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光と闇の美しさを描く|映画『夜明けのすべて』を観て

PMS(月経前症候群)の女性と、パニック障害の男性の心の交流を描いた映画『夜明けのすべて』

ようやく鑑賞しましたーー!

役者さんたちの、静かですが芯のある演技がすばらしかったです。

喜怒哀楽のはざまにある複雑な感情を、やさしく体現されています。

とくに主演の上白石萌音さん・松村北斗さんの放つ空気感が心地よくて、溶けそう(?)でした。

パニック障害やPMSを扱いながらも、重苦しい雰囲気になっていないのは、このおふたりだからかもしれません。

実は鑑賞日は体調が万全ではなかったのですが、やさしい世界観と静かな音楽のおかげで自宅のようにリラックスできました。

また、本作は“光の描き方”がすてきです。

カーテンがゆらゆら揺れるベランダ、事務所の窓から差す日光。会社からの帰り道、プラネタリウム..….。

『夜明けのすべて』は、光と闇がどちらも美しく見えるように描かれているように感じました。

これまでの人生で「人を助けたり、助けられたりした経験」は誰しもあると思います。

人によっては、本作を観ることでいろいろと思い出して少し苦しくなるかもしれません。

自分は誰かの光になれたのだろうか。

誰かに寄り添う闇であれたのだろうか。

そんなことをふと考えてしまったら、タイトルと最後のシーンを思い返すといいかもしれません。心がほっとすると思います。

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