【阪神淡路大震災・27年目追悼】
今日1月17日で1995年の阪神淡路大震災から27年です。今朝発災の時刻5時46分に黙祷を捧げました。改めて犠牲になられた方々のご冥福をお祈りします。
あのとき僕は25歳、東京大学大学院修士課程3年生で修士論文を提出したばかり、その日は東大社会情報研究所のテレビ中継で炎で焼かれる神戸市長田区、倒れた阪神高速、被災地の映像を仕事をしながら見守ることしかできませんでした。
生まれ故郷の兵庫県西宮市や神戸市が被災した阪神淡路大震災で初めて災害被災地調査に参加しました。東京大学の廣井脩教授とNHK伊東和明解説委員と大阪南港から船で神戸ハーバーランドに上陸し明石から大阪まで被災地を踏破しました。被害の実態、犠牲者、被災者の避難所生活をこの目で見て写真撮影し、ビデオ撮影し、インタビューと取材で記録を残しました。その後アンケート調査も実施し、論文や学会発表で社会に訴えました。
この大震災のために何もできなかったふがいなさと怒り。この日から災害対策研究を始め、これが僕の危機管理研究の始まりでした。日本災害情報学会が廣井先生を中心に立ち上げられたのも、その3年後のことです。廣井先生は亡くなられましたが、残された弟子たち中村功さん、中森広道さん、関谷直也さん、廣井悠さんら、「廣井軍団」はじめ日本中の同志が災害対策、災害情報研究をさらに次の世代に引き継いでいきます。故郷の復興を見守り続け、この震災を風化させないこと、それが大事なリスクコミュニケーションです。これからもご指導よろしくお願いします。