マガジンのカバー画像

しろ詩集

5
詩や短歌にこころの荷物を預けて。
運営しているクリエイター

記事一覧

白日夢

白日夢

想像してしまう夜がある

すべてを君に支配されてしまわぬよう

引き止める声に拡声器をつけて

頭蓋骨へと流し込む

想像してしまう夜がある

すべてを君に支配されてしまう瞬間に

解放される僕の声が

電気信号となり地を駆ける

想像してしまう夜がある

すべてを君に譲り渡した人間の行く道は
どこに続いているのだろうかと

朝刊の一面には
人間の行く道が載っていた

生まれ育った町にミサイルを落

もっとみる

『夢』 その後...

苦しいのに求めてしまう。

わたしにとって国語や現代文、文章、言葉は不倫そのものだった。

安定したーーと生物を見ていると安心する。

自由ではない世界で自分自身に挑んでいこうと思う。

これが自分で書いていてずっと何か分からずにいる。

わたしは自由ではない世界に行きたい。

当時、わたしの担任(現代文)の先生は、この作文を読んで、

『”そういう世界” に進むのもいいかも』と書いてくれた。

もっとみる
      『夢』

      『夢』


3年9組 くろだしょうこ

僕の夢は、早くこの作文を書き終えて、お茶を飲むことである。

僕のことを何も知らない人がこれを読んだなら、もしかすると僕を不真面目な生徒か、馬鹿だと思うだろう。

確かに僕は馬鹿である。

なぜなら僕は誰よりも馬鹿でいたいと思っているからである。

ただし、真面目な生徒だ。

自由の美しさを知り、自由に生きたいと思った結果、このような形になってしまった。

どうか許し

もっとみる
作文用紙死戦期呼吸

作文用紙死戦期呼吸

この世には作文用紙というものがある。

わたしがそれを初めて醜いと思ったのは、確か小学3年くらいのときだった。 

今になって考えてみると、ただ醜いものと思い込もうとしていただけかもしれない。
けれども当時はなぜそんな醜いものが常に自分の近くに存在しているのか、不思議で堪らなかった。

わたしの知る限り、
作文用紙はいつもひどいことをされていた。

国語の授業のみならず、
道徳の時間でも権力者から

もっとみる
いっぽ

いっぽ

いっぽ。

夢へと、

そっといっぽ。

あなたに逢うために、

またいっぽ。

生きることへと、

いっぽいっぽ。