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甘酒好きさん、米麹派?酒粕派?


婆は、酒粕さけかす派です。

主人は米麹こめこうじ派です。

と言っても、主人はそもそも、あんまり甘酒が好きではありません。

甘酒が好きでない人は、けっこう多いです。

米麹はトロッ・・・。酒粕はドロッ・・・。

その食感が原因なのか?

それとも味?

好みは人それぞれ・・・、とは言え、
甘酒に関しては、苦手という人の方が多いような気がします。


偶然、「甘酒好き?」と聞くようなシチュエーションになった時、

苦手~!

という人と

大好き♥♥♥

という人に、はっきりと二分にぶんされる!


それも、苦手の人の割合が圧倒的に多いという印象です。


これも、前にnoteに書いた『お墓参り』のごとく、

小さい頃からの習慣なのかな、とも思います。


食の習慣、これって確かにありますよね。

以前、テレビで、アフリカだったか、そっちのほうで、

現地の子供が木を割って、
中にいた、白いぶよぶよしたカブト虫の幼虫みたいなのを手で取って、
その場でぱくっと口に入れて、
うめっ~!ってかんじの満面の笑顔でモグモグ食べていましたが、

さすがに、それを食べる習慣のない日本人としては、
「うわ・・・。」という感想と「すごい・・・。」という感想でした。


そこでは、『白いぶよぶよ』は貴重なタンパク源らしく、
見た目、小学生ぐらいの育ち盛りの男の子でしたから、
ほんとに美味しいのでしょう。

その時の、日本人のレポーターは、それを男の子から
「美味しいよ!」と勧められていて、
食べたかどうだったか忘れましたが、

相手の土地に入ったら、何より、勧められたそこの土地の食べ物を食べ、
「美味しい!」というのが、礼儀?というか、仲良くなるコツ、
と聞いたことがありますが、

レポーターも大変だと思います。婆にはできません。
人間関係こわしてしまうかもしれません。
絶対食べられません。

食べられないどころか、
必死のつくり笑いさえも保てず、本心バレバレかもしれません。
失礼この上ないでしょう。

ほんとにプロ魂って、すごい!と思います。


日本人サイドから見ると、タコ。
タコはお馴染みの食材で、

タコ焼き、タコのマリネ、お刺身、お寿司、炊き込みご飯、
酢の物、煮物、唐揚げ、タコしゃぶ・・・。

大好きな人が多いと思いますが、

タコの食文化のない他国の方は、
日本人にとっての『白いぶよぶよ幼虫』と同類項みたいです。


思えば、婆は小さい頃から甘酒を飲んでいました。

米麹の甘酒は、婆の家庭では、自分の家でつくれず、

酒粕の甘酒は、酒粕さえ買ってくれば簡単につくれるので
酒粕の甘酒が、実家の食文化でした。


それに、婆は日本酒が好きみたいで、

主人は、ビールか芋焼酎で晩酌をしていますが、

婆は、晩酌はせず、とくにしたいとも思わず、(←これも習慣なのか・・とも思います。)

お酒の席があるといただく、ぐらいなんですが、

そんな時、
まず日本酒の香りがするとうっとりし、
ひとくち口にすると、しみじみ、
「おいしい・・・。」
と感動して、ため息がでるので、

量は飲めないんですが、根っからは、日本酒は好きなんだと思います。


なかなか得られないものを好きになる、ということもありますが、

子供は、お酒は、なかなか得られません。

子供時代は、お正月の、お屠蘇とそ代わりの時だけでした。

それで、
「明けましておめでとうございます。」
と、お猪口ちょこに一杯だけ飲ませてくれて、

お正月だから特別だけど、子供はここまで、と一杯しか
飲ませてくれませんでした。

それで、なかなか得られない、特別なものだったから、
好きになったのかもしれません。

高価な食材や、希少な食材。
大人でも、得てしてあるものです。

本当に、値段やなにかと関係なく、純粋に好みなのか、
はたまた、なかなか食べられない高級食材だから、好きと感じるのか。


それで小学生の時、親が留守の時に、内緒で、
栓の開いているビンのお酒をコップにいれて、時々こっそり
飲んでいました。

うちの親は、両親ともに(特に父親)下戸げこだったので
お正月のお酒が、けっこう長く冷蔵庫に残っていたのです。

そんなこんなで、得られないから好きに感じたのかもしれませんが、
それが本当に好きになったのかもしれません。


ですから、『酒』という字を冠するものは、たいがい好きです。

酒まんじゅうとか。

甘酒にしても、酒粕あまざけの方は、日本酒の香りがするから

ほのかに日本酒の味もする気がするから、
米麹より好きというのが個人的にあります。

数年前、キットカットで『甘酒味』というのが出て、

もっぱら、キットカットだったら、こればっかり買っていましたが、

売れ行きが悪かったのか、めっきりどこの売り場でも
見なくなってしまいました。

残念です。

やっぱり甘酒は、好きな人が少ないのかな、と思いました。


でも、やり方次第で、婆は甘酒、それも酒粕のほうの甘酒を
主人に好きにさせました。

その経験から、


嫌いな食べ物というのは、
けっこう、その食べ物の、本当のおいしいものを食べたことなく、

あとは、美味しくないと感じた一回きりの経験から
あまり食べなくなってしまうので、
その食べ物の、本当においしい、美味しさを持った一品に出会えていない、
ということもあるのではないかと思いました。

