白日夢
想像してしまう夜がある
すべてを君に支配されてしまわぬよう
引き止める声に拡声器をつけて
頭蓋骨へと流し込む
想像してしまう夜がある
すべてを君に支配されてしまう瞬間に
解放される僕の声が
電気信号となり地を駆ける
想像してしまう夜がある
すべてを君に譲り渡した人間の行く道は
どこに続いているのだろうかと
朝刊の一面には
人間の行く道が載っていた
生まれ育った町にミサイルを落とした人間の声が
想像する朝がある
ミサイルを落とさずとも
生きられる方法はあるのだろうか
ぬくもりを探さずとも
生きていく方法はあるのだろうか
君とふたりで笑っている
そんな道を行く僕自身を
想像してしまう朝があった
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