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台湾って凄いな。

昔、超紐理論の仕組みなどを教えてくれた友達に「dark」というドラマを見て欲しいとオススメしたら、Netflix入ってないから見れないけど、今「悪との距離」を観ていると返事がきた。
Netflixにもあるよと言うので、観たら、正に私好みと言うか、私が書いた映画脚本「飢えたライオン」のテーマであるネットリテラシー問題=「私たち視聴者が加害者だということ」正に同じ問題も織り込んだ作品だった。
(ちなみに私の作品はセカンドレイプもテーマです)

面白すぎて、レベル高すぎて、ほぼノンストップで観てしまったのだが…。
台湾HBOドラマなんですけど、必見です。
素晴らしすぎる…

やっぱ台湾という国は、ああいうトップが選ばれるだけあって、選ぶ国民=テレビの視聴者のリテラシーも高いから、このレベルのドラマが普通に作れて放映できるってことか…としみじみと思ってしまいました。

精神疾患を持った殺人者の死刑制度、そして殺人犯の家族が事件後どう生きていくかをテーマに、メディアやネットのリテラシー、そして被害者の家族の思いとかがテーマになっている作品でして。
勿論、問題視される人々の行動や考え方、それも国民の一部だったりマジョリティという見方なんだけど、マジョリティとマイノリティ加減の割合が日本とは相当違うんだと思った…。
じゃないとこの作品、作れないし、民放で流せないよね…
と思ったんです。

手前味噌ではございますが、私の作品も、日本では東京国際映画祭でローンチ、ジャパンスプラッシュノミネートはありましたが、海外国際映画祭ではバレンシアにて最優秀脚本と若手審査員賞のW受賞、プチョンでは最優秀アジア映画賞など受賞させて頂いて、海外での評価は高く、その後もロッテルダムやユニセフの映画祭など色々なところにプレミア上映などのご招待を毎年沢山、いただいているんですよね。
にも関わらず、日本で放映頂いた映画館はロングランならずで、日本での評価はイマイチだったんです。
勿論、宣伝の問題や、他にも色々とあるかもですが、基本、日本では娯楽性の高い物やハッピーエンド、わかりやすいエンディングが人気なのはわかっています。それとは真逆ではあるので、仕方ないのは重々承知で、社会派の映画の需要は本当に少ないのも、映画関係のPRの仕事もしているのでわかっているのですが、何においても、「自分が責められている」みたいになるものへの嫌悪感が強い気はします。
「自分達の悪だったり黒いものに向き合う事」を本当に苦手とする人種じゃないかなって思うんですよね…。討論や議論を喧嘩と勘違いしてしまう人に多いかなぁ。

日本人ってすごく礼儀正しくて、従順で、空気を読む事を美徳とする…
でもそれって流行りの「忖度」ですよね。

コロナで石投げる人がいるとか聞いた時にどの時代の話かと思いました…。
自分や自分の家族が既に保菌者である可能性とかも1ミリも想像していないし、自分がかかった時に、その石がブーメランとして自分に返ってくる事も、想像できていないから、そういう事ができるし、きっとそういう人は、人を責めてしまった手前、自分がかかった時に、隠すという暴挙にでるんじゃないかと思うんですよね…。

100%クリーンな人はいないのだから、自分も加害者になるかもしれない、誰かにとっては加害者だって事を認めれる強さを当たり前に持てるようになりたいですよね。

よく留学経験のある同世代と話題になるんですが、私達が留学していた頃って、日本人である事が少しカッコイイとか誇りに思ってたんですよね。
ちなみに、私はNYの美大だったのですが、それでも、ファッションの面でも(うちの大学にはファッション科なかったけど)カルチャーの面でも、デザインの面でも、企業デザインにしても、日本には、やっぱり誇れるものが多くて、実際にcoolだと思われていたし、一目置かれていたのを肌で感じていました。
ところがどっこい、今となっては、なんかもう、色々と、カルチャーの面でも音楽の面でもアートの面でも、どんどん置いていかれてるわけじゃないですか…。
それには、その時代の栄光にあぐらをかいてしまった私たちにも責任があるのですが、国としても、教育や文化へのお金の使い方を完全に誤った結果が今ですよね…。

民度が高いとか、どこかの誰かが自分で言っちゃってましたけど、外交官の知人も、アレはまずいし、なんなら一番リテラシー低いと言っていましたね…。
他国はどんどん物価も税金も上がってはいっていますが、その分、お給料も上がっていますからね。
成長されていらっしゃるんですよね。

でも私たちって、物価やお給料は大して上がってないのに税金や家賃は上がってる…。
なんで親の世代みたいにこの歳になって、お金がないんだろう、、、って、そりゃそーだろうって事になっているんですな。

なんか日本ってずっと昭和で止まってるみたいな…。
過去の栄光のイメージのままでいる人があまりにも多い気がする…。
だから日本凄い!みたいな番組が多かったりするのかなとか…。
勿論、素晴らしい伝統や歴史は遺していくべきだと思います。

ただ、なんかもう、ねじ曲げられた武勇伝みたいなのとか、過去の栄光のままずっと夢見心地ってちょっと危なくないかね?って思うんです…。傷の舐め合いみたいで。

こういうこと言うと、出て行けとか言われそうですけれど、愛国心があるからこそ、より良い日本にしたくて言ってるんですけど、ダメなんですかね…。




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