一品にしても、料理にしても。

その証拠に、好きではないと思っていたものが、
大人になってから、こんなに美味しいんだ、と悟ったことがことが
多々あります。

大人になって味覚が変わったという理由もあるでしょうし、

好きでないものは、どんなに旬で、どんな名料理人が作っても
好きじゃないものは好きじゃない!ということも確かにあるでしょうが、

本当においしい『それ』に出会っていない、ということも
ひとつの可能性としてあるのではないかと思います。


それで、婆が、主人にどうしたかといいますと、

甘酒というのは、寒~い日に熱い一杯をいただくのも、
心も体もあったまりますが、

暑~い夏の日に、ヒヤッと冷えた甘酒を飲むのも
何とも生きかえります。

それで、夏の休日、主人が家の仕事をしてくれて、
疲れて、たっぷり喉がかわいた状態で、

甘酒の糖分補給と、冷たい水分補給

さらに、甘酒は発酵食品ですから
一仕事あとの、体の栄養補給に、
自然と体も欲っするでしょう、

心を込めて作りました。
(と言ってもスミマセン、超簡単なんです。
・・・気を込めたという意味です。)


作り方は超簡単で、一言で言うと、
お湯に酒粕とお砂糖を溶かす、ただそれだけです。


うちは、月桂冠の200g入りの袋のを使っています。


婆が、手作り甘酒には月桂冠が好みなのと、
大きい容量の酒粕だと、婆一人がひとりで飲んでしまって、
糖分取り過ぎになるので、その容量のにしています。


酒粕も、それぞれのメーカー、それぞれの品種によって、味が違うように感じます。

子供も飲む甘酒ですが、
何となく飲んだあと、極々ごくごく少~しだけ酔ったような気がする(ような)銘柄もありました。


婆が飲むときは、しっかり濃く、800ccのお湯に溶かしますが、

主人に飲ませるために、若干うすく、1000ccで溶かしました。

(水の量は各々の好みです。)


鍋に水を入れてコンロの火にかけ、(←酒粕と砂糖が溶けやすいため)

水の中に、酒粕を溶けやすいように、
ラフな感じにざっとちぎって入れ、

お玉でかき混ぜて、


最後は、
泡立て部分と、の部分が、
45度曲がっているタイプの泡立て器
鍋の底につけたまま、かきまぜると、
あっという間に、溶けます。↓ ↓ ↓


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今まではお玉だけで、泡立て器など使ったことがありませんてしたが、この泡立て器は便利でした。



酒粕が溶けたら、お砂糖。
(婆は多少の酒粕の溶けない小さな固まりは気にしません。)


お砂糖も、好みの量ですが、
婆は、薄甘うすあまが好きなので、
大きいカレースプーン、山盛り6杯入れます。

うす甘といっても、数字上では、けっこうな量です。

うちは、ショウガは入れません。


キリッと冷やしたそれを、
わざと来客用の小さい湯飲み茶碗で、
氷も浮かべて、主人に出しました。

そしたら、もう一杯ちょうだい、と言いました。

そこで言うのは、のどが渇いているので当たり前ですが、

その後、冷茶なども飲んで、のどの渇きはおさまり、
ずい分、時間がたった後で、自ら、冷蔵庫からお鍋を出して、
お玉でついで飲んでいました。

そんなことは、今までなかったことです。

それからは、いつも、飲むようになりました。

いつも、嫌いと言っていたのに、飲みたくなって、ばつが悪いのか、

飲む?と聞くと、
仏頂面ぶっちょうづらで、しょうがなく・・・、というふうに
無言でうなずきます。

夏の盛りの『ちょこっとだけしか飲ませてもらえなかった』、

もうちょっと飲みたい・・・、

つまり、『なかなか得られないものを好きになる』作戦が

功を奏したようです。


最後に・・・、


京都に旅行したとき、『月の蔵人』というお店でいただいた

甘酒アイスクリーム。

酒粕の甘酒アイスってあんまり売ってないので、
地元に帰ってきて、なかなか食べられません。

自分でつくるということもトライしてみましたが、
なかなか、理想の味かげん、食感になりません。

甘酒アイス、ハーゲンダッツとかで出してくれないかなー♡

と、思っています。



いつか、米麹の甘酒も、より好きになれたら良いなと思います。


好きなものが多いってことは、

多いほど幸せですからね。