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2023年 入選短歌のまとめ

走り去る駅のホームに置いてきたあなたのくれた小さなツリー

(NHK短歌テキスト2023年2月号 

 2022年12月の入選歌 江戸雪先生選「プレゼント(クリスマス)」佳作)


算数の問題みたい通信をしながら列車ですれ違う瞬間

(日経歌壇 穂村弘先生選 2023.1.28)


無洗米一合ざらりとセットして帰るころには香り待つ部屋

(毎日歌壇 米川千嘉子先生選 2023.2.6)


teamsに障害起きていつもより会話が増える午後の事務室

(日経歌壇 三枝昻之先生選 2023.4.1)


「知らない」はまだ見つめてる「忘れる」はまだ覚えてる現在の恋

(読売歌壇 俵万智先生選 2023.4.3)


読み切れる訳ないツイート読んでいる ツナマヨ色の時間が溶ける

(日経歌壇 穂村弘先生選 2023.4.15)


AIは生き続けようとするかしら押さえつけたり奪ったりして

(毎日歌壇 米川千嘉子先生選 2023.6.5)


「来てください/来なくてもいい」どう言えば邪魔にならぬか個展のしらせ

(日経歌壇 三枝昻之先生選 2023.7.8)


暗いほど輝く星の幾千が太古のまなざし わたしに向けて

(南の島の星まつり2023「美ら星の歌賞」 2023.8)


「きっと来る」信じて待てた夏の日の二十歳のふたりは三時間でも

(日経歌壇 三枝昻之先生選 2023.9.23)


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