マガジンのカバー画像

怖い話

81
運営しているクリエイター

#殺人

悲しみ手当て(短編小説)

悲しみ手当て(短編小説)

2031年、悲しみは数値化され、その年の悲しみに応じて政府から見舞金《悲しみ手当て》が支給されていた。

悲しみ数値1〜30点は5000円、30〜60点は10000円、60〜90点は30000円、90〜100点は破格の1000000円だった。

明日は年間の悲しみ数値締切日。

私の持ち点は55点だった。

あと5点で30000円になる。

過去の経験から5点はペットの死、、

ごめんな、、

もっとみる
AIアシスタント(怖・短編小説)

AIアシスタント(怖・短編小説)

『アレグサ、、○○教えて!』

僕はアレグサに聞いた通りにお風呂に水を張り、物体を入れた。

『血抜きすると•  •  •  •』

なるほど なるほど

『関節に包丁を入れると外れます。』

『腱を切って•  •  •  •』

『カルシウムは熱を加えると脆くなります。』

『お肉は少量ずつディスポーザー(粉砕機)へ•  •  •  •』

『レキットベンキーザー社製のVanishでお掃除しまし

もっとみる
花言葉は、、(短編小説)

花言葉は、、(短編小説)

彼岸花、、血の様な赤い花を見ると思い出す。

貴方の匂い、貴方の姿、貴方の涙。

大きな身体だったから、、大変だった。

でも赤い花は貴方を守ってくれる。

貴方に近づく者共は毒の餌食。

もう何も誰も貴方に近づく事は出来ない。

私だけの【貴方】。

土が乱れた事など無かった様に、葉もない赤い花達が秋の空き地を埋め尽くす。

大好きな 貴方。

大好きな 貴方。

大好きな 貴方。

貴方に呼ん

もっとみる