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シンプルは難しい

ポートレイトを撮りだして約3年、展示の世界に足を踏み入れ、色んな人に会って、色んな写真を見て、自分の技術の無さに凹み、それでも撮り続けて来て最近気が付いたことがある。 それは、「シンプルは難しい」ということ。 それは自分の中の「撮りたいもの」に対する答えだと思っている。 曖昧なんだけど、「心のゆらぎ」みたいなものを撮りたい、要らないものを排除していった先にそういうものが見えるんじゃないだろうか? それは撮り手の身勝手じゃないの?て思うこともある。 だから、シンプルは難

    • いぬけんやさん展示、いろいろてん

       2023年12月15日~25日の間、大阪阿倍野のギャラリー「いぬけんやさん」で写真の展示をさせてもらいました。  イラストレーターの犬田いぬらさんがオーナーをされているギャラリーです。普段はオーナーや他の作家さんの作品を展示販売されていて、漠然と展示出来たらいーなと思っていたら、たまたま写真展のお話しを頂いたので参加しました。  展示全体のテーマは「色」、僕は「緑」を担当させてもらいました。  写真は夏の琵琶湖周辺で撮った水田の風景で、タイトルは「瑞穂」。 我々日本人

      • 肌を撮る

         先日、ある雑誌を見た時に女性の「肌」を柔らかくキレイに写せないものかと思い、撮影して来た。  光が入るスタジオで、マクロレンズを使ってクリップオン一灯の天井バウンスで撮ったのだけど、一切の不純物を排除して女性の綺麗な部分だけを撮るのは凄く難しい。  裸の女性を、表情も不純物として排除して撮ってると「その人らしさが残るのだろうか?」という疑問に突き当たるけど、それも写真の一つだなと思う。だからこれはポートレイトでは無いのだろう。  人のマネなんだけどマネするのは凄い難しく

        • やわらかさ

           先日の撮影で自分は「やわらかい」写真が好きなんだなと改めて気が付いた。「温かさ」と言い換えてもいいかもしれない。  レンズの描写とか背景のボケ具合が云々と言った事じゃなくて、写真全体から出てくるやわらかさ、モデルさんの中から出てくるやわらかさを求めていて、普通のポートレイトを撮る時も、フェチ写真を撮る時、ちょっとエッチな写真を撮る時もだいたい同じ。  モデルさんの衣装も出来るだけシンプルなもが好きなのは、やわらかさを求めているからだ。  全てがこの通り行けてるわけじゃ

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        シンプルは難しい

          FETISH PHOTO EXHIBITION Vo.2

           2023.8/19~8/20に開催された「FETISH PHOTO EXHIBITION Vo.2」が終了しました。  僕はフェチ写真を「見たいものを自分の心に忠実に変態的な視点(写真の中だけのことです)で現実をデフォルメして撮るファンタジー」だと思ってます。  何度か書いているように制服写真は誰でもいいから着せて撮ればいいというものではありません。今回モデルをお願いしたRURUさんとは、お互いに青山裕企先生のSchoolGirlComplexが大好きという点が一致して

          FETISH PHOTO EXHIBITION Vo.2

          黒白寫眞展覧会●18

           ギャラリーアヴィの「黒白寫眞展覧会●18」が終了しました。  僕は制服(学校の)の女性を撮るのが好きです。よくSNSでモデルさんが「制服着ます」て発信されてますが、制服撮影は子供と大人の中間みたいな空気感が大事だと思ってます。  今回モデルになってもらった古川ミサさんはそんなイメージにピッタリ来るモデルさんです。  展示写真は撮影時のファーストショットで、「そこに膝を抱えて座ってみて」とだけ言って撮ったものです。  なんとなく戸惑いを含んだ感じ(僕の主観です)と彼女のおぼ

          黒白寫眞展覧会●18

          写真展・「トライアル」

           2023年5月6日・7日の両日、写真展トライアルに参加し、今回は鉄道写真を展示してみました。  元々カメラを持ったきっかけが鉄道を撮るためで、最初は地元京阪大津線のラッピング電車でしたが、次第にJRに残っている旧国鉄型車両を撮るようになりました。  特に国鉄時代に大量生産された通勤型電車103系が関西には最後まで残っていて、さらに奈良線ではオリジナルの姿に近いウグイス色の103系が最後まで運行されていました。退役が噂された頃から奈良線に通って撮り続け、写真が結構な量になって

          写真展・「トライアル」

          ひとフォト●15展

           ギャラリーアビイの「ひとフォト●15展」が終了しました。    昨年からポートレイト以外の写真展を多く見に行くようになり、ポートレイト界隈の外で展示してみたいと思ったのが出展の動機です。     タイトルは「視線」  ほんの数秒間の心の動きを組写真にしました。  見やすく、鑑賞者の心にスッと自然に入ってくれればと考えて小さい2L版の額装にし、湿度を出したかったのでフィルム時代の鶏卵紙プリントを意識した現像にしてマットの色を合わせました。美術館で古いプリントの展示を見る機

          ひとフォト●15展

          写真の中に誰がいる?

