予定なので、就学前の学習の仕上げをして、自信を持って入学を迎えてほしいと考えています。また、入学後も今まで通り、レッスンを継続して下さることが決まったので、学習の目的、メインに取り組むことをお母様と相談中です。現段階では、これまで同様に言葉の力を養う学習・対話を中心にした学習を中心にと考えています。具体的には、《国語・作文・表現力》に重点をおくつもりです。こちらのお子さんに限らず、入学後には、思いもよらないようなトラブルや心配事が生じることも、大いに考えられます。その時には、お子さん、そしてお母様の心に寄り添い、解決の糸口を一緒に探っていける存在でありたいと考えています。

次回は、入会当初、2歳遅れだったお子さんの言語発達に対し、具体的にどのような取り組み、レッスンをしたかについてお話したいと思います。後編も引き続き、お楽しみにされて下さい。

尚、プライバシーの観点から、この記事では書けない部分もありますので、更に詳しいお話を聞きたい方やご質問がある方は、どうぞ、お気軽にお尋ね下さい。

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