           写真を見たときに「写真の中にもう一人の誰かが居るんだろうか?」と考えることがある。それが想像出来る写真を見るのは楽しい。  展示なんかでこの疑問を言うと「カメラマンが居る」ていう答えが返ってくることが多いけど、写ってる人と違う誰かの存在を匂わせてるというか、感じさせるというか、そんなことを思ってる。  組写真を作る前提で撮るとき、組写真を作るときに「写真の中の人は一人なのか、違うのか」を意識するようにしている。  そこになにかストーリーが生み出せるような気がするからだ。

          写真の中に誰がいる?

          ZERO PORTRAIT OSAKA2023 「生きる」

           ZERO PORTRAIT OSAKA 2023へご来場いただき、ありがとうございます。  今年はふたばさんと撮った作品を展示させていただきます。  https://twitter.com/futabaizaaa  テーマは「生きる」  昨年のふたば展、BARZEROモノクロ展からの連作、彼女との関係性の中で撮った作品になります。  生き辛さの中に光が見えるものを撮りたいと思って作りました。シンプルな作品ですが、見て何かを感じて頂けたら嬉しいです。  2022年の元

          ZERO PORTRAIT OSAKA2023 「生きる」

          ~しろくまコラボ展示~        End of Summer    

           しろくまコラボ展示にお越しいただき、ありがとうございます。   昨年に続いて彩倉まりなさんと撮った写真で参加させていただきます。  https://twitter.com/mari_saku513  「End of Summer」  夏の終わりに琵琶湖で撮影しました。   この日は具体的な事を言わずに自由に動く彼女を撮り続けていました。彼女が持っている空気感、演じる力、ロケーション、天候、自分の写したいものが上手く作用したのか、強く手応えを感じた撮影でした。  「心の

          ~しろくまコラボ展示~        End of Summer    

          写真展「あなたのレコードジャケットを見つけてください」       

          「苦悩から歓喜へ」ベートーヴェン交響曲第五番"運命"200年前に活躍した作曲家ベートーヴェンは史上初めて自分の音楽を「芸術だ!」と言い、芸術家としての社会的地位と経済的成功を追求した人です。 彼が創始したのは音楽そのものが表現という「絶対音楽」だと言われ、それまでの音楽のように美しく心地よいだけではなく、芸術性とメッセージ性を持っていました。 今回のテーマに選んだ交響曲第五番は誰でも一度は聞いたことがある出だし「ジャジャジャーン」から始まり、苦悩から歓喜に至る人間の心を表し

          写真展「あなたのレコードジャケットを見つけてください」       

          初めての展示「大阪環状線ポートレイトグループ展」

          自分の写真を展示する、その機会は突然やって来た。 「大阪環状線ポートレイトグループ展」 2020年の秋、とある人が「大阪環状線ゲリラポートレイトで写真展したい」というtweetに反応をしたら仲間に入れられて気が付けばグループ展に参加することになっていた。 鉄道大好き鉄っちゃんだから軽い気持ちで反応しただけだったのにエライことになってしまった。プリントの仕方も展示方法も全く解らない。 参加者全員が展示未経験、会場は「京橋ええとこだっせー」の京橋商店街内のレンタルスペースという完

          初めての展示「大阪環状線ポートレイトグループ展」

          11月28日は「いいふたばの日」

          2022年の写真活動の中で、ふたば展を開催したことは自分の中でポートレイトに対する考え方が大きく変わった出来事のひとつでした。 モデルのふたばさんをみんなで展示するモデル展でした。 2023年1月の"ZERO PORTRAIT OSAKA 2023"でもモデルとして協力していただきますので、その時に作品解説と一緒にふたば展についても書いてみたいと思います。 今日は「いいふたばの日」!!

          11月28日は「いいふたばの日」

          その場の空気を写したい

          大阪ミナミのBARZEROで「ミナミグラフィー」というポートレイトの展示に出展した。 出したのはBARZEROが主催している30撮影会で撮った中から夕方の御堂筋で撮った四枚をA4一枚の中に入れたもの。 写真の中にいるもう一人の誰か(撮り手ではない)の目線で表情の変化していく様子をその場で見てるような、そんな写真にしてみた(つもり)。 「単に適当な会話をしながら撮っただけじやないの」と言われそうな何のヒネリも無い写真。 それでも、そうであっても、その場の空気を写したいと願う。

          その場の空気を写したい

          ヌードを写す

          「ヌードが撮りたい」とずっと思っていて、先日その機会を得た。 ヌードが綺麗に写せたら普通のポートレイトも綺麗に写せると思っていたからだ。 撮ってみて解ったけど、下着一枚身に着けているのとは全く違う似て非なるもの、一切の誤魔化しが出来ない究極のシンプル、それは捕り手も撮られる側も同じだと思う。 「どこをどうやって綺麗に写すか?」 これがすごく難しい.............…。 そこからさらに「何か」を撮るのはもっと難しいというか、自分の人生経験の範疇を超えてるような気がする。

          ヌードを写す